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(2)切手に関するエトセトラ(昭和編)

手抜きのような記念切手

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 1960年に発行された郵便90年記念切手ほど手抜きな切手だと思うのは数少ない。切手には何かの都合で一度製造された切手に文字を重ねて印刷する「加刷」が行われているのであるが、この切手は顕著である。

 実は1942年の「シンガポール陥落」の記念切手でも同じような事が行われたが、この郵便90年では、一円切手を十円切手にしてしまったのだ!

 日本郵便の創業者である前島密を描く一円切手の普通切手の刷色を変更して文字を加刷したのだ。並べてみても変わり映えしない切手である。まあ、間違う人はいないと思うが。
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