夢魔はじめました。

入海月子

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長い夜

夢魔はじめました。

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 部屋に戻るなり、口づけられる。
 ライアンの熱い舌が私の口中を蹂躪する。
 上顎を辿られて、そんなところが気持ちいいなんて、ライアンで初めて知ったことを思い出す。

 私、ライアンが初めてなのが多いなぁ。

 それをくすぐったくうれしく思う。

 キスだけで身体の力が抜けていき、ライアンに抱きとめられる。
 そのまま、かかえられるようにベッドに移動して、二人でそこに倒れ込んだ。

「んんっ……あっ……ん………はぁ……」

 唇は離されることなく、吸いついてきて、胸を揉みしだかれる。
 夜着と乳首が擦れて、快感が走った。
 ライアンの膝が私の脚を割って入ってきて、すでに蜜で湿ってるところをグリグリと擦った。

「んんー、んー」

 濡れているのを悟られて恥ずかしいのに、いろんなところを攻められて、また愛蜜がとぷりと出て、彼の膝を濡らす。
 ライアンの片手が下りてきて、下着の上から秘芽の辺りを探り、摘んだ。

「んんん~ーッ」

 まだ布の上からしか触られてないのにイッてしまって、赤面する。
 夢魔じゃなくなったのに、感じやすすぎじゃないかしら……。

『サービスよー』というような神さまの声が聞こえた気がした。

 そんなところを維持するより体力をキープしておいて欲しかった。

 ライアンは、弛緩している私の服を脱がして、自分も裸になる。
 そそりたった赤黒いものが目に入って、きゅんとお腹の奥が反応する。

 彼は私の脚を持って開くと、その硬いものを蜜の湧いてるところに擦りつけた。

「ひゃあん……、あっ、あっ、ああっ……」

 蜜口からその先の尖りまで擦られ刺激されて、腰が浮く。

「だめ……あんっ…あっ、はぁ…だめっ……また、イッちゃ……」

 こんなの、すぐイッちゃうに決まってる。
 気持ちよすぎて、いっぱいいっぱいになる。

「何度でもイけばいい。蕩けてるエマはかわいいよ……」

 色っぽい掠れた声でライアンはつぶやき、笑う。

「でもっ……あっ、ああぁんーっ」

 気持ちいいのが弾けて、眼の前がチカチカした。
 蜜が溢れて、お尻を伝い、シーツを濡らしていた。
 それだけでも恥ずかしいのに、それに気づいたライアンがベロリとそこを舐め上げた。

「ひゃああっ」

 イッたばかりだから、熱い舌が秘裂を通り抜けると、甘い痺れが走り、ビクンと身体が跳ねた。
 その反応を喜んで、ライアンがさらにペロペロ舐める。

「ああっ、だめっ、ひゃあ、あんっ、だめーっ」

 気持ちよさに身悶えるけど、がっしり脚を捕まえられて、這い回る舌から逃れられない。
 ねっとりしたものが愛芽を転がしたり、押し込んだりするかと思えば、甘噛みされて、頭が真っ白になる。
 ビクビクしっぱなしで、あまりの快楽に涙が滲んでくる。

 それでもまだ満たされていないところがある。
 お腹の奥が疼いて、彼を求めてキュンキュンしている。

「ライアン……もう、来て……」

 私がねだると、甘く蕩けるようにライアンが笑った。
 次の瞬間、グイッと一気に奥まで挿入される。

「あああぁーーっ」

 いきなり貫かれて、背筋を快感が駆け登っていく。

「クッ……すごい締めつけだ」

 ライアンが眉を顰めた。

「ご、ごめ……」
「いや、気持ちよすぎるってことだ」

 私の中は離さないとばかりにライアンを締め上げている。
 どうしたらいいかわからず、思わず、謝るとライアンは優しくキスして、なだめてくれる。

「でも、ちょっと力を抜いてもらわないと動けないな」

 彼は笑って、私の胸を掴むと、その頂上を食んだ。

「はぅっ……」

 変な声が出て、ますます彼を締めつけるけど、乳首を舐められたり引っ張られてるうちに、愛液が溢れてきて、中が緩んできたのを感じた。
 すかさず、ライアンが動き出す。

 ずるっと引き抜かれると膣肉も吸いついていき、ズンッと戻される。

「ん………はぁんっ、ん………あんっ」

 奥を突かれる度に、頭の中に火花が散った。

 ライアンが私の脚を胸につくぐらい折り曲げたので、さらに結びつきが深くなった。

「ああっ、だめっ、奥、深っ、やっ、ああんっ」

 激しく揺さぶられて、まともにしゃべれない。
 さらに腰の動きが速まって、声すら出せなくなり、口をパクパクさせて、よがる。

「ーーーーーッ」

 一瞬、意識が飛んだ。
 直後に、熱いものが私の最奥にほとばしる。
 ドクドク、ドクドク、いっぱい出た。
 それさえも気持ちよくて、私の中が歓喜に蠢く。

「はぁ……はぁ……はぁ……」

 中は元気だけど、私はぐったりして、脱力する。
 瞳を甘くきらめかせてライアンが口づけてくる。

「エマ……愛してる」

 愛しそうに頬をなでられて、またキスが落ちてきた。
 キュンとして、中が締まる。

「うっ……そんなに締めるな。またしたくなるだろ」
「ライアン、もう無理です」
「………わかった」

 ライアンが残念そうに頷いてくれた。
 私はホッとして、彼に抱きついた。
 私の髪をなでながら、ライアンは微笑んだ。

「それはそうと、ちゃんと祈ったか?俺は祈ったぞ」

 そう言われて、誤解させたままだったのに、気づいた。
 慌てて、誤解を解こうとする。

「ごめんなさい、ライアン。私、まだ赤ちゃんは欲しくないんです」

 私の言葉に彼は眉を下げた。
 予想外にがっかりしてて、申し訳なく思う。

「そうか……。エマ似の赤ん坊を想像してしまった」
「ふふっ、ライアン、気が早いですよ」

 私との赤ちゃんを望んでくれたんだ。
 そう思うと、うれしくて愛しくて、ライアンの顔を引き寄せ、キスをした。
 ちょっと驚いた顔をした後、ライアンは優しく微笑んだ。

「ライアン、私はもう少しあなたと二人きりを楽しみたいです」
「エマ……」

 私がそう言うと、ライアンは困った顔をした。

 ………ライアンはやっぱり子どもが欲しかったのかな?

 彼の反応につい顔を曇らせてしまった私に、ライアンが慌てて言う。

「違うんだ、エマ。そんなかわいいことを言われると我慢ができなくなってしまうと思ってな」

 言葉の通り、彼のモノは私の中で大きさを取り戻しつつあった。

「なぁ、もう少し二人きりを楽しまないか?」

 私の言った言葉でねだるライアン。
 とても断れなくて、もう一回たっぷり愛されてしまった。



 その後、すっかり冷えてしまった料理をライアンが魔法で温めてくれて、美味しく食べた。
 人間レンジだわ。
 なんて便利!
 一家に一人ほしい感じ。

 明日は朝から乗り合い馬車乗り場でアスラン達と待ち合わせをしているので、もう一度したそうなライアンをいなして早めに寝た。

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