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二・勇者にパーティーは必要!
3.パーティーメンバーがほしい(2)
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それで試しにSNSにアカウントを作って宣伝したところ・・・世間は無反応だった。なぜならベルティーナは変な外国人が変な異世界ファンタジーのコスプレをしただけにしか見えなかった。それに投稿した画像も本人がやる気がないので無様なものだった。
「ねえ、もう少し勇者らしくできないのよ」
「勇者? それは行動で示すものだ!」
ベルティーナは拗ねていた。そんな彼がSNSにアップした勇者の画像は本当にクオリティーが低かった。もっとも勇者らしい武器もないし、着ている戦闘服も歴戦の証だといっていてもボロボロだった。隣の家のオジサンがいうにはまるで敗残兵にしかみえないという。そんな勇者の頭の状態が真面だと思う方がいないといえた。
「それよりも冒険の目的はなんなのよ?」
「決まっているさ、元の世界に戻るためさ。それよりも、なにか方法知らないか、珠美?」
ベルティーナは縁側で猫のように横たわっていた。本当に役に立ちそうもなかった。まるでクネクネ曲がりくねった使えそうもない丸太のようであった。
「それはこっちが知りたいわよ! ベルティーナさん!」
珠美がそういったとき、ある考えが浮かんだ。こんな木偶の坊みたいな男でも注目を浴びるかもしれない舞台を。
「そうだ! 冒険者を探すイベントがあるわ! 今度一緒についてきてもらえない?」
「暇だからそれはいいが、なにをするんだ?」
「わたしに良い考えがあるわ! 任してもらえない?」
珠美の頭の中には半ばやけっぱちなプランが浮かんでいた。
「ねえ、もう少し勇者らしくできないのよ」
「勇者? それは行動で示すものだ!」
ベルティーナは拗ねていた。そんな彼がSNSにアップした勇者の画像は本当にクオリティーが低かった。もっとも勇者らしい武器もないし、着ている戦闘服も歴戦の証だといっていてもボロボロだった。隣の家のオジサンがいうにはまるで敗残兵にしかみえないという。そんな勇者の頭の状態が真面だと思う方がいないといえた。
「それよりも冒険の目的はなんなのよ?」
「決まっているさ、元の世界に戻るためさ。それよりも、なにか方法知らないか、珠美?」
ベルティーナは縁側で猫のように横たわっていた。本当に役に立ちそうもなかった。まるでクネクネ曲がりくねった使えそうもない丸太のようであった。
「それはこっちが知りたいわよ! ベルティーナさん!」
珠美がそういったとき、ある考えが浮かんだ。こんな木偶の坊みたいな男でも注目を浴びるかもしれない舞台を。
「そうだ! 冒険者を探すイベントがあるわ! 今度一緒についてきてもらえない?」
「暇だからそれはいいが、なにをするんだ?」
「わたしに良い考えがあるわ! 任してもらえない?」
珠美の頭の中には半ばやけっぱちなプランが浮かんでいた。
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