37 / 75
(4)再会
037.人形娘の皮膚感覚
しおりを挟む
人形娘のナオミが与えられた部屋は研究所の地下にある秘密エリアにあった。ナオミがまだ"奈緒美”だった時にこんな施設があることなど想像できなかった。
「奈緒美ちゃん、明日からあなたは人形娘としての教育を受ける事になるわ。必要な知識などはあなたの電脳にダウンロードされているけど、やはり人間的感性で行動するために必要だからね。何か質問ありますか? 」
「リエ、いえ今は衣里ちゃんでいいよね。あたしってどうしてまだ裸なのよ? なにか着せてくれないかな」
この時、ナオミは服らしいものを着ていなかった。衣里は一応Tシャツにミニスカートをはいていたが、ナオミはさきほど人形の身体になったばかりの姿だった。
表面はちょうど着ぐるみを着るために着る肌タイツのような感じで、下腹部には女性の割れ目と肛門の切れ目があった。また顔は奈緒美の顔をアニメのようにしたものになっていたが、その表情は微笑を浮かべたまま固定化されていた。そう、着せ替え人形が何も着せてもらえないような状態だった。
「しかし、不思議だね。熱さも寒さも感じないし、不快な感覚がないので気持ちいいわね。でも表情が固定されたままというのは嫌だわ。わたし、そんなに笑顔に自信はなかったのにね。それに自分で身体を触ると気持ちいいわ」
ナオミは以前、ゼンタイフェチというものがあることを聞いた事があった。たしか全身タイツとかいう全身にレオタードみたいなものを着て自分の身体や相手の身体を触ると、不思議な感覚を味あえるというものだった。いま感じているのがそれだというのだろうか?
しかし、いま触っているのは、人間の皮膚でも全身タイツを着のではない。人形娘の外皮だ! 自分の皮膚であるが、その感覚はもう人のものでないと悟らせるのに充分だった。もう人形とかわらないからだ。
衣里も、そーとナオミの身体を擦り始めた。するとナオミの人形化した体表はなんともいえない感覚を電脳化したナオミの意識をうっとりと耽っていた。
「ああ、なんて気持ちいいのよ! これが人形娘にされた女の特権というものなの? 本当に素晴らしいわ!」
その表情は人形娘のフェイスマスクに覆われ、本人も誰も見ることができなかった。しかし、耽美で艶やかなエッチな声だけが付近に流れていた。
「あーら。奈緒美ちゃん。はしたないわねえ、そんなにエッチな気分になるなんてね! そんなにエッチになったんじゃあお仕置きしてあげるわよ! 覚悟しなさい!」
「奈緒美ちゃん、明日からあなたは人形娘としての教育を受ける事になるわ。必要な知識などはあなたの電脳にダウンロードされているけど、やはり人間的感性で行動するために必要だからね。何か質問ありますか? 」
「リエ、いえ今は衣里ちゃんでいいよね。あたしってどうしてまだ裸なのよ? なにか着せてくれないかな」
この時、ナオミは服らしいものを着ていなかった。衣里は一応Tシャツにミニスカートをはいていたが、ナオミはさきほど人形の身体になったばかりの姿だった。
表面はちょうど着ぐるみを着るために着る肌タイツのような感じで、下腹部には女性の割れ目と肛門の切れ目があった。また顔は奈緒美の顔をアニメのようにしたものになっていたが、その表情は微笑を浮かべたまま固定化されていた。そう、着せ替え人形が何も着せてもらえないような状態だった。
「しかし、不思議だね。熱さも寒さも感じないし、不快な感覚がないので気持ちいいわね。でも表情が固定されたままというのは嫌だわ。わたし、そんなに笑顔に自信はなかったのにね。それに自分で身体を触ると気持ちいいわ」
ナオミは以前、ゼンタイフェチというものがあることを聞いた事があった。たしか全身タイツとかいう全身にレオタードみたいなものを着て自分の身体や相手の身体を触ると、不思議な感覚を味あえるというものだった。いま感じているのがそれだというのだろうか?
しかし、いま触っているのは、人間の皮膚でも全身タイツを着のではない。人形娘の外皮だ! 自分の皮膚であるが、その感覚はもう人のものでないと悟らせるのに充分だった。もう人形とかわらないからだ。
衣里も、そーとナオミの身体を擦り始めた。するとナオミの人形化した体表はなんともいえない感覚を電脳化したナオミの意識をうっとりと耽っていた。
「ああ、なんて気持ちいいのよ! これが人形娘にされた女の特権というものなの? 本当に素晴らしいわ!」
その表情は人形娘のフェイスマスクに覆われ、本人も誰も見ることができなかった。しかし、耽美で艶やかなエッチな声だけが付近に流れていた。
「あーら。奈緒美ちゃん。はしたないわねえ、そんなにエッチな気分になるなんてね! そんなにエッチになったんじゃあお仕置きしてあげるわよ! 覚悟しなさい!」
0
お気に入りに追加
36
あなたにおすすめの小説

AIアイドル活動日誌
ジャン・幸田
キャラ文芸
AIアイドル「めかぎゃるず」はレトロフューチャーなデザインの女の子型ロボットで構成されたアイドルグループである。だからメンバーは全てカスタマーされた機械人形である!
そういう設定であったが、実際は「中の人」が存在した。その「中の人」にされたある少女の体験談である。
転校先は着ぐるみ美少女学級? 楽しい全寮制高校生活ダイアリー
ジャン・幸田
キャラ文芸
いじめられ引きこもりになっていた高校生・安野徹治。誰かよくわからない教育カウンセラーの勧めで全寮制の高校に転校した。しかし、そこの生徒はみんなコスプレをしていた?
徹治は卒業まで一般生徒でいられるのか? それにしてもなんで普通のかっこうしないのだろう、みんな!


人形の中の人の憂鬱
ジャン・幸田
キャラ文芸
等身大人形が動く時、中の人がいるはずだ! でも、いないとされる。いうだけ野暮であるから。そんな中の人に関するオムニバス物語である。
【アルバイト】昭和時代末期、それほど知られていなかった美少女着ぐるみヒロインショーをめぐる物語。
【少女人形店員】父親の思い付きで着ぐるみ美少女マスクを着けて営業させられる少女の運命は?

人形娘沙羅・いま遊園地勤務してます!
ジャン・幸田
ファンタジー
派遣社員をしていた沙羅は契約打ち切りに合い失業してしまった。次の仕事までのつなぎのつもりで、友人の紹介でとある派遣会社にいったら、いきなり人形の”中の人”にされたしまった!
遊園地で働く事になったが、中の人なのでまったく自分の思うどおりに出来なくなった沙羅の驚異に満ちた遊園地勤務が始る!
その人形は生身の人間をコントロールして稼動する機能があり文字通り”中の人”として強制的に働かされてしまうことになった。
*小説家になろうで『代わりに着ぐるみバイトに行ったら人形娘の姿に閉じ込められた』として投降している作品のリテイクです。思いつきで書いていたので遊園地のエピソードを丁寧にやっていくつもりです。

機械娘の機ぐるみを着せないで!
ジャン・幸田
青春
二十世紀末のOVA(オリジナルビデオアニメ)作品の「ガーディアンガールズ」に憧れていたアラフィフ親父はとんでもない事をしでかした! その作品に登場するパワードスーツを本当に開発してしまった!
そのスーツを娘ばかりでなく友人にも着せ始めた! そのとき、トラブルの幕が上がるのであった。
転校してきてクラスメイトになったのが着ぐるみ美少女だった件について
ジャン・幸田
恋愛
転校生は着ぐるみ美少女? 新しいクラスメイト・雛乃は着ぐるみ美少女のマスクを被り一切しゃべることがなかった!
そんな彼女に恋をした新荘剛の恋の行方は? そもそも彼女は男それとも人間なのか? 謎は深まるばかり!
*奇数章では剛の、偶数章では雛乃の心情を描写していきます。
*着ぐるみは苦手という方は閲覧を回避してください。予定では原稿用紙150枚程度の中編になります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる