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4. イヤです!
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馬車の中に向かい合って座り、レクルムはホットドッグをサアラに手渡した。
こっちはそんなに崩れてないとほっとする。
「ホットドッグだよ。これくらいなら食べられる?」
「ホットドッグ……。はい。大丈夫です。ありがとうございます」
そういう割にサアラが戸惑っているので、好きじゃなかったか、サンドイッチと交換しようかと思ったとき、ひらめいた。
(もしかして、食べ方がわからないの?)
昨日の昼にサンドイッチを渡したときも、こんな反応だった。直接かぶりつくという概念がなくて、パンを剥がして食べようとしていた。
「ホットドッグもかぶりつくんだよ」
「あぁ、そうなんですね!」
正解だったようで、にぱっと笑って、サアラはホットドッグの側面にかぶりつく。
「ちょっと! なんでそんなところから食べるの? 普通に端から食べればいいじゃない! あ、ほらケチャップが垂れる!」
慌ててレクルムは付属のナフキンでそれをキャッチした。
そして、目を白黒させているサアラに気づく。
「今度はなんなの?」
渋面のレクルムが聞くと、「からいです……」と涙目でサアラが訴えた。
どうやらマスタード部分だけ大量に口にしてしまったらしい。
お子さま舌の彼女には初めての辛さだった。
「そこだけ食べたら、そりゃ辛いさ」
呆れながらも水を飲ませてやり、こっちから具材と一緒に食べるんだと説明してやる。
(本当に子どもを相手しているみたいだ)
なんだか父性本能が湧いてきている気がする。
そう感じて、『なんで僕が……』とレクルムは顔をしかめた。
ハラハラと見守りつつ、食事を終えると、サアラはうれしそうに笑った。
「美味しかったです! ちょっと辛かったけど」
「それなら、クッキーでも食べて、中和したら?」
「そうだ、クッキー!」
その存在を思い出して、サアラは目を輝かせた。いそいそとクッキーの袋を取り出す。
「本当に食べていいんですか?」
「どうぞ?」
「ありがとうございます! こんなに美味しいものを初めて食べました。本当にありがとうございます!」
大げさなほどに礼を言うサアラに照れくさくなって、レクルムは目を逸らした。
「別に。僕が食べたかっただけだから」
「あっ、そうだったんですね。すみません! じゃあ、お返ししますね」
本当は食べたいだろうに、躊躇せずサアラがクッキーの袋をレクルムの膝に置いた。
彼の眉間にシワが寄る。
「それは君にあげたものだから……」
袋をまたサアラに差し戻した。
「でも……」
サアラがためらっていると、『ふふふ、だいじょうぶよ。この人、甘い物嫌いだから』とレクルムのペンダントが告げ口をした。
「そうなの?」
「なにが?」
『そうそう。それはあなたのために買ったのよ。うふふ』
ペンダントにつられて、サアラもふふっと笑った。
「なに?」
レクルムは不機嫌そうに聞くが、彼女は笑って首を振った。
「うふふっ、なんでもありません。じゃあ、有難くいただきますね」
サアラは袋から一枚クッキーを取り出して、大事そうに齧った。
一口ごとに目を細めてじっくり味わう。
(本当に幸せ)
自然に頬がゆるんでしまう。
(もう死んでもいいって、このことだなあ)
行き着く先は火口でも、つらくさみしかった環境から、突然こんなにわくわくする旅に連れ出されて、こんなに優しくされて、もうこれで十分だとサアラは思ってしまった。
(伝承のとおり、災害が止むといいなあ)
孤児院でも野菜を作っていたが、日照り続きで収穫は少なく、だんだん食事事情が乏しくなってきていた。
一日二回の食事もほとんど具のないスープと硬いパンが出てきたりこなかったりになって、みんな常にお腹を空かせていた。中にはぐったりしている子もいた。さらに地震も続くので、終わりの見えない状況に、みんな不安げだった。
サアラがいなくなって、職員がほっとしていたのもある意味仕方がなかったと思う。
村の人たちも困窮していて、それが自分の命で解消できるなら、安いものなのかもしれない。
(初めて人の役に立てるんだもんね!)
ストレスフルな孤児院では、弱い者、異端な者に攻撃が向かう。
サアラは呪われそうという不名誉な印象から暴力は受けなかったが、言葉によるいじめを受けるか、無視されるかで、誰からも顧みられることがなかった。
それでも、こういう美味しいクッキーをみんなで食べられたら、よかったのになあと思う。そうしたら、みんなにこにこ笑顔でいられたんじゃないかなと思ってしまう。
考えまいとしていたが、一度考え出すと想いが溢れ出して、それを呑み込むように、サアラはサクッとクッキーを頬張った。
ゆっくりと一枚食べ終わると、サアラはクッキーの袋をしまった。
御者が戻ってきて、馬車が出発する。
相変わらず、サアラは外を眺めていたが、午前中と違って、ぼーっともの思いに耽っているようだった。
そこに笑顔はなく、にこにこクッキーを食べていたときから、だんだん様子がおかしくなっていったのがレクルムは気になった。
(やっぱり自分の行く末を思い出して、不安になってるのかな……)
それが普通の反応だよね、と彼は気の毒に思う。あまりにサアラがのほほんとしているから、それに慣れかけていた。
レクルムは気分を変えてやりたくて、柄にもなく彼女に話しかけた。
「これから海の方へ行くから、徐々に景色が変わっていくよ」
「海に行くんですか!」
サアラが食いついてきて、レクルムは、内心ほくそ笑んだ。
「そうだよ。今夜はシーハという街に泊まるけど、明日は海辺の街カルームに着く。海も見られるし、魚介料理も食べられるよ」
「私、海って見たことないんです! 貝も食べたことがないから楽しみです!」
目をキラキラさせて、サアラが微笑む。さっきまでの沈んだ表情からいきいきとした顔になっている。
(うん。彼女はこういう顔をしている方がいいね)
そんなことを思いながらレクルムは頷いた。
『わたしは海を見たことあるわ!』
カーテンが得意そうに言った。
『僕だってあるよ!』
カタカタと窓も主張する。
『きれいだけど、風がべたべたするの』
『あー、あれは僕もいやだなぁ』
二人の会話にサアラはくすっと笑った。
『わたしなんて、海の近くに住んでたのよー』
レクルムのペンダントまで参戦してくる。
「ってことは、レクラムさんは海辺の出身なんですか?」
『そうなのよ』
「は? 子どもの頃は海のそばに住んでいたけど……」
突然のサアラの質問に、当惑しながらもレクルムは答えた。
二手から答えが返ってきて、サアラは慌てた。
「あ、え、ああ、そうなんですね。じゃあ、海を見たことあるんですね。いいなぁ」
「君も明日には見られるから」
「はい!」
そういえば、彼はサアラを気持ち悪がったり誰と話してるのかとか質問したりしてこないな、と不思議に思った。
伝承に関わることだから、聞かれたら答えようと思っていたけど、どう取られるかわからないので、自分から告げるつもりはなかった。
(でも、レクルムさんは大丈夫かもしれない)
出会って二日しか経っていないけど、彼に対する信頼感が生まれていた。
海の話をしてから、サアラの表情は明るくなり、また元のように楽しそうに景色を眺め、物と会話して過ごした。
シーハの街に着いた。
宿に入ると、レクルムは「部屋を二つお願いできる?」と聞いた。
「えっ?」
当然また同室だと思っていたサアラは、びっくりして声をあげてしまった。
「なに? ひとりでいいでしょ?」
昨夜のことを思うとレクルムは部屋を分けたかった。
どうせ逃げることはないだろうし、と思った。
「イヤです……。ひとりで寝たことないんです……」
ひとりで宿に泊まるなんて心細くて、サアラは彼のローブの端を掴んだ。
生まれてこのかた、ひとり部屋をもらったことのないサアラは、ひとりになったことがなかった。
形のよい眉をひそめて、レクルムは彼女を見やる。
「じゃあ、チャレンジしてみなよ」
「イヤです……!」
また高級そうな宿だ。お風呂だって付いてるに決まっている。昨日みたいなことがあったら、どうしたらいいのか不安が募って、サアラは首を振った。
「おにいさん、こんなかわいい子が一緒に寝たいって言ってるんだ。寝てやりなよ。男冥利に尽きるじゃないか」
宿屋の主人がにやにや笑って言った。
「一緒に寝るわけないでしょ!」
「そうですよ! 赤ちゃん、できちゃう!」
「「はぁ?」」
サアラの爆弾発言に男二人は素っ頓狂な声を出した。
彼女の性知識は、本棚の片隅に隠されていた恋愛小説を盗み読んだものしかなかった。
男と女がベッドで一緒に寝たら、子どもができると思っていたのだ。
「プッ、ハハッ、こりゃいい!」
主人はゲラゲラ笑いだし、レクルムは赤くなって、「できないよ! そもそも一緒に寝ないし!」と叫ぶ。
「えぇー! それなら、どうしたらできるんですか?」
大真面目にサアラが聞いてきて、主人は笑いが止められない。
「アハハハ、おにいさん、実践してやったら、どうだい?」
「バ、バカじゃないの!」
思い切り眉間にシワを寄せて、レクルムは彼を睨んだ。
「ハハッ、なんにせよ、部屋はツインかダブルしかないよ。ダブルにするかい?」
「するわけないでしょ! ツインで!」
散々笑われながら、部屋に案内されると、レクルムは、はぁぁ~~っと深い溜め息をついた。
(疲れた……)
ソファーにぐったり腰かけ、髪を掻き上げた。
そばでサアラはオロオロしていた。
こっちはそんなに崩れてないとほっとする。
「ホットドッグだよ。これくらいなら食べられる?」
「ホットドッグ……。はい。大丈夫です。ありがとうございます」
そういう割にサアラが戸惑っているので、好きじゃなかったか、サンドイッチと交換しようかと思ったとき、ひらめいた。
(もしかして、食べ方がわからないの?)
昨日の昼にサンドイッチを渡したときも、こんな反応だった。直接かぶりつくという概念がなくて、パンを剥がして食べようとしていた。
「ホットドッグもかぶりつくんだよ」
「あぁ、そうなんですね!」
正解だったようで、にぱっと笑って、サアラはホットドッグの側面にかぶりつく。
「ちょっと! なんでそんなところから食べるの? 普通に端から食べればいいじゃない! あ、ほらケチャップが垂れる!」
慌ててレクルムは付属のナフキンでそれをキャッチした。
そして、目を白黒させているサアラに気づく。
「今度はなんなの?」
渋面のレクルムが聞くと、「からいです……」と涙目でサアラが訴えた。
どうやらマスタード部分だけ大量に口にしてしまったらしい。
お子さま舌の彼女には初めての辛さだった。
「そこだけ食べたら、そりゃ辛いさ」
呆れながらも水を飲ませてやり、こっちから具材と一緒に食べるんだと説明してやる。
(本当に子どもを相手しているみたいだ)
なんだか父性本能が湧いてきている気がする。
そう感じて、『なんで僕が……』とレクルムは顔をしかめた。
ハラハラと見守りつつ、食事を終えると、サアラはうれしそうに笑った。
「美味しかったです! ちょっと辛かったけど」
「それなら、クッキーでも食べて、中和したら?」
「そうだ、クッキー!」
その存在を思い出して、サアラは目を輝かせた。いそいそとクッキーの袋を取り出す。
「本当に食べていいんですか?」
「どうぞ?」
「ありがとうございます! こんなに美味しいものを初めて食べました。本当にありがとうございます!」
大げさなほどに礼を言うサアラに照れくさくなって、レクルムは目を逸らした。
「別に。僕が食べたかっただけだから」
「あっ、そうだったんですね。すみません! じゃあ、お返ししますね」
本当は食べたいだろうに、躊躇せずサアラがクッキーの袋をレクルムの膝に置いた。
彼の眉間にシワが寄る。
「それは君にあげたものだから……」
袋をまたサアラに差し戻した。
「でも……」
サアラがためらっていると、『ふふふ、だいじょうぶよ。この人、甘い物嫌いだから』とレクルムのペンダントが告げ口をした。
「そうなの?」
「なにが?」
『そうそう。それはあなたのために買ったのよ。うふふ』
ペンダントにつられて、サアラもふふっと笑った。
「なに?」
レクルムは不機嫌そうに聞くが、彼女は笑って首を振った。
「うふふっ、なんでもありません。じゃあ、有難くいただきますね」
サアラは袋から一枚クッキーを取り出して、大事そうに齧った。
一口ごとに目を細めてじっくり味わう。
(本当に幸せ)
自然に頬がゆるんでしまう。
(もう死んでもいいって、このことだなあ)
行き着く先は火口でも、つらくさみしかった環境から、突然こんなにわくわくする旅に連れ出されて、こんなに優しくされて、もうこれで十分だとサアラは思ってしまった。
(伝承のとおり、災害が止むといいなあ)
孤児院でも野菜を作っていたが、日照り続きで収穫は少なく、だんだん食事事情が乏しくなってきていた。
一日二回の食事もほとんど具のないスープと硬いパンが出てきたりこなかったりになって、みんな常にお腹を空かせていた。中にはぐったりしている子もいた。さらに地震も続くので、終わりの見えない状況に、みんな不安げだった。
サアラがいなくなって、職員がほっとしていたのもある意味仕方がなかったと思う。
村の人たちも困窮していて、それが自分の命で解消できるなら、安いものなのかもしれない。
(初めて人の役に立てるんだもんね!)
ストレスフルな孤児院では、弱い者、異端な者に攻撃が向かう。
サアラは呪われそうという不名誉な印象から暴力は受けなかったが、言葉によるいじめを受けるか、無視されるかで、誰からも顧みられることがなかった。
それでも、こういう美味しいクッキーをみんなで食べられたら、よかったのになあと思う。そうしたら、みんなにこにこ笑顔でいられたんじゃないかなと思ってしまう。
考えまいとしていたが、一度考え出すと想いが溢れ出して、それを呑み込むように、サアラはサクッとクッキーを頬張った。
ゆっくりと一枚食べ終わると、サアラはクッキーの袋をしまった。
御者が戻ってきて、馬車が出発する。
相変わらず、サアラは外を眺めていたが、午前中と違って、ぼーっともの思いに耽っているようだった。
そこに笑顔はなく、にこにこクッキーを食べていたときから、だんだん様子がおかしくなっていったのがレクルムは気になった。
(やっぱり自分の行く末を思い出して、不安になってるのかな……)
それが普通の反応だよね、と彼は気の毒に思う。あまりにサアラがのほほんとしているから、それに慣れかけていた。
レクルムは気分を変えてやりたくて、柄にもなく彼女に話しかけた。
「これから海の方へ行くから、徐々に景色が変わっていくよ」
「海に行くんですか!」
サアラが食いついてきて、レクルムは、内心ほくそ笑んだ。
「そうだよ。今夜はシーハという街に泊まるけど、明日は海辺の街カルームに着く。海も見られるし、魚介料理も食べられるよ」
「私、海って見たことないんです! 貝も食べたことがないから楽しみです!」
目をキラキラさせて、サアラが微笑む。さっきまでの沈んだ表情からいきいきとした顔になっている。
(うん。彼女はこういう顔をしている方がいいね)
そんなことを思いながらレクルムは頷いた。
『わたしは海を見たことあるわ!』
カーテンが得意そうに言った。
『僕だってあるよ!』
カタカタと窓も主張する。
『きれいだけど、風がべたべたするの』
『あー、あれは僕もいやだなぁ』
二人の会話にサアラはくすっと笑った。
『わたしなんて、海の近くに住んでたのよー』
レクルムのペンダントまで参戦してくる。
「ってことは、レクラムさんは海辺の出身なんですか?」
『そうなのよ』
「は? 子どもの頃は海のそばに住んでいたけど……」
突然のサアラの質問に、当惑しながらもレクルムは答えた。
二手から答えが返ってきて、サアラは慌てた。
「あ、え、ああ、そうなんですね。じゃあ、海を見たことあるんですね。いいなぁ」
「君も明日には見られるから」
「はい!」
そういえば、彼はサアラを気持ち悪がったり誰と話してるのかとか質問したりしてこないな、と不思議に思った。
伝承に関わることだから、聞かれたら答えようと思っていたけど、どう取られるかわからないので、自分から告げるつもりはなかった。
(でも、レクルムさんは大丈夫かもしれない)
出会って二日しか経っていないけど、彼に対する信頼感が生まれていた。
海の話をしてから、サアラの表情は明るくなり、また元のように楽しそうに景色を眺め、物と会話して過ごした。
シーハの街に着いた。
宿に入ると、レクルムは「部屋を二つお願いできる?」と聞いた。
「えっ?」
当然また同室だと思っていたサアラは、びっくりして声をあげてしまった。
「なに? ひとりでいいでしょ?」
昨夜のことを思うとレクルムは部屋を分けたかった。
どうせ逃げることはないだろうし、と思った。
「イヤです……。ひとりで寝たことないんです……」
ひとりで宿に泊まるなんて心細くて、サアラは彼のローブの端を掴んだ。
生まれてこのかた、ひとり部屋をもらったことのないサアラは、ひとりになったことがなかった。
形のよい眉をひそめて、レクルムは彼女を見やる。
「じゃあ、チャレンジしてみなよ」
「イヤです……!」
また高級そうな宿だ。お風呂だって付いてるに決まっている。昨日みたいなことがあったら、どうしたらいいのか不安が募って、サアラは首を振った。
「おにいさん、こんなかわいい子が一緒に寝たいって言ってるんだ。寝てやりなよ。男冥利に尽きるじゃないか」
宿屋の主人がにやにや笑って言った。
「一緒に寝るわけないでしょ!」
「そうですよ! 赤ちゃん、できちゃう!」
「「はぁ?」」
サアラの爆弾発言に男二人は素っ頓狂な声を出した。
彼女の性知識は、本棚の片隅に隠されていた恋愛小説を盗み読んだものしかなかった。
男と女がベッドで一緒に寝たら、子どもができると思っていたのだ。
「プッ、ハハッ、こりゃいい!」
主人はゲラゲラ笑いだし、レクルムは赤くなって、「できないよ! そもそも一緒に寝ないし!」と叫ぶ。
「えぇー! それなら、どうしたらできるんですか?」
大真面目にサアラが聞いてきて、主人は笑いが止められない。
「アハハハ、おにいさん、実践してやったら、どうだい?」
「バ、バカじゃないの!」
思い切り眉間にシワを寄せて、レクルムは彼を睨んだ。
「ハハッ、なんにせよ、部屋はツインかダブルしかないよ。ダブルにするかい?」
「するわけないでしょ! ツインで!」
散々笑われながら、部屋に案内されると、レクルムは、はぁぁ~~っと深い溜め息をついた。
(疲れた……)
ソファーにぐったり腰かけ、髪を掻き上げた。
そばでサアラはオロオロしていた。
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