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森の中で
夢魔はじめました。
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馬車が向かっている街はセレナといった。
でも、馬車は街がまだ遥か遠くに見えるところで停まった。
「降りるぞ」
ライアンに言われて、私達だけ馬車を降りる。
出発前に御者に頼んで、街の手前の森の近くで降ろしてもらうことにしていたのだ。
森で採集したいものがあるという理由をつけて、その分、割増料金を払っていた。
さすがに、国境前の街には刺客が集まってると思われるので、それを避けて、森の中を進むことにしたのだ。
こんな客はあまりいないようで、ジロジロ見られる。
あまり記憶に残ると刺客に見つかりやすいかもと思って、私は『見ないで。私達のことは忘れて』と祈った。
すると、視線が外れていく。
ルシードに教わって、魅了を練習した甲斐があったな。
魅了の効果がどれくらい続くかはわからないけど、当面バレなければ大丈夫なはず。
馬車を降りると、吹きさらしのそこは強い北風に煽られ、とても寒かった。
ライアンに言われて、かなり厚着をしてきたのに、ブルッと震える。
肩を抱き寄せて、ライアンが風除けになってくれる。
「ありがとうございます」
にっこりとライアンを見上げると、チュッとキスが落ちてきた。
不意打ちでびっくりする。
「誰もいないから、人目を気にしなくていいだろ?」
ライアンがにやりと笑って、またキスをした。
ルシードは昨夜からまたどこかに行っていて、今日は見かけてないから、私達は二人きりだった。
彼がいると、賑やかで楽しいけど、こうした時間もうれしい。
私は赤くなりながらも、ライアンにキュッと抱きついた。
ライアンはふっと微笑んで、私の手を取り、森の方に歩き出した。
街道を走る馬車は、あっという間に小さくなっていて、歩いているのは私達だけだった。
「こうしていると、初めて会った時みたいですよね?」
「あぁ、俺もそう思ってた。あの時は、かわいい夢魔を拾って、どうしようかと思ってたよ」
「そうなんですか?」
「かわいくてエロいのに、初心で、夢魔に幻惑されてるんじゃないかと疑ってた」
かわいくてエロい……。
私は赤面した。
「純真でエロくてかわいくていじらしくて、腕の中に囲っておきたいと思った………今と変わんないな」
ライアンが私の頬をなでて笑う。
「俺は最初からエマに囚われていたんだな」
彼がそんなことを思っていたなんて、知らなかった。
思えばライアンは最初から優しくて甘かった。
好きにならないわけがないほど。
この世界に来て、初めて会ったのがライアンでよかった。
違う人に会っていたら……と前に考えたこともあったけど、やっぱりライアンじゃなかったら、好きになってなかったと今は思う。
うれしくてライアンの腕にしがみついた。
そんな風にじゃれあいながら、森へと進む。
近くに見えていたのに、なかなか辿り着かない。
「夕暮れには森の中に入れるでしょうか?」
「ちょっとスピードをあげようか」
ここはなんにもないところなので、歩いているのはとても目立つ。
もし街から追手が出てきたら、一発で見つかってしまうだろう。
私達は早足で進み、日が落ち切る前になんとか森の中に入ることができた。
当然薄暗い森の中であまり進むことは難しいけど、寝る場所を確保するために空き地を探して進む。
ライアンはこの時のために前の街で簡易テントを買っていた。
前に森の中で夜を明かした時はライアンのマントだけだったよね。
なんか懐かしいな。
しばらく歩くと、倒木があって、その周りに少し拓けた場所があった。
「ここがいいな」
ライアンを手伝って、テントを張ると、辺りは真っ暗になった。
さすがに不便なので、ライアンは小さな明かりを灯した。
倒木に二人で腰掛けて、ひと息つく。
ライアンは、カバンから水と干し肉、乾パンを出して、夕食を取っていた。
「森はどれくらいで抜けられそうなんですか?」
「2日はかかるかな。迷わなければな」
馬車で半日以上かかる距離を歩いていくから、それなりにかかる。
夢魔になって頑丈な身体でよかった。
前のままの身体だったら、とても体力が持たなかったと思う。
それでも、冷えに弱いのは変わらない。
陽が落ちると急速に冷え込んできて、寒さで腕を擦る。
「寒いなら、先にテントに入ってるといい。俺も食べ終わったら行くから」
「はい、そうさせてもらいます」
ライアンは私の頬をなでて、キスをくれた。
私は微笑んで、彼にハグすると、テントに入った。
風が遮られるだけで、外よりマシだけど、ひんやりしている。
私は服を取り出して、下に敷いた。
座ってるだけで、地面からの冷気で体温を奪われるから。
寒い。とにかく寒い。
私はコートを着た上からこないだまで着ていたポンチョを羽織り、三角座りで自分の身体を抱きしめ、ライアンを待った。
テントは小さく、ギリギリ二人が横になれるぐらいのスペースしかない。
温かい彼に包まれたら、寝れるかな?
そうじゃなきゃ、身体が冷え切って寝れる気がしない。
ライアンと一緒に微かな明かりが入ってきた。
丸まってる私を見て、ライアンが笑った。
「そんなに寒いのか?おいで」
ライアンはマントの前を開けて、私を包み込んでくれた。
彼の体温が温かくて、ぎゅっと抱きつく。
背中に回った彼の腕も温かくて、ほうっと息をついた。
「ごめん。冷え切ってるな。寒かったんだな。ほっぺたまで冷たい」
頬を合わせられ、温められる。
「ここまで寒いとは思いませんでした。歩いているうちはよかったのですが、陽が落ちてから急激に冷えましたね」
「もうすぐ雪が降る季節だからな」
「雪……」
考えただけで寒い。
ブルッと身を震わせると、ライアンが背中を擦ってくれた。
そして、温かい手が服の下を潜ってきた。
「もっと温めてやろうか?」
耳許で囁かれて、ピクリと反応してしまう。
ふっと笑った吐息が耳をくすぐる。
背中をなでてた手が前に回ってきて、下着をめくり上げた。
優しく乳房を揉みしだく手が頂点の尖りに触れて、それがすでに期待に立ち上がっているのに気づき、また艶っぽく笑われた。
「そういやエマの飯もまだだったな」
そう言うと、ライアンはいきなり深く口づけてきた。
口の中を丹念に愛撫されながら、胸の膨らみを両手で覆われ、先端を指でコリコリされると、ブワッと身体の熱が上がった。
口の中を余すところなく舌で辿られて、彼の唾液を注ぎ込まれる。
「んっ、んっ……」
私は翻弄されて、与えられるものをただ受け入れるしかできない。
ライアンにスイッチを入れられたように、身体のあちこちに火が灯った。
触られてないところが疼く。
今日は触れてくれるのかな?
なんて考えてしまって、自分の思考に赤面する。
それがバレたわけじゃないと思うけど、ライアンは私の身体の向きを変えて、後ろから抱きしめる体勢にすると、スカートの中に手を入れてきた。
ショーツの上から割れ目を擦られる。
気持ちいいけど、もどかしい刺激に、身をよじる。
「あ……んっ……」
右手はスカートの中を、左手は胸を愛撫して、唇がうなじに吸いつく。
「あぁん………あっ……ん……」
指がショーツの中に入ってきた。
蜜を溢れさせているところをまあるくなでて、蜜をまとわせた指をすーっと上に伸ばすと、秘芽に塗りたくるように動かす。
「ひっ、やんっ!」
久しぶりに触られたそこは快楽が強すぎて、腰が跳ねる。
でも、ライアンは逃してくれなくて、愛撫しながらも私の身体をしっかり固定して、ぐりぐりと秘芽と乳首を同時に攻め立てる。
「やっあんっ、あっ、やっ、ああっ」
私は首を振りながら激しく声をあげてしまう。
耳許でライアンの笑う気配がしたと思ったら、耳朶を軽く噛まれた。
「あっ……」
そんなところが気持ちいいとは思わなかったのに、ビクンと私の身体は反応して、快感が背中を走り抜けた。
三方向から攻められて、どんどん頂上に押し上げられていく。
今にも弾けそうなところに、敏感な部分をキュッと捻られて、頭が真っ白になった。
真っ白な空間に落ちていくような浮遊感を伴う恍惚の瞬間。
私はライアンの服を握りしめた。
「あ………ハァ………」
くったりして、彼にもたれかかる。
ライアンが私を振り向かせて、口づけた。
舌を絡められると愛しさに溢れ、私は身体も彼に向き合って、抱きついた。
抱き合って、お互いの口を貪り合う。
足に熱い塊があたった。
私は手でそれを擦った。
ライアンは切ない眼差しを私に向ける。
「………しましょうか?」
「嫌でなければ素股をしてもらっていいか?」
「素股?」
聞き返しながらも頷くと、私は膝立ちにされて、ショーツを下ろされた。
ライアンは自分の前を寛げると、雄々しい猛りを私の割れ目に差し込んだ。
「ああっ!」
イッたばかりで快楽の余韻を残していたそこをライアンの硬いもので擦られて、私は嬌声をあげた。
どっと新たな蜜が溢れ出す。
それを塗り広げるようにライアンが前後に棹を動かした。
「あっ、あっ、やっ、だ、だめっ、それだめっ……」
「ダメか?俺はすげー気持ちいい……」
「あんっ……だ、だって、またイッちゃ……あんっ……」
クリトリスが擦られて、あっという間にイきそうになる。
「イッたら、いいじゃないか……」
ライアンは腰を動かしながら、欲望に濡れた目で私を見る。
それだけで、私はキュンとして、愛液をこぼした。
滑りが良くなり、ライアンは私の腰を持つと、一層激しく腰を動かす。
その動きで、胸が揺れて、触られてもないのに甘く痺れる。
快感に溺れて、私はライアンにしがみついた。
「ああっ、あんっ、あんっ、あああーーーッ」
とうとう私は達した。
揺さぶられなら、背中を反らす。
「俺も出る……」
「ああ!待って!」
私は慌てて、屈み込み、彼のモノを口に咥えた。
もったいない、口で受け止めたいと思ったのだ。
その瞬間、口に広がる甘い粘液。
しばらくしてなかったからか、ドボドボといつもより多く出てくる。
それを呑み込み、啜りあげ、一滴残らず吸い上げる。
歓喜に酔いしれてると、上から溜息が降ってきた。
「はぁ……エマは本当にエロくてかわいいな」
ライアンは蕩けるような表情で私を抱きしめた。
髪の毛をなでられたり、キスをされたりしながら、私は心の中で叫んでた。
もったいないってなによ!?
もうっ、恥ずかしい………!
すっかり身体を温められた私は、そのまま温かい腕の中で眠りに落ちた。
でも、馬車は街がまだ遥か遠くに見えるところで停まった。
「降りるぞ」
ライアンに言われて、私達だけ馬車を降りる。
出発前に御者に頼んで、街の手前の森の近くで降ろしてもらうことにしていたのだ。
森で採集したいものがあるという理由をつけて、その分、割増料金を払っていた。
さすがに、国境前の街には刺客が集まってると思われるので、それを避けて、森の中を進むことにしたのだ。
こんな客はあまりいないようで、ジロジロ見られる。
あまり記憶に残ると刺客に見つかりやすいかもと思って、私は『見ないで。私達のことは忘れて』と祈った。
すると、視線が外れていく。
ルシードに教わって、魅了を練習した甲斐があったな。
魅了の効果がどれくらい続くかはわからないけど、当面バレなければ大丈夫なはず。
馬車を降りると、吹きさらしのそこは強い北風に煽られ、とても寒かった。
ライアンに言われて、かなり厚着をしてきたのに、ブルッと震える。
肩を抱き寄せて、ライアンが風除けになってくれる。
「ありがとうございます」
にっこりとライアンを見上げると、チュッとキスが落ちてきた。
不意打ちでびっくりする。
「誰もいないから、人目を気にしなくていいだろ?」
ライアンがにやりと笑って、またキスをした。
ルシードは昨夜からまたどこかに行っていて、今日は見かけてないから、私達は二人きりだった。
彼がいると、賑やかで楽しいけど、こうした時間もうれしい。
私は赤くなりながらも、ライアンにキュッと抱きついた。
ライアンはふっと微笑んで、私の手を取り、森の方に歩き出した。
街道を走る馬車は、あっという間に小さくなっていて、歩いているのは私達だけだった。
「こうしていると、初めて会った時みたいですよね?」
「あぁ、俺もそう思ってた。あの時は、かわいい夢魔を拾って、どうしようかと思ってたよ」
「そうなんですか?」
「かわいくてエロいのに、初心で、夢魔に幻惑されてるんじゃないかと疑ってた」
かわいくてエロい……。
私は赤面した。
「純真でエロくてかわいくていじらしくて、腕の中に囲っておきたいと思った………今と変わんないな」
ライアンが私の頬をなでて笑う。
「俺は最初からエマに囚われていたんだな」
彼がそんなことを思っていたなんて、知らなかった。
思えばライアンは最初から優しくて甘かった。
好きにならないわけがないほど。
この世界に来て、初めて会ったのがライアンでよかった。
違う人に会っていたら……と前に考えたこともあったけど、やっぱりライアンじゃなかったら、好きになってなかったと今は思う。
うれしくてライアンの腕にしがみついた。
そんな風にじゃれあいながら、森へと進む。
近くに見えていたのに、なかなか辿り着かない。
「夕暮れには森の中に入れるでしょうか?」
「ちょっとスピードをあげようか」
ここはなんにもないところなので、歩いているのはとても目立つ。
もし街から追手が出てきたら、一発で見つかってしまうだろう。
私達は早足で進み、日が落ち切る前になんとか森の中に入ることができた。
当然薄暗い森の中であまり進むことは難しいけど、寝る場所を確保するために空き地を探して進む。
ライアンはこの時のために前の街で簡易テントを買っていた。
前に森の中で夜を明かした時はライアンのマントだけだったよね。
なんか懐かしいな。
しばらく歩くと、倒木があって、その周りに少し拓けた場所があった。
「ここがいいな」
ライアンを手伝って、テントを張ると、辺りは真っ暗になった。
さすがに不便なので、ライアンは小さな明かりを灯した。
倒木に二人で腰掛けて、ひと息つく。
ライアンは、カバンから水と干し肉、乾パンを出して、夕食を取っていた。
「森はどれくらいで抜けられそうなんですか?」
「2日はかかるかな。迷わなければな」
馬車で半日以上かかる距離を歩いていくから、それなりにかかる。
夢魔になって頑丈な身体でよかった。
前のままの身体だったら、とても体力が持たなかったと思う。
それでも、冷えに弱いのは変わらない。
陽が落ちると急速に冷え込んできて、寒さで腕を擦る。
「寒いなら、先にテントに入ってるといい。俺も食べ終わったら行くから」
「はい、そうさせてもらいます」
ライアンは私の頬をなでて、キスをくれた。
私は微笑んで、彼にハグすると、テントに入った。
風が遮られるだけで、外よりマシだけど、ひんやりしている。
私は服を取り出して、下に敷いた。
座ってるだけで、地面からの冷気で体温を奪われるから。
寒い。とにかく寒い。
私はコートを着た上からこないだまで着ていたポンチョを羽織り、三角座りで自分の身体を抱きしめ、ライアンを待った。
テントは小さく、ギリギリ二人が横になれるぐらいのスペースしかない。
温かい彼に包まれたら、寝れるかな?
そうじゃなきゃ、身体が冷え切って寝れる気がしない。
ライアンと一緒に微かな明かりが入ってきた。
丸まってる私を見て、ライアンが笑った。
「そんなに寒いのか?おいで」
ライアンはマントの前を開けて、私を包み込んでくれた。
彼の体温が温かくて、ぎゅっと抱きつく。
背中に回った彼の腕も温かくて、ほうっと息をついた。
「ごめん。冷え切ってるな。寒かったんだな。ほっぺたまで冷たい」
頬を合わせられ、温められる。
「ここまで寒いとは思いませんでした。歩いているうちはよかったのですが、陽が落ちてから急激に冷えましたね」
「もうすぐ雪が降る季節だからな」
「雪……」
考えただけで寒い。
ブルッと身を震わせると、ライアンが背中を擦ってくれた。
そして、温かい手が服の下を潜ってきた。
「もっと温めてやろうか?」
耳許で囁かれて、ピクリと反応してしまう。
ふっと笑った吐息が耳をくすぐる。
背中をなでてた手が前に回ってきて、下着をめくり上げた。
優しく乳房を揉みしだく手が頂点の尖りに触れて、それがすでに期待に立ち上がっているのに気づき、また艶っぽく笑われた。
「そういやエマの飯もまだだったな」
そう言うと、ライアンはいきなり深く口づけてきた。
口の中を丹念に愛撫されながら、胸の膨らみを両手で覆われ、先端を指でコリコリされると、ブワッと身体の熱が上がった。
口の中を余すところなく舌で辿られて、彼の唾液を注ぎ込まれる。
「んっ、んっ……」
私は翻弄されて、与えられるものをただ受け入れるしかできない。
ライアンにスイッチを入れられたように、身体のあちこちに火が灯った。
触られてないところが疼く。
今日は触れてくれるのかな?
なんて考えてしまって、自分の思考に赤面する。
それがバレたわけじゃないと思うけど、ライアンは私の身体の向きを変えて、後ろから抱きしめる体勢にすると、スカートの中に手を入れてきた。
ショーツの上から割れ目を擦られる。
気持ちいいけど、もどかしい刺激に、身をよじる。
「あ……んっ……」
右手はスカートの中を、左手は胸を愛撫して、唇がうなじに吸いつく。
「あぁん………あっ……ん……」
指がショーツの中に入ってきた。
蜜を溢れさせているところをまあるくなでて、蜜をまとわせた指をすーっと上に伸ばすと、秘芽に塗りたくるように動かす。
「ひっ、やんっ!」
久しぶりに触られたそこは快楽が強すぎて、腰が跳ねる。
でも、ライアンは逃してくれなくて、愛撫しながらも私の身体をしっかり固定して、ぐりぐりと秘芽と乳首を同時に攻め立てる。
「やっあんっ、あっ、やっ、ああっ」
私は首を振りながら激しく声をあげてしまう。
耳許でライアンの笑う気配がしたと思ったら、耳朶を軽く噛まれた。
「あっ……」
そんなところが気持ちいいとは思わなかったのに、ビクンと私の身体は反応して、快感が背中を走り抜けた。
三方向から攻められて、どんどん頂上に押し上げられていく。
今にも弾けそうなところに、敏感な部分をキュッと捻られて、頭が真っ白になった。
真っ白な空間に落ちていくような浮遊感を伴う恍惚の瞬間。
私はライアンの服を握りしめた。
「あ………ハァ………」
くったりして、彼にもたれかかる。
ライアンが私を振り向かせて、口づけた。
舌を絡められると愛しさに溢れ、私は身体も彼に向き合って、抱きついた。
抱き合って、お互いの口を貪り合う。
足に熱い塊があたった。
私は手でそれを擦った。
ライアンは切ない眼差しを私に向ける。
「………しましょうか?」
「嫌でなければ素股をしてもらっていいか?」
「素股?」
聞き返しながらも頷くと、私は膝立ちにされて、ショーツを下ろされた。
ライアンは自分の前を寛げると、雄々しい猛りを私の割れ目に差し込んだ。
「ああっ!」
イッたばかりで快楽の余韻を残していたそこをライアンの硬いもので擦られて、私は嬌声をあげた。
どっと新たな蜜が溢れ出す。
それを塗り広げるようにライアンが前後に棹を動かした。
「あっ、あっ、やっ、だ、だめっ、それだめっ……」
「ダメか?俺はすげー気持ちいい……」
「あんっ……だ、だって、またイッちゃ……あんっ……」
クリトリスが擦られて、あっという間にイきそうになる。
「イッたら、いいじゃないか……」
ライアンは腰を動かしながら、欲望に濡れた目で私を見る。
それだけで、私はキュンとして、愛液をこぼした。
滑りが良くなり、ライアンは私の腰を持つと、一層激しく腰を動かす。
その動きで、胸が揺れて、触られてもないのに甘く痺れる。
快感に溺れて、私はライアンにしがみついた。
「ああっ、あんっ、あんっ、あああーーーッ」
とうとう私は達した。
揺さぶられなら、背中を反らす。
「俺も出る……」
「ああ!待って!」
私は慌てて、屈み込み、彼のモノを口に咥えた。
もったいない、口で受け止めたいと思ったのだ。
その瞬間、口に広がる甘い粘液。
しばらくしてなかったからか、ドボドボといつもより多く出てくる。
それを呑み込み、啜りあげ、一滴残らず吸い上げる。
歓喜に酔いしれてると、上から溜息が降ってきた。
「はぁ……エマは本当にエロくてかわいいな」
ライアンは蕩けるような表情で私を抱きしめた。
髪の毛をなでられたり、キスをされたりしながら、私は心の中で叫んでた。
もったいないってなによ!?
もうっ、恥ずかしい………!
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