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見つかった③
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木佐さんはそれに構わず、私の髪をひとふさ手にとってなでるように梳いた。
「まっすぐで綺麗な髪だね」
私の髪は直毛で、パーマもカラーもすぐ落ちてしまうぐらい。
仕方ないから、真っ黒の髪を肩下まで伸ばしている。
──葵は本当に髪が綺麗だね。
そう言って優しい手が髪を櫛ってくれたのを思い出してしまう。
慌てて記憶に蓋をすると、木佐さんが隣に座ったところだった。
彼はもう一度、私の髪を手にとり、今度はそれに口づけた。
「宇沙ちゃんのこの黒髪に白い肌が映えて、グッとクるよね」
いきなり顔のそばに熱い瞳があって、私は固まったまま、木佐さんを見つめた。
トンッ
予告もなく押し倒された。
ぱさっと髪がシーツに広がる音がした。
木佐さんが乗り上げてきて、両手を私の頭の左右についた。
彼の端正な顔が下りてきて、キスされると思った瞬間、ギュッと目を閉じた。
木佐さんの吐息が顔にかかった。
なのに、唇にはなにも触れず、耳もとに口づけられた。
驚いて目を開けると、木佐さんは男の人にしては繊細な長い指で、私の髪を耳にかけると露出したそこを舐めた。
「あ……」
生温かい舌が耳殻を沿うように移動していき、ゾクリとする。
ペロペロと耳を穴の中まで舐められる。
「あ、あ、ん……」
ただ耳を舐められてるだけなのに、ゾワゾワした身悶えするような快感が湧き起こって、慌てて唇を引き結ぶ。
「感じやすいね」
ふっと笑った吐息が湿った耳にかかって、それも刺激になって、身をすくめる。
(感じやすいはずないのに)
将司さんによると、私は感度が悪いらしい。
耳を堪能した木佐さんの唇は、首すじを這っていった。
そこは耳よりもくすぐったくて官能的で、ねっとりと舐められ、唇でついばまれ、逃げたくなった。首を動かそうとするけど、頭を押さえられてそれも叶わない。
鎖骨まで念入りに舐めてから、ようやく木佐さんは唇を離した。
身を起こして、私の身体を眺めると、「か~わいい」と私の乳首をカリッと爪で引っかいた。
それは、ブラもしてるというのに、キャミソールの上からわかるくらい、ぷっくりと立ち上がっていた。
「きゃうっ」
甘い痺れが頭と子宮を直撃して、声をあげてしまう。
恥ずかしいけど、もっと、と続きを期待してしまうような心地よい刺激だった。
でも、木佐さんはそれ以上、乳首には触れず、私の身体に舌を這わせるのを再開した。
鎖骨から肩、肩から二の腕、ツーッと手の甲を伝わって、親指まで来たかと思ったら、指を口に含まれた。
木佐さんが私の親指をしゃぶる。
「なっ!」
親指の次は人差し指、中指、と順に指をしゃぶられる。指が終わると、手のひらもチュッチュッと口づけられた。
「まっすぐで綺麗な髪だね」
私の髪は直毛で、パーマもカラーもすぐ落ちてしまうぐらい。
仕方ないから、真っ黒の髪を肩下まで伸ばしている。
──葵は本当に髪が綺麗だね。
そう言って優しい手が髪を櫛ってくれたのを思い出してしまう。
慌てて記憶に蓋をすると、木佐さんが隣に座ったところだった。
彼はもう一度、私の髪を手にとり、今度はそれに口づけた。
「宇沙ちゃんのこの黒髪に白い肌が映えて、グッとクるよね」
いきなり顔のそばに熱い瞳があって、私は固まったまま、木佐さんを見つめた。
トンッ
予告もなく押し倒された。
ぱさっと髪がシーツに広がる音がした。
木佐さんが乗り上げてきて、両手を私の頭の左右についた。
彼の端正な顔が下りてきて、キスされると思った瞬間、ギュッと目を閉じた。
木佐さんの吐息が顔にかかった。
なのに、唇にはなにも触れず、耳もとに口づけられた。
驚いて目を開けると、木佐さんは男の人にしては繊細な長い指で、私の髪を耳にかけると露出したそこを舐めた。
「あ……」
生温かい舌が耳殻を沿うように移動していき、ゾクリとする。
ペロペロと耳を穴の中まで舐められる。
「あ、あ、ん……」
ただ耳を舐められてるだけなのに、ゾワゾワした身悶えするような快感が湧き起こって、慌てて唇を引き結ぶ。
「感じやすいね」
ふっと笑った吐息が湿った耳にかかって、それも刺激になって、身をすくめる。
(感じやすいはずないのに)
将司さんによると、私は感度が悪いらしい。
耳を堪能した木佐さんの唇は、首すじを這っていった。
そこは耳よりもくすぐったくて官能的で、ねっとりと舐められ、唇でついばまれ、逃げたくなった。首を動かそうとするけど、頭を押さえられてそれも叶わない。
鎖骨まで念入りに舐めてから、ようやく木佐さんは唇を離した。
身を起こして、私の身体を眺めると、「か~わいい」と私の乳首をカリッと爪で引っかいた。
それは、ブラもしてるというのに、キャミソールの上からわかるくらい、ぷっくりと立ち上がっていた。
「きゃうっ」
甘い痺れが頭と子宮を直撃して、声をあげてしまう。
恥ずかしいけど、もっと、と続きを期待してしまうような心地よい刺激だった。
でも、木佐さんはそれ以上、乳首には触れず、私の身体に舌を這わせるのを再開した。
鎖骨から肩、肩から二の腕、ツーッと手の甲を伝わって、親指まで来たかと思ったら、指を口に含まれた。
木佐さんが私の親指をしゃぶる。
「なっ!」
親指の次は人差し指、中指、と順に指をしゃぶられる。指が終わると、手のひらもチュッチュッと口づけられた。
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