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一・勇者は居候!
2・打ち切りマンガのキャラクターなの?(4)
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ベルティーナは珠美が昨晩作った二日目のカレーに満足しているようだった。それには珠美はうかれているようだった。しかし、どこの勇者かわからない男に食べさせるのもお人よしだと言える。
「ところで、ベルティーナさんに家族はおられるのですか?」
珠美はそう聞いて来たけど、由貴はさっき漫画で見たでしょ! ユキナとの間に赤ちゃんが出来たって! そう思った、しかし彼の答えは違っていた。
「俺か? 俺は妹の家族に居候していたからな。なんだって勇者に家は必要ないからな。でも妹のユキナに酒ばっか飲んでいないで冒険に行きやがれと愚痴られていたからな。まあ、これから始めようと思う」
ユキナが妹? それってどういう意味なんだ? 由貴が考え込んでしまった。漫画は漫画なんだから本当の事を書いているはずはないといっても・・・そういうことは、漫画の世界からやってきたわけってないようだ。
「それじゃあ、皇帝ヘルムートはどうなったの?」
由貴は殺されていないからここにいるんだろうと思って聞いてみた。
「ヘルムート? 親父のことかよ! あいつは変な病気になっていただけだから、俺が頭をぶん殴ったら正気になったさ。まあ、堕天使軍団に恨まれてしまったがな! なんだって失業したからな、あいつらは!」
そういってベルティーナは大笑いしていた。どうやら「ソートクエスト龍虎傳」に描かれていたファンタスタンは全く別物のようだった、当たり前だけど。それにしたって、こんな偶然があるのだろうか? もしかすると和田昌幸という人は空想したんではなく・・・まさか?
「そうなんですか? それにしてもこれからどうします?」
由貴はなんとなく答えが見えていた。勇者なのに妹の家に居候していた奴が言い出すことを。
「すまないが、ここに居候させてくれ! 元の世界に戻る方法が分からねえから! よかったら何か手伝うから!」
ベルティーナは笑顔でいったが、それが異世界からの勇者が居候することに決まった瞬間だった。え? 答えてないだろうかって? こんな変な奴が日本の田舎町で暴れたら大変だから、仕方ないって事だと言い聞かせた三人だった。
「ところで、ベルティーナさんに家族はおられるのですか?」
珠美はそう聞いて来たけど、由貴はさっき漫画で見たでしょ! ユキナとの間に赤ちゃんが出来たって! そう思った、しかし彼の答えは違っていた。
「俺か? 俺は妹の家族に居候していたからな。なんだって勇者に家は必要ないからな。でも妹のユキナに酒ばっか飲んでいないで冒険に行きやがれと愚痴られていたからな。まあ、これから始めようと思う」
ユキナが妹? それってどういう意味なんだ? 由貴が考え込んでしまった。漫画は漫画なんだから本当の事を書いているはずはないといっても・・・そういうことは、漫画の世界からやってきたわけってないようだ。
「それじゃあ、皇帝ヘルムートはどうなったの?」
由貴は殺されていないからここにいるんだろうと思って聞いてみた。
「ヘルムート? 親父のことかよ! あいつは変な病気になっていただけだから、俺が頭をぶん殴ったら正気になったさ。まあ、堕天使軍団に恨まれてしまったがな! なんだって失業したからな、あいつらは!」
そういってベルティーナは大笑いしていた。どうやら「ソートクエスト龍虎傳」に描かれていたファンタスタンは全く別物のようだった、当たり前だけど。それにしたって、こんな偶然があるのだろうか? もしかすると和田昌幸という人は空想したんではなく・・・まさか?
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「すまないが、ここに居候させてくれ! 元の世界に戻る方法が分からねえから! よかったら何か手伝うから!」
ベルティーナは笑顔でいったが、それが異世界からの勇者が居候することに決まった瞬間だった。え? 答えてないだろうかって? こんな変な奴が日本の田舎町で暴れたら大変だから、仕方ないって事だと言い聞かせた三人だった。
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