ゼンタイを着て出歩いてもいいですよね?

ジャン・幸田

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追っかけてみた!

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 海水浴場は瀬戸内海沿いにあったが、民宿が近く入りずらいロケーションだった。なんとなくプライベートビーチみたいな雰囲気である。それもこれも民家があまりない町はずれみたいなところのせいだ。地元の人がわざわざ行くところではなかった。行くならもう少し賑やかな別の海水浴場にいくだろう。

 それはともかく、春先は人の姿がまばらなそこを横目に見ながらさらに奥にいった。そこは廃棄された小さな造船所があったところだと二人は思った。そこには何もないはずだ。まさか廃墟から出て来たのか? そう思っていると違った光景が広がっていた。廃墟の横にいつの間にかログハウスのようなおしゃれなカフェのような建物があって、その前にちょっとした家庭菜園があった。

 「いつの間にか出来たのよ!」

 二人ともそう思っていると、先ほどのゼンタイを着た連中はそのログハウスの中に入っていくでないか。おもわず尾行しているのを忘れて駆け寄ってしまった。

 「あれがゼンタイのアジト?」

 それは秘密基地のように思えた。ゼンタイを着て近所を歩くような変態ともいえる連中の! でも、それはやばいのではないのと二人とも気付いていたが足は止まらなかった。そこは、本当にカフェであった。

 「いらっしゃい!」

 そう声をかけられたが、マスターの横にはさっきのゼンタイを着た連中がいた。これってまずいのではないのか? 二人は思ったときは手遅れだった。
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