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油断禁物
夢魔はじめました。
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朝、パチッと目覚めた。
温かいものに抱きついて寝ている。
そうだ、私、昨日ライアンと……。
ポッと頬が熱を持つ。
身動きしたら、「うっ……」という呻きが聞こえた。
お腹に違和感があると思ったら、まだ繋がったままだった……!
顔を上げて、ライアンの方を見ると、ちょっと疲れたような、でも幸せそうな笑顔があった。
「おはよう」
「おはようございます」
「びっくりするぐらい熟睡してたな……」
チュッと口づけて、彼が苦笑した。
「ライアンは寝れなかったんですか?」
「少しは寝られたと思うけど、なかなかの生殺し状態だったよ」
「ご、ごめんなさい!」
「いや、自業自得だ」
ライアンは力なく笑う。
彼を元気づけるように、その頬をなでてみる。
その手の上に手を重ねて、ライアンは乞うように私を見た。
「同情してくれるなら、協力してくれるか?」
「え? えぇ」
協力ってなにを?
と思ったけど、よくわからないまま頷く。
途端に、ライアンはニヤッと笑って、身体を反転させた。
「きゃっ!」
ライアンが上になって、覆いかぶさってくる。
協力ってそういうこと!?
抗議をしようと口を開いたら、口づけられて、言葉を呑み込まれた。
ぐちゅぐちゅと口の中を舐め回され、舌を絡められる。
手はワンピースを捲くりあげて、胸を露出させ、捏ね始める。
「んーっ、んんーっ、んっ……」
突然、快楽の奔流に襲われて、頭が沸騰する。
どっと愛蜜が溢れて滑りのよくなった膣中をライアンの太いものが擦り上げた。
乳首を指で摘まれたまま、胸の膨らみを捏ね繰り回されると、それがスイッチのように、膣が反応して、ライアンのモノをキュンキュン締め上げた。
ズンズン奥を突かれて、その度に腰が跳ねる。
どこかに飛ばされていきそうで、私は必死にライアンの背中にしがみついた。
「んんっ、んんっ、んんんーーーっ」
甘い痺れが全身に広がって、私は脚を突っ張って、あっという間に達した。
遅れて、奥に熱いものが広がる。
ライアンはそれを押し込めるように何度か奥を突いて、弛緩した。
抱きしめられて、深いキスをされる。
私はそれに必死で応えた。
「愛してる……!」
言葉と共にまたギュッと抱きしめられて、自然に笑みがこぼれる。
「私もです、ライアン」
体力的には今後不安しかないけど、幸せだった。
散々唇を貪られた後、ようやく離してもらえて、私達は身支度をして、朝食を食べに階下に下りていった。
これからは一緒にご飯が食べられるんだ!
うれしくなって、ライアンの腕に絡みつく。
彼も優しい笑顔で私を見下ろした。
遅めの食堂は客もまばらで、私達は窓際の明るい席に座った。
宿泊とセットになってる朝食は一種類で、席に座るとウェイトレスさんが運んできてくれるようだ。
前みたいに、極端に注目を浴びることがなくて、ちょっとホッとする。
あの時は夢魔だったから、人を惹きつけていたのかな?
そう思っていたのに、「エマのかわいさは変わらないから油断するな」なんて、ライアンが言うから、赤くなる。
「そんなことを思うのはライアンくらいですよ」
「いいや、そんなことはない。ほら、あっちの男だって、エマを気にしているし、向こうの男もエマをチラチラ見てる」
「気のせいだと思うんですけど……」
嫉妬してくれてると思うとうれしいけど、狙われやすいのが継続してるなら困る。
状況は違うけど、ふと森の中のことがフラッシュバックした。
身体が震えそうになるのを抑えて、テーブルの上のライアンの手を取った。
頼れる優しい手を。
「でも、ライアンが守ってくれるんでしょ?」
甘えるように言うと、彼は赤くなって、なぜか狼狽えた。
「もちろんだ。だけど、エマは俺からも身を守った方がいいな……」
「?」
「そんなにかわいいと、ガンガン奥を突き続けて離したくなくなる」
「もう、なに言ってるんですか!」
パッと赤面した。
潜めた声だけど、周りに聞こえてないか、キョロキョロしてしまう。
「お待たしました」
ちょうどそのタイミングでウェイトレスさんが食事を運んできてくれて、ビクッと飛び上がってしまった。
食事はチーズトーストとハムエッグ、サラダとシンプルなものだった。
でも、トーストの上のとろけたチーズは昨日ライアンが買ってきた羊のチーズと一緒のようで、とても美味しかった。
お腹がペコペコだったから、あっという間に食べてしまう。
空腹というのも久しぶりの感覚だわ。
前は精神的に飢えてた感じだったし。
私達が食後のお茶を飲んでいると、ルシードがやってきた。
「おはよー」
ニコニコと挨拶して、同じ席についた。
彼に気づいたウェイトレスに、食事はいらないと首を振る。
「おはようございます」
挨拶をした私と食事の跡を見て、ルシードはにこりとした。
「どうやら無事に人間に戻れたみたいだね。おめでとう」
「ありがとうございます」
私もにっこり笑う。
………………
「おいっ、殺すぞ……」
ふいにライアンの不機嫌そうな低い声が聞こえて、目をパチパチする。
至近距離にルシードの綺麗な顔があった。
「きゃっ」
慌てて離れる。
私、もう少しでルシードにキスするところだった……?
ライアンが私の手を引き、膝に乗せ、守るように抱きしめた。
「やだなー。ちょっとしたイタズラじゃん。本当に人間に戻ったのかどうか試してみただけだよ。そんな怖い顔しないでよ」
へらっとルシードが笑う。
「魅了……?」
「そう。あっさりかかるようになったねー。楽しいなー。これでエマに……」
「お前が楽しくなる要素はなにもない!」
ルシードの言葉を遮るようにライアンが怒鳴った。
「もー、ケチだなぁ。エマ、少し精を分けてよ」
全然懲りず手を差し出すルシードに、私は手を出した。
「エマっ!」
「だって、ルシードにはすごくいっぱい助けてもらいましたし……」
「ほらー、エマもこう言ってるよ?」
「エマは甘いな……」
「でも、ルシードは私が本当に嫌がることはしないですよね?」
「………そんな純真な目で見られると弱いな。はいはい、しないよ、僕はね」
私の手を取りながら、ライアンに意味ありげに目配せして言う。
「ライアン、ちゃんと守ってあげてよね。僕のお気に入りなんだから」
「当たり前だ!お前に言われる筋合いはない」
「僕はちょっと心配だよ」
そう言って、ルシードはおもむろに握ってた私の手を引っ張り寄せ、チュッと頬に口づけた。
「お前っ!」
慌てて、私を引き戻すライアン。
「ハハハッ ほっぺぐらい許してよ」
「許せるか!」
「油断禁物ってことだよ」
笑いながら、ルシードはじゃあねと去っていった。
「もう来るな!」
後ろ姿に向かってぼやくライアンだったけど、なんやかんや言って、ルシードに気を許してるわよね?
微笑ましく思いながら、去っていく姿を眺めた。
温かいものに抱きついて寝ている。
そうだ、私、昨日ライアンと……。
ポッと頬が熱を持つ。
身動きしたら、「うっ……」という呻きが聞こえた。
お腹に違和感があると思ったら、まだ繋がったままだった……!
顔を上げて、ライアンの方を見ると、ちょっと疲れたような、でも幸せそうな笑顔があった。
「おはよう」
「おはようございます」
「びっくりするぐらい熟睡してたな……」
チュッと口づけて、彼が苦笑した。
「ライアンは寝れなかったんですか?」
「少しは寝られたと思うけど、なかなかの生殺し状態だったよ」
「ご、ごめんなさい!」
「いや、自業自得だ」
ライアンは力なく笑う。
彼を元気づけるように、その頬をなでてみる。
その手の上に手を重ねて、ライアンは乞うように私を見た。
「同情してくれるなら、協力してくれるか?」
「え? えぇ」
協力ってなにを?
と思ったけど、よくわからないまま頷く。
途端に、ライアンはニヤッと笑って、身体を反転させた。
「きゃっ!」
ライアンが上になって、覆いかぶさってくる。
協力ってそういうこと!?
抗議をしようと口を開いたら、口づけられて、言葉を呑み込まれた。
ぐちゅぐちゅと口の中を舐め回され、舌を絡められる。
手はワンピースを捲くりあげて、胸を露出させ、捏ね始める。
「んーっ、んんーっ、んっ……」
突然、快楽の奔流に襲われて、頭が沸騰する。
どっと愛蜜が溢れて滑りのよくなった膣中をライアンの太いものが擦り上げた。
乳首を指で摘まれたまま、胸の膨らみを捏ね繰り回されると、それがスイッチのように、膣が反応して、ライアンのモノをキュンキュン締め上げた。
ズンズン奥を突かれて、その度に腰が跳ねる。
どこかに飛ばされていきそうで、私は必死にライアンの背中にしがみついた。
「んんっ、んんっ、んんんーーーっ」
甘い痺れが全身に広がって、私は脚を突っ張って、あっという間に達した。
遅れて、奥に熱いものが広がる。
ライアンはそれを押し込めるように何度か奥を突いて、弛緩した。
抱きしめられて、深いキスをされる。
私はそれに必死で応えた。
「愛してる……!」
言葉と共にまたギュッと抱きしめられて、自然に笑みがこぼれる。
「私もです、ライアン」
体力的には今後不安しかないけど、幸せだった。
散々唇を貪られた後、ようやく離してもらえて、私達は身支度をして、朝食を食べに階下に下りていった。
これからは一緒にご飯が食べられるんだ!
うれしくなって、ライアンの腕に絡みつく。
彼も優しい笑顔で私を見下ろした。
遅めの食堂は客もまばらで、私達は窓際の明るい席に座った。
宿泊とセットになってる朝食は一種類で、席に座るとウェイトレスさんが運んできてくれるようだ。
前みたいに、極端に注目を浴びることがなくて、ちょっとホッとする。
あの時は夢魔だったから、人を惹きつけていたのかな?
そう思っていたのに、「エマのかわいさは変わらないから油断するな」なんて、ライアンが言うから、赤くなる。
「そんなことを思うのはライアンくらいですよ」
「いいや、そんなことはない。ほら、あっちの男だって、エマを気にしているし、向こうの男もエマをチラチラ見てる」
「気のせいだと思うんですけど……」
嫉妬してくれてると思うとうれしいけど、狙われやすいのが継続してるなら困る。
状況は違うけど、ふと森の中のことがフラッシュバックした。
身体が震えそうになるのを抑えて、テーブルの上のライアンの手を取った。
頼れる優しい手を。
「でも、ライアンが守ってくれるんでしょ?」
甘えるように言うと、彼は赤くなって、なぜか狼狽えた。
「もちろんだ。だけど、エマは俺からも身を守った方がいいな……」
「?」
「そんなにかわいいと、ガンガン奥を突き続けて離したくなくなる」
「もう、なに言ってるんですか!」
パッと赤面した。
潜めた声だけど、周りに聞こえてないか、キョロキョロしてしまう。
「お待たしました」
ちょうどそのタイミングでウェイトレスさんが食事を運んできてくれて、ビクッと飛び上がってしまった。
食事はチーズトーストとハムエッグ、サラダとシンプルなものだった。
でも、トーストの上のとろけたチーズは昨日ライアンが買ってきた羊のチーズと一緒のようで、とても美味しかった。
お腹がペコペコだったから、あっという間に食べてしまう。
空腹というのも久しぶりの感覚だわ。
前は精神的に飢えてた感じだったし。
私達が食後のお茶を飲んでいると、ルシードがやってきた。
「おはよー」
ニコニコと挨拶して、同じ席についた。
彼に気づいたウェイトレスに、食事はいらないと首を振る。
「おはようございます」
挨拶をした私と食事の跡を見て、ルシードはにこりとした。
「どうやら無事に人間に戻れたみたいだね。おめでとう」
「ありがとうございます」
私もにっこり笑う。
………………
「おいっ、殺すぞ……」
ふいにライアンの不機嫌そうな低い声が聞こえて、目をパチパチする。
至近距離にルシードの綺麗な顔があった。
「きゃっ」
慌てて離れる。
私、もう少しでルシードにキスするところだった……?
ライアンが私の手を引き、膝に乗せ、守るように抱きしめた。
「やだなー。ちょっとしたイタズラじゃん。本当に人間に戻ったのかどうか試してみただけだよ。そんな怖い顔しないでよ」
へらっとルシードが笑う。
「魅了……?」
「そう。あっさりかかるようになったねー。楽しいなー。これでエマに……」
「お前が楽しくなる要素はなにもない!」
ルシードの言葉を遮るようにライアンが怒鳴った。
「もー、ケチだなぁ。エマ、少し精を分けてよ」
全然懲りず手を差し出すルシードに、私は手を出した。
「エマっ!」
「だって、ルシードにはすごくいっぱい助けてもらいましたし……」
「ほらー、エマもこう言ってるよ?」
「エマは甘いな……」
「でも、ルシードは私が本当に嫌がることはしないですよね?」
「………そんな純真な目で見られると弱いな。はいはい、しないよ、僕はね」
私の手を取りながら、ライアンに意味ありげに目配せして言う。
「ライアン、ちゃんと守ってあげてよね。僕のお気に入りなんだから」
「当たり前だ!お前に言われる筋合いはない」
「僕はちょっと心配だよ」
そう言って、ルシードはおもむろに握ってた私の手を引っ張り寄せ、チュッと頬に口づけた。
「お前っ!」
慌てて、私を引き戻すライアン。
「ハハハッ ほっぺぐらい許してよ」
「許せるか!」
「油断禁物ってことだよ」
笑いながら、ルシードはじゃあねと去っていった。
「もう来るな!」
後ろ姿に向かってぼやくライアンだったけど、なんやかんや言って、ルシードに気を許してるわよね?
微笑ましく思いながら、去っていく姿を眺めた。
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