51 / 62
いつも急すぎます!
しおりを挟む
そこは寝室と⾔っても、通常⼀花がメインで過ごしている部屋なので、テレビや⼩さなテーブルとソファー、ベッドなどが置いてあって、ワンルームマンションのようにしてある。
ソファーに颯⽃を座らせると、⼀花はお茶を淹れに⾏く。
(颯⽃さんが私の寝室にいる……!)
台所でお湯が沸くのを待つうちに、そんなことを改めて思い、両頬に⼿を当てた。そこは熱を帯びている。
――⼀花が⾃信を持って俺を好きだと思えるようにしたらいいんだな。
そんな颯⽃と⾔葉とともに彼と抱き合った記憶がよみがえり、ますます彼⼥の顔に⾎が上る。
(もう、なに考えてるのよ!)
⾃分で⾃分に突っ込みを⼊れて、ぶんぶんと⾸を振った。
気を落ち着けるために丁寧にコーヒーを淹れる。
コーヒーのかぐわしい⾹りに少し落ち着いた。
トレーにコーヒーとクッキーを載せて颯⽃のもとへ戻る。
彼は⼿持無沙汰に待っていた。
選択肢がないので、⼀花は彼の隣に座る。
こじんまりとしたソファーなので颯⽃と⾝体が触れて、その距離の近さに慌てて⾝を離そうとした。そうはさせないというように、颯⽃は彼⼥の肩を引き寄せる。
「⼀花、聞いてくれ」
ぐいっと⾃分のほうに⼀花の⾝体を向けると、真摯な瞳で彼⼥を⾒つめた。
「例の綾部物産の令嬢の件は、きっちりかたをつけてきた」
「え、もうですか?」
「あぁ、君のおかげでな。だから安⼼して、俺に⼝説かれてくれ」
にんまりと笑う颯⽃に、⼀花の⿎動が速くなる。
(えっ、今から⼝説くの?)
そう⾝構えたが、彼はまず経緯を説明してくれた。
⼀花は肩の⼒を抜いた。
ソファーに颯⽃を座らせると、⼀花はお茶を淹れに⾏く。
(颯⽃さんが私の寝室にいる……!)
台所でお湯が沸くのを待つうちに、そんなことを改めて思い、両頬に⼿を当てた。そこは熱を帯びている。
――⼀花が⾃信を持って俺を好きだと思えるようにしたらいいんだな。
そんな颯⽃と⾔葉とともに彼と抱き合った記憶がよみがえり、ますます彼⼥の顔に⾎が上る。
(もう、なに考えてるのよ!)
⾃分で⾃分に突っ込みを⼊れて、ぶんぶんと⾸を振った。
気を落ち着けるために丁寧にコーヒーを淹れる。
コーヒーのかぐわしい⾹りに少し落ち着いた。
トレーにコーヒーとクッキーを載せて颯⽃のもとへ戻る。
彼は⼿持無沙汰に待っていた。
選択肢がないので、⼀花は彼の隣に座る。
こじんまりとしたソファーなので颯⽃と⾝体が触れて、その距離の近さに慌てて⾝を離そうとした。そうはさせないというように、颯⽃は彼⼥の肩を引き寄せる。
「⼀花、聞いてくれ」
ぐいっと⾃分のほうに⼀花の⾝体を向けると、真摯な瞳で彼⼥を⾒つめた。
「例の綾部物産の令嬢の件は、きっちりかたをつけてきた」
「え、もうですか?」
「あぁ、君のおかげでな。だから安⼼して、俺に⼝説かれてくれ」
にんまりと笑う颯⽃に、⼀花の⿎動が速くなる。
(えっ、今から⼝説くの?)
そう⾝構えたが、彼はまず経緯を説明してくれた。
⼀花は肩の⼒を抜いた。
41
お気に入りに追加
204
あなたにおすすめの小説
やさしい幼馴染は豹変する。
春密まつり
恋愛
マンションの隣の部屋の喘ぎ声に悩まされている紗江。
そのせいで転職1日目なのに眠くてたまらない。
なんとか遅刻せず会社に着いて挨拶を済ませると、なんと昔大好きだった幼馴染と再会した。
けれど、王子様みたいだった彼は昔の彼とは違っていてーー
▼全6話
▼ムーンライト、pixiv、エブリスタにも投稿しています
王女、騎士と結婚させられイかされまくる
ぺこ
恋愛
髪の色と出自から差別されてきた騎士さまにベタ惚れされて愛されまくる王女のお話。
性描写激しめですが、甘々の溺愛です。
※原文(♡乱舞淫語まみれバージョン)はpixivの方で見られます。
【R18】マーキングしてきた虎獣人と結婚した後の話
象の居る
恋愛
異世界転移したユキとムキムキ虎獣人のアランが結婚して半年。ユキが束縛されてないか、勤務先の奥さまに心配されるも自覚がないため意味がわからず。それは獣人のマーキング事情によるものらしく……。
前作『助けてもらった虎獣人にマーキングされちゃう話』の続きです。これだけでも読めますが、前作を読んだほうが楽しめると思います。↓にリンク貼りました。
表紙はAKIRA33(@33comic)さんからいただいた、前作のファンアートです。
アランとユキ!!
ムキムキトラ獣人とエロ可愛いユキ……(;▽;) サイコーです
恋煩いから目を逸らす
玉響なつめ
恋愛
琴原ミズキは会社員。
同僚で同期の山科圭人とはセフレの関係だ。
最初は割り切った関係だったはずなのに、いつの間にか彼に恋をしていた。
だけど、セフレ関係で続いて、お互いプライベートも知らない。
そんな関係に未来を見出せなくて悶々とする中、新入社員の水原希美が圭人を狙っている姿を見て、ミズキは限界を迎えた。
「この関係を、終わりにしよう」
果たしてミズキはこの恋煩いから逃げ出せるのか。
※小説家になろう(ムーンライトノベルズ)にも掲載中
【R18】事故でおっぱい見せたら吸われた※番外編追加
春瀬湖子
恋愛
才色兼備で誰もが憧れの眼差しを向けるレーナだが、ひとつだけコンプレックスがあった。
おっぱいが絶壁だったのだ。
顔はいいけど脱いだら萎える、なんて評判に内心憤りつつも、実際こんなに美人なのに婚約の申し込みどころか夜会のエスコートすら決まらない。
せめて少しでも胸を大きくみせようと大きめのドレスにコルセットもゆるゆるに締めて嵩増しした結果、なんと国一番の結婚相手と称されるが女嫌いで有名なヴァイノ副騎士団長の前でドレスが脱げて絶壁を披露目してしまった!?
どんな冷たい言葉を投げられるのかと覚悟したレーナだったが、彼女に告げられたのは予想外の一言。
「吸わせてくれないか?」
って、この絶壁を!?
どういうことなの!?
絶壁コンプレックスのヒロインと女嫌いと噂のヒーローのラブコメです。
※他サイト様でも公開しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる