もし俺の嫁がリアルにやってきたら

二・愛莉と愛華！

衣装合わせ（2）

　俺が好きなのは女だ。だから俺の嫁が欲しいと思って愛莉を購入したのだが、いま愛莉だという着ぐるみ美少女によって俺が女装子にされていた。それまで肌タイを着たりしたが、本格的に女物の衣装を着た事などなかったのに。

　俺は洗面台の大して大きくない鏡に現在の自分の姿を見たが、あまりにも可愛いのにドキドキしていた。しかも後ろに愛莉がいるからドキドキも二倍だった。

　「いいじゃないの愛華、わたしと同じで可愛いじゃないのよ」

　愛莉はそういって褒めてくれた。しかし女物の下着を着てたぶん本物の女に褒められる日が来るとは思ってもいなかった。

　「俺もそう思う・・・」

　そういいかけたところで愛梨の手がマスクの唇を覆い隠すようにかぶさった。

　「あなたは愛華よ。ちゃんと女の子のようにしゃべりなさいよ。まあ女でも男勝りだったり方言だったりで、俺を使う事もあるようだけど、とりあえず”あたい”か”わたし”と言いなさいよ。分かったわね愛華！」

　その口調はまるで悪い事をした妹をなだめる姉のような気がした。実は魔法少女のなんとかという話で、愛梨と愛華の双子のキャラクターがあったんだが、その作品も同じような口調っだった。どうやら愛梨はその双子の姉の設定をなぞっているのかもしれなった。