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第一章:転校生はお人形?
4.着ぐるみ美少女転校生、授業を受ける
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その日の最初の授業は苦手な数学だ。ただでさえ身に入らないというのに隣の転校生とその後ろにいる介助員に神経はむいていた。特に雛乃は気になって仕方なかった。
雛乃はアニメか漫画の世界から飛び出てきたような美少女だった。栗色の長い髪の毛、ブラウンの大きな瞳、綺麗な鼻筋とうなじ、そしてシミもない綺麗な肌。しかしそれらは人形の外観でしかなかった。その人形の外観の下に生身の女の子がいるとは信じられなかった。
着ぐるみを着ていると暑い! というのはよく聞く話だった。体温が蒸れるからだという。たしかに真夏の着ぐるみヒーローショーは過酷だというの聞いても想像しやすかった。なんだって風通しの悪い服装をしているから。しかもマスクを被っているから!
なのに雛乃はごく普通の女の子と同じように授業を受けていた。はた目から見ると普通の生徒と一緒だ。しかしその中は・・・そんな想像をしてしまった。
彼女の制服から伸びる手足はタイツ地のようなモノに覆われていた。それは着ぐるみ美少女と呼ばれるモノの標準装備だった。着ぐるみ美少女というものを見たのは幼い時に遊園地であったなんとかという美少女ヒロインアニメのショーだった。本当ならそんなのを見たくはなかったけど、妹が見たいから一緒に見ないといけなかった。ショーそのものは大して興味なかったので覚えていないけど握手した時の事を思い出した。
そのなんとかというヒロインの手はタイツで覆われていたけど人の温もりがした。そして一切しゃべらなかった。その時の手の感触を思い出したので雛乃の手を見ると違っていた。一切シワが入っていなかったのだ。どうやら雛乃の皮膚はタイツ地に置き換わっているようにみえた。雛乃という女の子の全てはタイツ地に閉じ込められていた、そう思ったけど変なの事思ってしまった。本当はロボットかサイボーグもしくはガイノイド(女性型アンドロイド)ではないかと。
このクラスにやってきた大人たちは転校生として紹介した子にオリジナルなど存在せず、ゼロから作ったのではないかと。人間の女の子だと信じ込まされているだけなんじゃないかと。なぜなら呼吸音というものが聞こえていなかったからだ。
そんなとき、雛乃は後ろ髪を掻き始めた! その仕草は自然なもので他の女の子もやっているものだった。そして頬ずりをつき始めた! その行為は内臓は生身の肉体なのかもしれないとも思った。一体本当のところはどうなんだろうか?
雛乃はアニメか漫画の世界から飛び出てきたような美少女だった。栗色の長い髪の毛、ブラウンの大きな瞳、綺麗な鼻筋とうなじ、そしてシミもない綺麗な肌。しかしそれらは人形の外観でしかなかった。その人形の外観の下に生身の女の子がいるとは信じられなかった。
着ぐるみを着ていると暑い! というのはよく聞く話だった。体温が蒸れるからだという。たしかに真夏の着ぐるみヒーローショーは過酷だというの聞いても想像しやすかった。なんだって風通しの悪い服装をしているから。しかもマスクを被っているから!
なのに雛乃はごく普通の女の子と同じように授業を受けていた。はた目から見ると普通の生徒と一緒だ。しかしその中は・・・そんな想像をしてしまった。
彼女の制服から伸びる手足はタイツ地のようなモノに覆われていた。それは着ぐるみ美少女と呼ばれるモノの標準装備だった。着ぐるみ美少女というものを見たのは幼い時に遊園地であったなんとかという美少女ヒロインアニメのショーだった。本当ならそんなのを見たくはなかったけど、妹が見たいから一緒に見ないといけなかった。ショーそのものは大して興味なかったので覚えていないけど握手した時の事を思い出した。
そのなんとかというヒロインの手はタイツで覆われていたけど人の温もりがした。そして一切しゃべらなかった。その時の手の感触を思い出したので雛乃の手を見ると違っていた。一切シワが入っていなかったのだ。どうやら雛乃の皮膚はタイツ地に置き換わっているようにみえた。雛乃という女の子の全てはタイツ地に閉じ込められていた、そう思ったけど変なの事思ってしまった。本当はロボットかサイボーグもしくはガイノイド(女性型アンドロイド)ではないかと。
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