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(5)人形娘教育
055.ゲームセット!
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仮想現実のゲームが終了し、意識を取り戻したナオミは元に戻った事を確認した。とはいっても、体は人形娘のままであったが。ただ衣装がメイド服のままであったが、体は疲労感で一杯だった。
「人形娘になっているも基本は生身の女の子だから、やっぱり疲れるんだよね」
そう思って、リエのほうを見ると、彼女は『壊れた人形』のようになっていた。特に股の方から体液というか油のようなモノが流れていた。
「リエ! あなた大丈夫なのよ?」
仮装フィールドのダメージは人形娘のボディにも物理的ショックとしてフィードバックしていたのだ。
「ナオミ、大丈夫ですわ。でも、内部構造へのダメージがあったようですわ。とりあえず技術スタッフに診断してもらいますわ」
この時、リエは身体をひこずるような動きをしていたが、まだ股に何かが挟まっているような素振りだった。それよりも驚いたのはオペレーターをしていたはずの人形娘七号が大破していたからだ。そちらのほうは修復に時間がかかりそうだった。
「えーと、人形娘七号ですが内部構造が爆発的に損傷しています。至急ラボに収容してください」
教官のアンナは所内電話で連絡していた。あたりまえであるが、さっきまでのチェシャ猫と違って無機質な機械のボディに戻っていた。アンリは外観では冷静沈着に対処していたが、このボディの内部に閉じ込められた杏奈の心は動揺していた。人形娘七号が実の妹の成りの果てだったからだ!
「いくらシュミレーションとはいえ、なんでナオミは設定以上のダメージを与えるのよ! やはり戦闘用っていうのは本当だったんだ! これで寛奈の復活はまた遠のいたけど、それにしてもナオミの性能はいったいなんだろうか」
アンリはこの時、ナオミのボディに大桃所長が組み込んだ本当の能力を思い、驚愕していた。いったい大桃所長の最終目的というのはなんだろうかと。
同じごろ、少し遅めの昼食を大桃所長が食べていた。さっきナオミが作ったマカロニグラタを食べていた。この食事を持ってきたガイノイドタイプの人形娘ミオと会話をしていた。いくら人間の姿をしたのが自分ひとりといえども、せめて誰かと話をしながら食べたかったからだ。
「所長、どうですかナオミが作った料理のお味は?」
「完璧! というべきなんだろうけど、なんだか物足りないと思っていたんだよ。そしたら奈緒美はいつもワシのこの好物を作らせると必ず少し焦がしていたんだ。それがアクセントになってよかったけど、人形娘ナオミはミスをしなくなった分、なんかファジーな面がなくなってしまっているんだよ」
「まあ、所長って料理については完璧主義者ではないんですね」
この時、大桃所長はミオに一定の自我を残していて正解だったと考えていた。初期の若い女性の遺体を素材に人形娘にしたものは、人間だった時の人格が消失していてつまらなかったので、今のでよいというわけだ。
「ミオ、午後から確保していた被験者をプラントに入れるぞ! 今度は金属生命体仕様にするからな! まあ、本人がいなくなったって世間的にはずっと永遠に行方不明さ!」
この時、大桃所長のタブレットの画面には次の被験者、いや犠牲者と言ってよい女性の改造プランのデータが映し出されていた。そこには”メタルロイド・レディ03”と表示されていた。彼の若い娘の人形化という狂気はまだまだ続くのであった。
「人形娘になっているも基本は生身の女の子だから、やっぱり疲れるんだよね」
そう思って、リエのほうを見ると、彼女は『壊れた人形』のようになっていた。特に股の方から体液というか油のようなモノが流れていた。
「リエ! あなた大丈夫なのよ?」
仮装フィールドのダメージは人形娘のボディにも物理的ショックとしてフィードバックしていたのだ。
「ナオミ、大丈夫ですわ。でも、内部構造へのダメージがあったようですわ。とりあえず技術スタッフに診断してもらいますわ」
この時、リエは身体をひこずるような動きをしていたが、まだ股に何かが挟まっているような素振りだった。それよりも驚いたのはオペレーターをしていたはずの人形娘七号が大破していたからだ。そちらのほうは修復に時間がかかりそうだった。
「えーと、人形娘七号ですが内部構造が爆発的に損傷しています。至急ラボに収容してください」
教官のアンナは所内電話で連絡していた。あたりまえであるが、さっきまでのチェシャ猫と違って無機質な機械のボディに戻っていた。アンリは外観では冷静沈着に対処していたが、このボディの内部に閉じ込められた杏奈の心は動揺していた。人形娘七号が実の妹の成りの果てだったからだ!
「いくらシュミレーションとはいえ、なんでナオミは設定以上のダメージを与えるのよ! やはり戦闘用っていうのは本当だったんだ! これで寛奈の復活はまた遠のいたけど、それにしてもナオミの性能はいったいなんだろうか」
アンリはこの時、ナオミのボディに大桃所長が組み込んだ本当の能力を思い、驚愕していた。いったい大桃所長の最終目的というのはなんだろうかと。
同じごろ、少し遅めの昼食を大桃所長が食べていた。さっきナオミが作ったマカロニグラタを食べていた。この食事を持ってきたガイノイドタイプの人形娘ミオと会話をしていた。いくら人間の姿をしたのが自分ひとりといえども、せめて誰かと話をしながら食べたかったからだ。
「所長、どうですかナオミが作った料理のお味は?」
「完璧! というべきなんだろうけど、なんだか物足りないと思っていたんだよ。そしたら奈緒美はいつもワシのこの好物を作らせると必ず少し焦がしていたんだ。それがアクセントになってよかったけど、人形娘ナオミはミスをしなくなった分、なんかファジーな面がなくなってしまっているんだよ」
「まあ、所長って料理については完璧主義者ではないんですね」
この時、大桃所長はミオに一定の自我を残していて正解だったと考えていた。初期の若い女性の遺体を素材に人形娘にしたものは、人間だった時の人格が消失していてつまらなかったので、今のでよいというわけだ。
「ミオ、午後から確保していた被験者をプラントに入れるぞ! 今度は金属生命体仕様にするからな! まあ、本人がいなくなったって世間的にはずっと永遠に行方不明さ!」
この時、大桃所長のタブレットの画面には次の被験者、いや犠牲者と言ってよい女性の改造プランのデータが映し出されていた。そこには”メタルロイド・レディ03”と表示されていた。彼の若い娘の人形化という狂気はまだまだ続くのであった。
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