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(6)嫌な男!
067・素体の男
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忠則が意識を取り戻した時、全身が何かに覆われている感じだった。しかも顔も同じように覆われているので、外の音も光も遮断されていた。なので身体だけ別の次元にでも閉じ込められているような感覚だった。しかし、下半身だけが異常に心地よい感覚に襲われていたのだ。そういえば女性戦闘員ハナエを名乗る半魚人のような女に姦されていたことを思い出した。
「そういえば、さっき変な格好をした女とエッチしていたよな。なんか魚のウロコみたいなモノに覆われゴリゴリしたけど、アソコの快感だけはサイコーだったよな」
この時、忠則は女の方から姦されるとは思ってもいなかったので、身体は気持ちよくても軽い精神的ショックに見舞われていた。彼は所謂「モテ男」で付き合った女性に対し身体を要求すると、大抵応じてくれたので、まさか自分が強制的に姦られるなんて想像していなかったからだ。
だが、そんな忠則でも唯一例外があった。それは去年のクリスマスの日に、当時付き合っていた高校の同級生とエッチをしようとしたら、彼女は激しく抵抗し拒絶した上、二度と彼の前から姿を見せなくなっていた。その時の彼女は綺麗におめかしをしていて、慣れない化粧をしていたので、OKだと勝手に思い込んで事に及ぼうとして逃げられてしまった。後で聞いた話によれば、彼女は処女(ヴァージン)でそれ以来対人恐怖症になってしまい、高校卒業後は就職も進学もせずに自宅で引きこもりの生活を送っているとのことだった。
「あれは奈緒美だったよね。少し良心の呵責もあるけど、あのまま俺とセックスすれば良かったはずなのになあ。あの娘(こ)の長い髪の毛と爆乳は結構好きだったし、性格も穏やかで男の言うがままにするような感じだったんだけどさ。それがあんなに抵抗するがなんて思ってもいなかったよなあ」
そんな事を思っていると、急に視界が開け外の光景が見えてきた。そこには多くの手術台のようなものが並んでおり、上には人の形をした何かが横たわっていた。その脇には女性「らしい」ものが二人一組で行動していた。それが何組も行動していたのだ。
この女性「らしい」ものは全身が一色に統一されていて顔がなかった。二人は赤と青であったが、まるで全身タイツのような有機素材に覆われていたが、シワが全く見受けられず背中にファスナーのようなものは見受けられなかった。そして同系色のビキニアーマーを着用し同じく同系色のウィッグを被っていた。そして人の形をした何かを触っていた。
そうこうしているうちに忠則の前にもやってきた。遠くからは見えなかったが、腕にはモニター付きの端末をはめ、顔にはバイザーのようなものをつけていた。また胸にはなんかの紋章みたいなものがついていた。二人のうち、装備が充実しているような青い女が離しかけてきた。
「おめざめ? あんたはラッキーよね。本当ならそのまま戦闘獣の素体として改造されるはずだったけど、最後に人間としてのお楽しみができるのよ。偉大なる首領さまに感謝しなくっちゃいけないよ」
「なんだお前? そんな赤鬼や青鬼みたいな格好をしやがって。なんかのコスプレショーなのか?」
「失礼だね。あたしは工作員T8088”シノブ”よ! この姿は全身をコーティングしてもらっているだけよ。結構快適なんだよ!」
「そりゃゼンタイフェチだろ、その格好は! 気持ちいい? そりゃ好きでやっているだけだろ。それよりも早く俺を解放しやがれ!」
「その口の聞き方はなによ! あんただってあたしと似たような姿をいましているじゃないのよ! まあこれを見なさい」そういうとシノブを名乗る女は腕のモニターを忠則の目の前にかざした。そこには青い全身タイツのようなものを着た人の形をした何かが写っていた。
「これが今のあんたの姿よ! あたしよりも性能に劣るけどコーティングスーツを着ているのよ。まあ信じないだろうからこうしてあげるわ」
するとモニターには下腹部らしいものが映し出されていた。それは男性器が青く染まったような姿をしていたが、真っ赤に染まった手がそれをしごき始めたと同時に忠則もなんともいえない性衝動に襲われなんともいえない声を上げていた。
「そうそう、あんたの今の名前はなあ素体ナンバー002028だ! これから新型ラブドールのテストの素材になるからそのつもりでいろ! その後はあんたのテストの結果次第で決まるから、組織の役に立て!」
忠則、いや素体ナンバー002028はシノブにそのようにきつく言われてしまった。その時ひとつの疑問が浮かんだ。一体どんな風にされて今の姿になったのかと。すると横の手術台の上で、その作業が行われていた。
そこには若い女が裸で眠っていたが、そこに全身タイツを着たような工作員が青い布のようなものに裸の女の身体を包んだ。するとその布が生命のように動き出し、彼女の裸に纏わりついたかと思うと、忠実に身体のラインをトレースするように覆ってしまった。そして彼女にビキニアーマーとウィッグを装着してしまった。
「これで彼女も私たちの仲間だ! いま本部からT8159”ハルカ”と登録されたから。後はこれからセックスをさせてコーティング膜と素体を融合させれば完成だ。もうすこしすればお前も完全に一体化するぞ」
素体ナンバー002028には何をいっているのか理解できなかったが、ひちつ確かなことは新型ラブドールとエッチをさせられるということだけだった。
「そういえば、さっき変な格好をした女とエッチしていたよな。なんか魚のウロコみたいなモノに覆われゴリゴリしたけど、アソコの快感だけはサイコーだったよな」
この時、忠則は女の方から姦されるとは思ってもいなかったので、身体は気持ちよくても軽い精神的ショックに見舞われていた。彼は所謂「モテ男」で付き合った女性に対し身体を要求すると、大抵応じてくれたので、まさか自分が強制的に姦られるなんて想像していなかったからだ。
だが、そんな忠則でも唯一例外があった。それは去年のクリスマスの日に、当時付き合っていた高校の同級生とエッチをしようとしたら、彼女は激しく抵抗し拒絶した上、二度と彼の前から姿を見せなくなっていた。その時の彼女は綺麗におめかしをしていて、慣れない化粧をしていたので、OKだと勝手に思い込んで事に及ぼうとして逃げられてしまった。後で聞いた話によれば、彼女は処女(ヴァージン)でそれ以来対人恐怖症になってしまい、高校卒業後は就職も進学もせずに自宅で引きこもりの生活を送っているとのことだった。
「あれは奈緒美だったよね。少し良心の呵責もあるけど、あのまま俺とセックスすれば良かったはずなのになあ。あの娘(こ)の長い髪の毛と爆乳は結構好きだったし、性格も穏やかで男の言うがままにするような感じだったんだけどさ。それがあんなに抵抗するがなんて思ってもいなかったよなあ」
そんな事を思っていると、急に視界が開け外の光景が見えてきた。そこには多くの手術台のようなものが並んでおり、上には人の形をした何かが横たわっていた。その脇には女性「らしい」ものが二人一組で行動していた。それが何組も行動していたのだ。
この女性「らしい」ものは全身が一色に統一されていて顔がなかった。二人は赤と青であったが、まるで全身タイツのような有機素材に覆われていたが、シワが全く見受けられず背中にファスナーのようなものは見受けられなかった。そして同系色のビキニアーマーを着用し同じく同系色のウィッグを被っていた。そして人の形をした何かを触っていた。
そうこうしているうちに忠則の前にもやってきた。遠くからは見えなかったが、腕にはモニター付きの端末をはめ、顔にはバイザーのようなものをつけていた。また胸にはなんかの紋章みたいなものがついていた。二人のうち、装備が充実しているような青い女が離しかけてきた。
「おめざめ? あんたはラッキーよね。本当ならそのまま戦闘獣の素体として改造されるはずだったけど、最後に人間としてのお楽しみができるのよ。偉大なる首領さまに感謝しなくっちゃいけないよ」
「なんだお前? そんな赤鬼や青鬼みたいな格好をしやがって。なんかのコスプレショーなのか?」
「失礼だね。あたしは工作員T8088”シノブ”よ! この姿は全身をコーティングしてもらっているだけよ。結構快適なんだよ!」
「そりゃゼンタイフェチだろ、その格好は! 気持ちいい? そりゃ好きでやっているだけだろ。それよりも早く俺を解放しやがれ!」
「その口の聞き方はなによ! あんただってあたしと似たような姿をいましているじゃないのよ! まあこれを見なさい」そういうとシノブを名乗る女は腕のモニターを忠則の目の前にかざした。そこには青い全身タイツのようなものを着た人の形をした何かが写っていた。
「これが今のあんたの姿よ! あたしよりも性能に劣るけどコーティングスーツを着ているのよ。まあ信じないだろうからこうしてあげるわ」
するとモニターには下腹部らしいものが映し出されていた。それは男性器が青く染まったような姿をしていたが、真っ赤に染まった手がそれをしごき始めたと同時に忠則もなんともいえない性衝動に襲われなんともいえない声を上げていた。
「そうそう、あんたの今の名前はなあ素体ナンバー002028だ! これから新型ラブドールのテストの素材になるからそのつもりでいろ! その後はあんたのテストの結果次第で決まるから、組織の役に立て!」
忠則、いや素体ナンバー002028はシノブにそのようにきつく言われてしまった。その時ひとつの疑問が浮かんだ。一体どんな風にされて今の姿になったのかと。すると横の手術台の上で、その作業が行われていた。
そこには若い女が裸で眠っていたが、そこに全身タイツを着たような工作員が青い布のようなものに裸の女の身体を包んだ。するとその布が生命のように動き出し、彼女の裸に纏わりついたかと思うと、忠実に身体のラインをトレースするように覆ってしまった。そして彼女にビキニアーマーとウィッグを装着してしまった。
「これで彼女も私たちの仲間だ! いま本部からT8159”ハルカ”と登録されたから。後はこれからセックスをさせてコーティング膜と素体を融合させれば完成だ。もうすこしすればお前も完全に一体化するぞ」
素体ナンバー002028には何をいっているのか理解できなかったが、ひちつ確かなことは新型ラブドールとエッチをさせられるということだけだった。
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