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Chance taste~工藤姉妹~
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私の妹は強かった。
私は工藤璃乃(くどうりの)。工藤家の長女として生まれた。私は昔から人と関わることが苦手でいつも1人だった。
でも私には妹がいた。工藤杏胡(くどうあこ)だ。この子は私と違って人間関係が得意でいつも友達が周りにたくさんいた。そして正義感が強かった。
羨ましい気持ちはあったが、妬ましくは思わなかった。それは、杏胡は私を友達のように接してくれていたからである。私も杏胡にだけは心を開いていた。私にとって杏胡は1番の親友で最高の妹だった。あの事件が起こるまでは…。
~ある日~
「お姉ちゃん、出掛けてくるね。」
「どこ行くの?」
「…ちょっとね。お姉ちゃん、私にもしもの事があったらその時は、私が1番大事にしてた本、開いてみて。」
「何?もしもの事って。友達の家とかに行くんじゃないの?」
「まぁとりあえず、よろしくね。じゃ、いってきま~す!」
「なんだったんだろ…。」
この時私は思いもしなかった。杏胡がもう二度と私の前に現れることが無くなるなんて…。
~数時間後~
「杏胡、遅いなぁ~。もう帰ってきてもいい時間なのに…。」
プルルル
「はい、もしもし。」
『璃乃ちゃん?落ち着いて聞いて欲しいんだけど、杏胡ちゃんがね…亡くなったの。』
「え…?嘘だよね?杏胡が…死んだ…??」
『とりあえず、こっちに来てちょうだい。』
プツップープー
「はは、何かの間違いじゃない?杏胡が…?」
とりあえず私はお母さんに言われた通りに杏胡がいる場所へと向かった。
「璃乃来たか。」
「お父さん、杏胡が死んだって本当なの?」
「私も信じたくはないが本当らしい。中で母さんが待っているよ。」
「璃乃ちゃん…大丈夫?辛いわよね、あなた達は友達のような姉妹だったものね…。」
「お母さん、杏胡と2人にしてもらってもいい?」
「ええ。」
バタン
「杏胡…どうしちゃったの?」
「…」
「返事してよ…いつもみたいに笑ってよ!私のくだらない話聞いてよ!ねぇ!杏胡!!杏胡!!泣」
警察からは崖から飛び降りた自殺だと聞かされた。だけど私は信じられなかった。
杏胡は正義感が強い子で、科捜研の研究員だったから、被害者の苦しみを少しでも解放させてあげたいって言っていたのに自殺などするだろうか。
それに、疑問に思ったことがあった。杏胡から飛び降り自殺をする時は頭に傷が残るものだと。他にも言っていたけれど、私が気になったのはそこだった。
だって杏胡には頭の傷などどこにもなかったから。もしかしたら自殺ではない…?そういえば…!
「私にもしもの事があったら、私が1番大事にしてた本、開いてみて。」
あの本の中に答えがあるかもしれない!
私はその中に見つけてしまった。知ってはいけない大きな秘密を。そして、これから私は
復讐の味を知ることになる…
私は工藤璃乃(くどうりの)。工藤家の長女として生まれた。私は昔から人と関わることが苦手でいつも1人だった。
でも私には妹がいた。工藤杏胡(くどうあこ)だ。この子は私と違って人間関係が得意でいつも友達が周りにたくさんいた。そして正義感が強かった。
羨ましい気持ちはあったが、妬ましくは思わなかった。それは、杏胡は私を友達のように接してくれていたからである。私も杏胡にだけは心を開いていた。私にとって杏胡は1番の親友で最高の妹だった。あの事件が起こるまでは…。
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「え…?嘘だよね?杏胡が…死んだ…??」
『とりあえず、こっちに来てちょうだい。』
プツップープー
「はは、何かの間違いじゃない?杏胡が…?」
とりあえず私はお母さんに言われた通りに杏胡がいる場所へと向かった。
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「お父さん、杏胡が死んだって本当なの?」
「私も信じたくはないが本当らしい。中で母さんが待っているよ。」
「璃乃ちゃん…大丈夫?辛いわよね、あなた達は友達のような姉妹だったものね…。」
「お母さん、杏胡と2人にしてもらってもいい?」
「ええ。」
バタン
「杏胡…どうしちゃったの?」
「…」
「返事してよ…いつもみたいに笑ってよ!私のくだらない話聞いてよ!ねぇ!杏胡!!杏胡!!泣」
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杏胡は正義感が強い子で、科捜研の研究員だったから、被害者の苦しみを少しでも解放させてあげたいって言っていたのに自殺などするだろうか。
それに、疑問に思ったことがあった。杏胡から飛び降り自殺をする時は頭に傷が残るものだと。他にも言っていたけれど、私が気になったのはそこだった。
だって杏胡には頭の傷などどこにもなかったから。もしかしたら自殺ではない…?そういえば…!
「私にもしもの事があったら、私が1番大事にしてた本、開いてみて。」
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私はその中に見つけてしまった。知ってはいけない大きな秘密を。そして、これから私は
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