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デートみたい③
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「デザート食べる?」
「……はい」
ふくれる私に木佐さんは涼しい顔をして、メニューを渡してくる。
デザートの欄を見て、パンナコッタかティラミスで迷う。
結局、ティラミスにしたら、木佐さんがパンナコッタにしていた。
「おいしい」
デザートのティラミスを一口食べて、その美味しさにほぅっと息を吐いた。
「こっちもおいしいよ。食べてみる?」
ナチュラルにスプーンを差し出されて、パクンと食べてしまう。
しまったと思うけど、その瞬間、ふるっとした食感に優しい甘みが口に広がって、頬が緩んでしまった。
「ほんと、おいしいです」
目を細めた木佐さんは「俺にもティラミスちょうだい」と言う。お皿を移動させようとしたら、「食べさせてよ」とニコニコ圧をかけてくるから仕方なく、一口分をスプーンですくって、差し出した。
うれしそうに木佐さんはそれを口に入れ、うなずいた。
「ティラミスもおいしいね。宇佐ちゃんの唾液がついてると思えばなおさら」
「変態!」
どうしてそういうことを言う必要があるのかしら。
思っても言わないでほしい。
木佐さんをにらみつける。
スプーンがとっても使いづらくなった。
夕食を終えて、車に乗ると、案の定、木佐さんのマンションに連れていかれた。
泊まりの用意と言われたのはそういうことだろう。
将司さんとのことをバラされたくないから仕方ない。
そっと溜め息をついた。
部屋に入って、ソファーに座るなり、木佐さんが抱きしめてきた。
耳に口づけ、首すじをペロペロと舐める。手は身体をなで回す。
「今日はムラムラしっぱなしだったなぁ。何度ここに引き返して押し倒したいと思ったことか。我慢した俺を褒めて」
終始さわやかな笑顔だったくせに、そんなことを考えていたなんてと、私はあきれた目を向けた。
「そのまなざし、いいね~。グッとくる。俺のことを相手にしてない女ってゾクゾクするね」
木佐さんはモテすぎて、感覚がおかしくなっちゃったのかしら?
この人が普通にしてるだけで、狙ってくる女性は山ほどいるはず。それが嫌になったのかな?
変態チックな言動以外は、ハイスペックだもんね。
しげしげと彼の顔を見ていると、クスッと笑った木佐さんは私の脚をいきなり持ち上げた。
「きゃあ」
ワンピースがまくれあがって、下着が晒される。
スルッとタイツごとショーツを脱がされる。
股に顔をうずめられる。
「だ……、ひゃん! だめっ! やんっ!」
制止しようとしたのに、ペロリと舐め上げられて、腰が跳ねた。
絶対汚いのに、イヤなのに、蜜をすするようにペロペロ舐められて、指で愛芽をなでられて、とめようとする手に力が入らない。ただ、木佐さんの頭をなで回すだけになる。
「だめっ、汚いです! ああっ、だめっ!」
「俺、宇沙ちゃんの匂い、好きなんだよね~。おいしいよ」
「あ、やぁあぁあ、へんたい……! もぅ、やだあ……」
木佐さんは笑ってそんなことを言い、私は涙目になった。
「……はい」
ふくれる私に木佐さんは涼しい顔をして、メニューを渡してくる。
デザートの欄を見て、パンナコッタかティラミスで迷う。
結局、ティラミスにしたら、木佐さんがパンナコッタにしていた。
「おいしい」
デザートのティラミスを一口食べて、その美味しさにほぅっと息を吐いた。
「こっちもおいしいよ。食べてみる?」
ナチュラルにスプーンを差し出されて、パクンと食べてしまう。
しまったと思うけど、その瞬間、ふるっとした食感に優しい甘みが口に広がって、頬が緩んでしまった。
「ほんと、おいしいです」
目を細めた木佐さんは「俺にもティラミスちょうだい」と言う。お皿を移動させようとしたら、「食べさせてよ」とニコニコ圧をかけてくるから仕方なく、一口分をスプーンですくって、差し出した。
うれしそうに木佐さんはそれを口に入れ、うなずいた。
「ティラミスもおいしいね。宇佐ちゃんの唾液がついてると思えばなおさら」
「変態!」
どうしてそういうことを言う必要があるのかしら。
思っても言わないでほしい。
木佐さんをにらみつける。
スプーンがとっても使いづらくなった。
夕食を終えて、車に乗ると、案の定、木佐さんのマンションに連れていかれた。
泊まりの用意と言われたのはそういうことだろう。
将司さんとのことをバラされたくないから仕方ない。
そっと溜め息をついた。
部屋に入って、ソファーに座るなり、木佐さんが抱きしめてきた。
耳に口づけ、首すじをペロペロと舐める。手は身体をなで回す。
「今日はムラムラしっぱなしだったなぁ。何度ここに引き返して押し倒したいと思ったことか。我慢した俺を褒めて」
終始さわやかな笑顔だったくせに、そんなことを考えていたなんてと、私はあきれた目を向けた。
「そのまなざし、いいね~。グッとくる。俺のことを相手にしてない女ってゾクゾクするね」
木佐さんはモテすぎて、感覚がおかしくなっちゃったのかしら?
この人が普通にしてるだけで、狙ってくる女性は山ほどいるはず。それが嫌になったのかな?
変態チックな言動以外は、ハイスペックだもんね。
しげしげと彼の顔を見ていると、クスッと笑った木佐さんは私の脚をいきなり持ち上げた。
「きゃあ」
ワンピースがまくれあがって、下着が晒される。
スルッとタイツごとショーツを脱がされる。
股に顔をうずめられる。
「だ……、ひゃん! だめっ! やんっ!」
制止しようとしたのに、ペロリと舐め上げられて、腰が跳ねた。
絶対汚いのに、イヤなのに、蜜をすするようにペロペロ舐められて、指で愛芽をなでられて、とめようとする手に力が入らない。ただ、木佐さんの頭をなで回すだけになる。
「だめっ、汚いです! ああっ、だめっ!」
「俺、宇沙ちゃんの匂い、好きなんだよね~。おいしいよ」
「あ、やぁあぁあ、へんたい……! もぅ、やだあ……」
木佐さんは笑ってそんなことを言い、私は涙目になった。
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