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結婚式をぼっちで挙げた花嫁は探偵をする(旧題:結婚式で勘違いしていたと破棄されたあとに)
【9】手紙
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手紙はダグラスの父であるホッパー家当主からのものだった。色々と書いてあったが、世間体があるので「未亡人」として事件現場に行くのは許すが、事件についてホッパー家は何も知らないと主張してほしいや、帰ってきたら賠償金を支払うので今後一切関係を絶ってほしいなどが書かれていた。でも、謝罪の言葉はほとんどなかった。
「ホッパー様も冷たいわ。私は結婚するために仕事もやめたし住むところだって・・・どうしようかしら、本当に」
ローズマリーは悲しいよりも呆れていた。一人で結婚式を挙げて登録上は夫婦になったというのに、会った事もないうちに離縁されるなんて! いくら法的に最初からなかった事になっても人々の記憶を消すことは出来ないし、元通りにならないじゃないかと。それに「犯罪者の配偶者」という汚名を背負わされるかもしれないのにと。
「ローズマリー様、それは申し訳ございません。うちのダグラスの行為は謝罪しても謝罪しきれません。可能な限り全力を尽くしますから、今回の旅行までは」
「今回の旅行まで? それはどういう意味ですか?」
「それですが、実は私事ですがホッパー家から解雇を言い渡されておりまして。お役御免ということです」
「どうしてなの? それ?」
「いろいろとありまして・・・詳しい話をするのはご勘弁してください」
「そうなの」
リチャードと別れないといけないと思うと彼女の心は引き割かれてしまいそうだった。今回の結婚では一層の事彼だったらよかったのにと思っていたから。会った事もない男よりも目の前にいる男が素敵に見えたから。そんなに尽くしてくれるというのに、一線を越える事は許されなかった。
「ところで、リチャード。ダグラス様ってどんな方だったのですか? 結婚するというのに忙しすぎてあまり聞いていなかったから」
ローズマリーは結婚するというのにダグラスの為人を殆ど知らない事に啞然としていた。結婚式の準備に神経がほぼ全部いっていたから。忙しくて会おうとしないダグラスの存在が抜け落ちていたから。
「ダグラスですか。いろいろ言いたいことはありますが、長くなるので簡潔に言います。お人好しでしたですね、彼は。だから金の匂いに誘われた連中の餌食になったと。あっ、これは他言無用でお願いします」
そういってリチャードは資料をカバンに入れ始めた。一線を越えてはいけない「打ち合わせ」の時間が終わりにしないといけないためだ。その時、ローズマリーの心にはある想いが生まれていた。
「ホッパー様も冷たいわ。私は結婚するために仕事もやめたし住むところだって・・・どうしようかしら、本当に」
ローズマリーは悲しいよりも呆れていた。一人で結婚式を挙げて登録上は夫婦になったというのに、会った事もないうちに離縁されるなんて! いくら法的に最初からなかった事になっても人々の記憶を消すことは出来ないし、元通りにならないじゃないかと。それに「犯罪者の配偶者」という汚名を背負わされるかもしれないのにと。
「ローズマリー様、それは申し訳ございません。うちのダグラスの行為は謝罪しても謝罪しきれません。可能な限り全力を尽くしますから、今回の旅行までは」
「今回の旅行まで? それはどういう意味ですか?」
「それですが、実は私事ですがホッパー家から解雇を言い渡されておりまして。お役御免ということです」
「どうしてなの? それ?」
「いろいろとありまして・・・詳しい話をするのはご勘弁してください」
「そうなの」
リチャードと別れないといけないと思うと彼女の心は引き割かれてしまいそうだった。今回の結婚では一層の事彼だったらよかったのにと思っていたから。会った事もない男よりも目の前にいる男が素敵に見えたから。そんなに尽くしてくれるというのに、一線を越える事は許されなかった。
「ところで、リチャード。ダグラス様ってどんな方だったのですか? 結婚するというのに忙しすぎてあまり聞いていなかったから」
ローズマリーは結婚するというのにダグラスの為人を殆ど知らない事に啞然としていた。結婚式の準備に神経がほぼ全部いっていたから。忙しくて会おうとしないダグラスの存在が抜け落ちていたから。
「ダグラスですか。いろいろ言いたいことはありますが、長くなるので簡潔に言います。お人好しでしたですね、彼は。だから金の匂いに誘われた連中の餌食になったと。あっ、これは他言無用でお願いします」
そういってリチャードは資料をカバンに入れ始めた。一線を越えてはいけない「打ち合わせ」の時間が終わりにしないといけないためだ。その時、ローズマリーの心にはある想いが生まれていた。
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