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(3)人形娘改造!
035.鬼畜なり! 親父!
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私は激痛に耐えていたけどもう一つ耐えていたものがあった。こんなふうに娘を改造する父にだ! 娘を人形にしてどうするのよ!
その時、私の心に一種の仄かに黒きものが芽生えた! それは人間の娘として父に対して抱いて感情が消え去り、ヒトをモノへと変える悪しき行為を行う悪鬼のような科学者・大桃秀夫に対する複雑な感情だった。
それを説明するのは難しいので、簡単にいえば創造主たる存在を恨んでいても、そいつに逆らう事ができないというもどかしいものだった。
そんなことを考えている間にも体内では人形化が進行していた。表面は人形娘になってりまい大脳皮質は電脳組織に転換されていたが、内臓も人形娘としての存在を維持していけるように変えられていた。その作業を全身で受けているので私の精神は崩れそうになった!
しかし、そんな酷い状況でも精神は維持されていた。電脳化されたことで、様々なリミットがかけられ暴走しないようになっていたから・・・
「さあてナオミ、もうすぐ人形娘になるわよ。そしたらあなたは・・・まあ、それはお楽しみだわ。後はあなたの身体をチェックしてあげるわ」
MIOは、そういって私の人形娘化した身体を触り始めた。彼女のような機械娘の掌はものを掴みやすくするため、滑り止めのような凹凸があった。表現するならネコの舌のようなザラザラ感だった。
そんなザラザラした彼女の手がスベスベして光沢ある私の人形娘の肌を触り始めた。その時、私はあまりの気持ち良さに声を出しそうになった。しかし声を出すことが出来なかった。わたしの電脳システムに”音声ファイルおよび発声システム設定されていません”というメッセージが浮かんだ。
私はまだしゃべることは出来ず、声を出すことも不可能だった! だから、私はとにかくもどかしかった!
もっとも、私が一番言いたかったのは父に対する罵詈雑言だった! 鬼畜オヤジなどといいたかったのだ!
MIOは私の身体を細かくチェックしていたが、彼女の心の声が聞こえてきた。なんて哀れな事を自分の娘にしたんだろうかと。それは父に対する批判だった。でも人形娘にしても機械娘にしても批判することができないので、こうして横のちょっとしたコミュニケーションでしか伝え合う事がない思想を持ってしまった。
私の身体は鍛え上げられたばっかりの刀のように新しい姿をしていた。ここに大桃奈緒美という人間は人形娘ナオミのなかに封じ込められてしまった。
その時、私の心に一種の仄かに黒きものが芽生えた! それは人間の娘として父に対して抱いて感情が消え去り、ヒトをモノへと変える悪しき行為を行う悪鬼のような科学者・大桃秀夫に対する複雑な感情だった。
それを説明するのは難しいので、簡単にいえば創造主たる存在を恨んでいても、そいつに逆らう事ができないというもどかしいものだった。
そんなことを考えている間にも体内では人形化が進行していた。表面は人形娘になってりまい大脳皮質は電脳組織に転換されていたが、内臓も人形娘としての存在を維持していけるように変えられていた。その作業を全身で受けているので私の精神は崩れそうになった!
しかし、そんな酷い状況でも精神は維持されていた。電脳化されたことで、様々なリミットがかけられ暴走しないようになっていたから・・・
「さあてナオミ、もうすぐ人形娘になるわよ。そしたらあなたは・・・まあ、それはお楽しみだわ。後はあなたの身体をチェックしてあげるわ」
MIOは、そういって私の人形娘化した身体を触り始めた。彼女のような機械娘の掌はものを掴みやすくするため、滑り止めのような凹凸があった。表現するならネコの舌のようなザラザラ感だった。
そんなザラザラした彼女の手がスベスベして光沢ある私の人形娘の肌を触り始めた。その時、私はあまりの気持ち良さに声を出しそうになった。しかし声を出すことが出来なかった。わたしの電脳システムに”音声ファイルおよび発声システム設定されていません”というメッセージが浮かんだ。
私はまだしゃべることは出来ず、声を出すことも不可能だった! だから、私はとにかくもどかしかった!
もっとも、私が一番言いたかったのは父に対する罵詈雑言だった! 鬼畜オヤジなどといいたかったのだ!
MIOは私の身体を細かくチェックしていたが、彼女の心の声が聞こえてきた。なんて哀れな事を自分の娘にしたんだろうかと。それは父に対する批判だった。でも人形娘にしても機械娘にしても批判することができないので、こうして横のちょっとしたコミュニケーションでしか伝え合う事がない思想を持ってしまった。
私の身体は鍛え上げられたばっかりの刀のように新しい姿をしていた。ここに大桃奈緒美という人間は人形娘ナオミのなかに封じ込められてしまった。
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