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(3)装着編!
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私は絶望の中にいた。私はこれから「人外」にされると思ったからだ。目の前にいるのは人の形をしているが、外見上は化物のように変わり果てていた。
生体装甲についてΩ7は色々と説明してくれた。御親切にも嫌悪感を抱くほどまで丁寧親切にだ! それはフェチなのかサイコなのか、なんとでも言いたくなるほどえげつないものだった。
「あなたのために用意してあげた生体装甲はこれなんだけど、どお素敵でしょ?」
Ω7の声は何となく楽しそうであったけど、表情など見えないから黒子だった。声だけで判断するとそのようにしか思えなった。そもそもΩ7は宇宙人なんだろうから、感情など違っているのかもしれなかったけど。
私の大事なところをいじくっているΩ7以外の黒子のようなのは合わせて五人いたけど、Ω7以外は生体装甲の準備をしていた。その生体装甲の内側は真っ赤な色彩を放っていた。そのとき何故か私は「鋼夜叉」のある一場面を思い出していた。
それは市街戦ステージで、そこでのポイント獲得方法は市民を襲うクラゲみたいな奴を撃退するものだった。そのクラゲのような奴が市民に覆いかぶさると、あっという間にモンスターに改造して敵が増えてしまうというものだ。そうして増えたモンスターを倒した場合、防御できなかったとしてポイントは下がるし、倒さなければやられてしまうという訳だ。だから、誰かに寄生する前にクラゲをやっつける必要があるわけだ。
私の足元にある生体装甲の元ともいえる奴がそのクラゲに似ていた。「鋼夜叉」のなかで見た光景をいくつも思い出していた。可憐な美少女に寄生したものは食虫植物のようなモンスターに変化したし、また可愛らしい少年に寄生したものはグロテスクなクワガタの化け物に変化したりしていた。またプレイヤーがそのモンスターに寄生された場合は・・・ものすごい拘束感を感じてしまった!
そう、これから私が体験するのはクラゲのような生体装甲に寄生されるということだ! でも、寄生されたら人間の身体は永遠に失ってしまう! そう気づいた私は号泣し始めた。
「いやよ、嫌よ、人間でなくなるなんて! 帰してよ家に!」
するとリンダが近づいて来た。
「泣かなくてもいいわよ。生体装甲に覆われると不可逆的に改造されてしまうと思っているようだけど、大丈夫だよ。少なくとも地球人の生殖器は残るし、それに一定条件さえ揃えば元の姿にだって戻れるわよ!」
そういってリンダは私に頬を寄せた。その感触は伊勢エビのような大きな甲殻生物にでも触れられているようであった。
生体装甲についてΩ7は色々と説明してくれた。御親切にも嫌悪感を抱くほどまで丁寧親切にだ! それはフェチなのかサイコなのか、なんとでも言いたくなるほどえげつないものだった。
「あなたのために用意してあげた生体装甲はこれなんだけど、どお素敵でしょ?」
Ω7の声は何となく楽しそうであったけど、表情など見えないから黒子だった。声だけで判断するとそのようにしか思えなった。そもそもΩ7は宇宙人なんだろうから、感情など違っているのかもしれなかったけど。
私の大事なところをいじくっているΩ7以外の黒子のようなのは合わせて五人いたけど、Ω7以外は生体装甲の準備をしていた。その生体装甲の内側は真っ赤な色彩を放っていた。そのとき何故か私は「鋼夜叉」のある一場面を思い出していた。
それは市街戦ステージで、そこでのポイント獲得方法は市民を襲うクラゲみたいな奴を撃退するものだった。そのクラゲのような奴が市民に覆いかぶさると、あっという間にモンスターに改造して敵が増えてしまうというものだ。そうして増えたモンスターを倒した場合、防御できなかったとしてポイントは下がるし、倒さなければやられてしまうという訳だ。だから、誰かに寄生する前にクラゲをやっつける必要があるわけだ。
私の足元にある生体装甲の元ともいえる奴がそのクラゲに似ていた。「鋼夜叉」のなかで見た光景をいくつも思い出していた。可憐な美少女に寄生したものは食虫植物のようなモンスターに変化したし、また可愛らしい少年に寄生したものはグロテスクなクワガタの化け物に変化したりしていた。またプレイヤーがそのモンスターに寄生された場合は・・・ものすごい拘束感を感じてしまった!
そう、これから私が体験するのはクラゲのような生体装甲に寄生されるということだ! でも、寄生されたら人間の身体は永遠に失ってしまう! そう気づいた私は号泣し始めた。
「いやよ、嫌よ、人間でなくなるなんて! 帰してよ家に!」
するとリンダが近づいて来た。
「泣かなくてもいいわよ。生体装甲に覆われると不可逆的に改造されてしまうと思っているようだけど、大丈夫だよ。少なくとも地球人の生殖器は残るし、それに一定条件さえ揃えば元の姿にだって戻れるわよ!」
そういってリンダは私に頬を寄せた。その感触は伊勢エビのような大きな甲殻生物にでも触れられているようであった。
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