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いつも急すぎます!

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 そこは寝室と⾔っても、通常⼀花がメインで過ごしている部屋なので、テレビや⼩さなテーブルとソファー、ベッドなどが置いてあって、ワンルームマンションのようにしてある。
 ソファーに颯⽃を座らせると、⼀花はお茶を淹れに⾏く。

(颯⽃さんが私の寝室にいる……!)

 台所でお湯が沸くのを待つうちに、そんなことを改めて思い、両頬に⼿を当てた。そこは熱を帯びている。

 ――⼀花が⾃信を持って俺を好きだと思えるようにしたらいいんだな。

 そんな颯⽃と⾔葉とともに彼と抱き合った記憶がよみがえり、ますます彼⼥の顔に⾎が上る。

(もう、なに考えてるのよ!)

 ⾃分で⾃分に突っ込みを⼊れて、ぶんぶんと⾸を振った。
 気を落ち着けるために丁寧にコーヒーを淹れる。
 コーヒーのかぐわしい⾹りに少し落ち着いた。
 トレーにコーヒーとクッキーを載せて颯⽃のもとへ戻る。
 彼は⼿持無沙汰に待っていた。
 選択肢がないので、⼀花は彼の隣に座る。
 こじんまりとしたソファーなので颯⽃と⾝体が触れて、その距離の近さに慌てて⾝を離そうとした。そうはさせないというように、颯⽃は彼⼥の肩を引き寄せる。

「⼀花、聞いてくれ」

 ぐいっと⾃分のほうに⼀花の⾝体を向けると、真摯な瞳で彼⼥を⾒つめた。

「例の綾部物産の令嬢の件は、きっちりかたをつけてきた」
「え、もうですか?」
「あぁ、君のおかげでな。だから安⼼して、俺に⼝説かれてくれ」

 にんまりと笑う颯⽃に、⼀花の⿎動が速くなる。

(えっ、今から⼝説くの?)

 そう⾝構えたが、彼はまず経緯を説明してくれた。
 ⼀花は肩の⼒を抜いた。

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