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08 雨と彼女
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「うーん」
『下手だな』
お札には墨文字で「白羽神社」。小学生が見様見真似で書いたみたいだ。
「しかたないだろ。習字なんかしなかったんだから」
『まあいい。そのうち読める字になるだろう』
これでお札を作ると、確かに無地だったやつよりも少し強く光るようになった。
『家に貼らせるより、袋に入れてお守りにしてやれ。少なくとも女の声とやらは聞こえなくなるはずだ』
「ずっとこんな光るの?」
『いや。だんだん抜けて一年くらいでただの紙に戻る。定期的に交換してやることだ』
スズシロの言うには、あの家はもともと沼地にあるのがまず問題らしい。もちろんちゃんと埋め立てられて、かつて沼地だったなんて誰も知らないけど、水場というのは昔から良からぬものが集まりやすいのだそうだ。
『川はあまり問題はない。留まった水がよくない。沼、池……』
学校に行って姉の病院に行って神社の仕事をする毎日にも慣れてきた。宿題を休み時間に終わらせる習慣ができて、ヨーヘーや友達と話す時間が減ったのだけが欠点だった。
でもヨーヘーはよくメッセージをくれたし、たまに何人かで訪ねても来る。いい友達だと思う。みんなイチカのうちに他に誰もいないのを知っている。
久々にお祓いも何もない土曜日だった。雨が朝から降っていた。午前中に姉を見舞い、スズシロに油揚げをあげつつきつねうどんを食べ(土日の昼の恒例になった)、久々に家でゲームでもするかとテレビにケーブルを繋げていたら、ピンポンとドアチャイムが鳴った。
「はい」
何の心の準備もなく、引き戸の玄関戸を開けた。そこにはずぶ濡れのサハラさんが立っていた。サハラさんは冷たい梅雨の雨に震えて、唇が紫になっている。顔色はもはや薄青いくらいだ。
「ごめんね、急に。入れてくれる?」
とりあえず家の中に彼女を上げ、客間に座らせてバスタオルを渡した。彼女が着ている薄い長袖シャツに、下着がはっきり透けて見えた。
牛乳を火にかけて、ひとり、台所で呆然とした。あんな。
水色のブラジャー。
雨に濡れた彼女の、透き通るような肌。
「……はぁー」
大きくため息をつく。気がつくともうミルクが沸騰して噴きこぼれそうになっていた。慌てて火を止め、大きめのマグに注ぐ。パンパンと自分の両手で自分の両頬を強く叩いた。
ミルクを持って客間に入ると、彼女はバスタオルを肩に広げて、上半身をすっぽりと包んでいた。良かった。とりあえず目のやり場に困ると言うことはない。
「ほんとに、ごめん」
「どうかした? また幽霊が出た?」
彼女は白い指をマグの取っ手にからめ、もう片手を添えて、背中を丸めて口に運んだ。少し顔色はよくなったようだ。
「……ママに、彼氏ができて。私に触ってこようとするから、逃げてきた」
触って?
それって、どういう?
「ごめんね。急にこんなこと言ってもわけわかんないよね」
昔からよくあったんだけどね、と彼女は続けた。
「私、ほんとのお父さん、知らないの。なんかね、不倫だったみたいで。私を産んだらこっちに来てくれると思ったのにっていっぱい言われた。ママに新しい彼氏ができると、家から出されて、行くとこなくて。新しい彼氏のひとたち、ママがいなくなると……」
こわくなるし、と彼女はとても小さな声で言った。
「ねえ、イチくん、隣に来てくれない? 寒いの」
涙をいっぱいに溜めた大きな目。彼女は確かに震えている。魔法にかかったみたいに、言われるままに隣に座る。
「……私のこと、きれいにして欲しい……」
「サハラさん、は……」
きれいだよ。と言いそうになった時、彼女はぱっとイチカの胸に自分の体を押し当てた。
「……う……」
彼女のくぐもった声。
雨ではない。涙がイチカのシャツを濡らす。イチカは震える肩を思わず抱いた。しっとりと濡れてまとわりつく薄い布の向こうに、柔らかい肌の温もりがある。
「サハラさん……」
そのとき、目の端にスズシロがいるのが映った。
はっとそちらを見る。スズシロは今まで見たことのないような、不思議な目つきで彼女を見ていた。猫のように縦に長い瞳孔。ふさふさと長い尻尾を前足にかけて、石像のように。
がらんどう。
そのうつろなスズシロの様子に、イチカは久々にぞっとして、そっと彼女の体を押し戻した。
「とにかく、一度落ち着こう。今日はこれから、どうしたい?」
「家に帰れない……今日、ママの彼氏しかいないの。無理言ってるのはわかってる……でも、帰れない……」
「あー……じゃ、泊まる? うち、部屋数はあるんだ。この部屋でもいいし、何にもないけど空き部屋もあるよ。ちょっと待ってて。部屋を用意してくるから。テレビでも見てて」
イチカが涙を手の甲で拭う彼女を置いて客間を出ると、スズシロが音もなく付いてきた。二階の空き部屋に入ってから、スズシロが言った。
『どうした。別にまぐわってもいいのだぞ』
「ちょっ!」
カッと顔が熱くなった。やっぱりスズシロには見透かされていた。
『どこかの宗教みたいに、童貞でないと勤まらんということはない。陰陽相和して子を成すのはハレのことだ』
「スズシロ……そんなこと考えてたのかよ」
『まあ、今のあの娘はお勧めはせん』
「なんか、凄い変な顔で見てたよな」
『うん。あの娘、恨みを付けている。誰からのなのか知らんが。払ってみてもだめだろうな。数日でまた戻ってくるぞ。ところでお前、何も思い出さないのか』
「……え?」
『あの娘がお前に体を寄せるのは、お前が好きだからではない。思い出さないか?』
「…………」
お前が好きだからではないって………。
テンションはダダ下がりしたが、しばらく使っていなかった布団を押し入れから引っ張り出す。祖父が去年の夏に虫干しして以来だから、少し埃っぽいがきれいだった。
『まあ、お祓いしてやれ。明日にでも。それでお祓いの仕事の手伝いでも暫くやらせてやれば、落ちるかもしれん』
「わかった」
ついでに姉の部屋の押し入れから、夏物の服が入れられたプラケースを持ってきて置いた。姉には悪いが、洗濯して返せば文句はないだろう。何しろ本人には着られないんだから。
一階の客間に戻ると、彼女はテレビを眺めていた。バラエティ番組の、おそらく再放送が流れていて、スタジオでお笑い芸人が口々にしゃべり、ギャラリーの笑い声が入っているが、彼女はニコリともしていない。
「あのさ、二階の突き当たりの部屋。使っていいから。風呂もトイレも二階にもあるんだ。ずっと前に弟子の人とかいたらしくて。姉の服も適当に突っ込んでおいたから、着て。洗濯は、嫌じゃなかったら俺のと一緒にやるけど」
「……いいの?」
「うん。部屋は余ってるし、うちはうるさく言う人誰もいないし(スズシロはいるけど)」
「お姉さんいるの?」
「いるけどずっと入院してて、パジャマしか着ないよ」
彼女は掠れた声で、ありがとう、と言った。
『下手だな』
お札には墨文字で「白羽神社」。小学生が見様見真似で書いたみたいだ。
「しかたないだろ。習字なんかしなかったんだから」
『まあいい。そのうち読める字になるだろう』
これでお札を作ると、確かに無地だったやつよりも少し強く光るようになった。
『家に貼らせるより、袋に入れてお守りにしてやれ。少なくとも女の声とやらは聞こえなくなるはずだ』
「ずっとこんな光るの?」
『いや。だんだん抜けて一年くらいでただの紙に戻る。定期的に交換してやることだ』
スズシロの言うには、あの家はもともと沼地にあるのがまず問題らしい。もちろんちゃんと埋め立てられて、かつて沼地だったなんて誰も知らないけど、水場というのは昔から良からぬものが集まりやすいのだそうだ。
『川はあまり問題はない。留まった水がよくない。沼、池……』
学校に行って姉の病院に行って神社の仕事をする毎日にも慣れてきた。宿題を休み時間に終わらせる習慣ができて、ヨーヘーや友達と話す時間が減ったのだけが欠点だった。
でもヨーヘーはよくメッセージをくれたし、たまに何人かで訪ねても来る。いい友達だと思う。みんなイチカのうちに他に誰もいないのを知っている。
久々にお祓いも何もない土曜日だった。雨が朝から降っていた。午前中に姉を見舞い、スズシロに油揚げをあげつつきつねうどんを食べ(土日の昼の恒例になった)、久々に家でゲームでもするかとテレビにケーブルを繋げていたら、ピンポンとドアチャイムが鳴った。
「はい」
何の心の準備もなく、引き戸の玄関戸を開けた。そこにはずぶ濡れのサハラさんが立っていた。サハラさんは冷たい梅雨の雨に震えて、唇が紫になっている。顔色はもはや薄青いくらいだ。
「ごめんね、急に。入れてくれる?」
とりあえず家の中に彼女を上げ、客間に座らせてバスタオルを渡した。彼女が着ている薄い長袖シャツに、下着がはっきり透けて見えた。
牛乳を火にかけて、ひとり、台所で呆然とした。あんな。
水色のブラジャー。
雨に濡れた彼女の、透き通るような肌。
「……はぁー」
大きくため息をつく。気がつくともうミルクが沸騰して噴きこぼれそうになっていた。慌てて火を止め、大きめのマグに注ぐ。パンパンと自分の両手で自分の両頬を強く叩いた。
ミルクを持って客間に入ると、彼女はバスタオルを肩に広げて、上半身をすっぽりと包んでいた。良かった。とりあえず目のやり場に困ると言うことはない。
「ほんとに、ごめん」
「どうかした? また幽霊が出た?」
彼女は白い指をマグの取っ手にからめ、もう片手を添えて、背中を丸めて口に運んだ。少し顔色はよくなったようだ。
「……ママに、彼氏ができて。私に触ってこようとするから、逃げてきた」
触って?
それって、どういう?
「ごめんね。急にこんなこと言ってもわけわかんないよね」
昔からよくあったんだけどね、と彼女は続けた。
「私、ほんとのお父さん、知らないの。なんかね、不倫だったみたいで。私を産んだらこっちに来てくれると思ったのにっていっぱい言われた。ママに新しい彼氏ができると、家から出されて、行くとこなくて。新しい彼氏のひとたち、ママがいなくなると……」
こわくなるし、と彼女はとても小さな声で言った。
「ねえ、イチくん、隣に来てくれない? 寒いの」
涙をいっぱいに溜めた大きな目。彼女は確かに震えている。魔法にかかったみたいに、言われるままに隣に座る。
「……私のこと、きれいにして欲しい……」
「サハラさん、は……」
きれいだよ。と言いそうになった時、彼女はぱっとイチカの胸に自分の体を押し当てた。
「……う……」
彼女のくぐもった声。
雨ではない。涙がイチカのシャツを濡らす。イチカは震える肩を思わず抱いた。しっとりと濡れてまとわりつく薄い布の向こうに、柔らかい肌の温もりがある。
「サハラさん……」
そのとき、目の端にスズシロがいるのが映った。
はっとそちらを見る。スズシロは今まで見たことのないような、不思議な目つきで彼女を見ていた。猫のように縦に長い瞳孔。ふさふさと長い尻尾を前足にかけて、石像のように。
がらんどう。
そのうつろなスズシロの様子に、イチカは久々にぞっとして、そっと彼女の体を押し戻した。
「とにかく、一度落ち着こう。今日はこれから、どうしたい?」
「家に帰れない……今日、ママの彼氏しかいないの。無理言ってるのはわかってる……でも、帰れない……」
「あー……じゃ、泊まる? うち、部屋数はあるんだ。この部屋でもいいし、何にもないけど空き部屋もあるよ。ちょっと待ってて。部屋を用意してくるから。テレビでも見てて」
イチカが涙を手の甲で拭う彼女を置いて客間を出ると、スズシロが音もなく付いてきた。二階の空き部屋に入ってから、スズシロが言った。
『どうした。別にまぐわってもいいのだぞ』
「ちょっ!」
カッと顔が熱くなった。やっぱりスズシロには見透かされていた。
『どこかの宗教みたいに、童貞でないと勤まらんということはない。陰陽相和して子を成すのはハレのことだ』
「スズシロ……そんなこと考えてたのかよ」
『まあ、今のあの娘はお勧めはせん』
「なんか、凄い変な顔で見てたよな」
『うん。あの娘、恨みを付けている。誰からのなのか知らんが。払ってみてもだめだろうな。数日でまた戻ってくるぞ。ところでお前、何も思い出さないのか』
「……え?」
『あの娘がお前に体を寄せるのは、お前が好きだからではない。思い出さないか?』
「…………」
お前が好きだからではないって………。
テンションはダダ下がりしたが、しばらく使っていなかった布団を押し入れから引っ張り出す。祖父が去年の夏に虫干しして以来だから、少し埃っぽいがきれいだった。
『まあ、お祓いしてやれ。明日にでも。それでお祓いの仕事の手伝いでも暫くやらせてやれば、落ちるかもしれん』
「わかった」
ついでに姉の部屋の押し入れから、夏物の服が入れられたプラケースを持ってきて置いた。姉には悪いが、洗濯して返せば文句はないだろう。何しろ本人には着られないんだから。
一階の客間に戻ると、彼女はテレビを眺めていた。バラエティ番組の、おそらく再放送が流れていて、スタジオでお笑い芸人が口々にしゃべり、ギャラリーの笑い声が入っているが、彼女はニコリともしていない。
「あのさ、二階の突き当たりの部屋。使っていいから。風呂もトイレも二階にもあるんだ。ずっと前に弟子の人とかいたらしくて。姉の服も適当に突っ込んでおいたから、着て。洗濯は、嫌じゃなかったら俺のと一緒にやるけど」
「……いいの?」
「うん。部屋は余ってるし、うちはうるさく言う人誰もいないし(スズシロはいるけど)」
「お姉さんいるの?」
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