孤独な箱舟の惨劇

ジャン・幸田

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目覚め

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 今は何年だろう?

 寝ぼけているのだろうか? もしかするとここはあの世?

 環境が破壊され人類は地球から巣立つことを強制されたの?

 はっきりと思い出せない。とある意識が目覚め自我が戻ってきたが、それは金属などの塊のなかであった。

 なんかの罪で生きたまま機械に取り込まれる全身拘束刑を受けたのを思い出した。その直前にいわれたのだ。

 ”永遠に地球を去れ! 別天地があればそこで暮らせ!”

 それってどういうことかなと思ったが、長い年数人工冬眠していたようだ。生体部分はなんとか機能しているようだが、副作用の為か記憶がはっきり呼び込めない。

 そのとき、とあるヴィジョンが飛び込んだ。可愛らしい少女の姿をしていた。

 「ねえ、起きて! お前にしか解決できない問題が起きたのよ!」

 お前? なんてタメ口なんだ! それに露出の多い格好というかエロな服を着ている!

 それが全身拘束囚人08567と彼女との出会いだった。
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