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出発
夢魔はじめました。
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パチリと目が覚めた。
眠りについた時のまま、ライアンの腕の中にいる。
見上げると、ライアンは起きていた。
私が起きたのに気づくとニコリとして、キスをくれた。
甘い唾液が流れ込んでくる。
美味しい朝ご飯をコクコクと飲む。
「おはよう」
「おはようございます」
私にご飯を与え終わると、ライアンは起き上がって、伸びをした。
そして、軽くストレッチをする。
その間に私も起きて、顔を洗って、着替えた。
「飯食ってくる。お前はどうする?」
「私はここで待ってます」
「わかった。俺以外のやつが来ても開けるなよ?」
「はい」
ライアンが部屋を出ると、私は荷物をまとめて、出発の準備をする。
服を買ってもらったから荷物は増えている。
そういえば、洗濯ってどのタイミングでしたらいいのかな?
お風呂の時?
後でライアンに聞いてみよう。
カチャッ
ドアの鍵が開く音がした。
ライアンがもう戻ってきたんだ。
食べるの早いなー。
そう思ったのに、なぜかドアは開かない。
ガチャガチャ音はするのに。
建けつけが悪いのかな?
ドアに近づいた時、ドンッと体当たりする大きな音が響いて、ビクンと飛び上がる。
ライアンじゃない?
彼だったら、私に声もかけずにこんなことしない。
その可能性にようやく思い当たり、恐怖を覚える。
誰かが入ってこようとしてるの?
後退って、武器になりそうなものを探す。
え、えーっと、何もない!
焦って、カバンを握りしめる。
それを振り回すぐらいしかできない。
そこへ、ドドドドッとものすごい勢いで階段を駆け上がってくる音がした。
「何をしてるッ!」
鋭いライアンの声。
ライアン……!
彼の声を聞いて、力が抜けて、ベッドにへたり込む。
侵入者は逃げたようで、「待て!」という声が聞こえた。
でも、追いかけはしなかったようで、ドアが開いて、ライアンが入ってきた。
「エマッ、大丈夫か!?」
ライアンは、私がベッドに座り込んでるのを見つけて、大股で近寄ると抱きしめてくれた。
安心する温もり。
「ライアン………大丈夫です」
そう言いつつ、彼に抱きつく。
ほぉっと息を吐く。
この腕の中にいれば何も怖いものはないと思ってしまう。
「念のため、結界を張っていてよかった。昨夜侵入しようとしてたのもアイツらか……。まさか朝にも来るとはな」
「昨夜も……?」
朝、ライアンが目覚めてたのって、もしかしてそのせい?
ちゃんと眠れてないのかな?
「ごめんなさい………私のせいですよね?」
「狙われたのはエマのせいじゃない」
「でも、あなたの旅の邪魔になりますよね……」
まだ出発さえしてないのにこの有様では、彼のお荷物にしかならない。
私はさっと青褪めた。
ライアンに置いていかれたら、私はたちまち途方に暮れる。
やっぱり娼館に行くしかないかも。
それどころか、さっきみたいに狙われたら、抗う術がない。
もしかして、街のひとり歩きも危険だとしたら、どうすればいいんだろう……?
泣きそうになってる私をライアンはさらにギュッと抱きしめて、慰めるように耳許にキスをしてくれた。
「エマを置いていかないから安心しろ。邪魔になんか思わない」
「でも……」
「お前が俺のそばにいれば問題ないんだ。だいたい命の恩人に無碍なことはしないよ」
「…………ありがとうございます」
ライアンの負担にならないように、早くひとりで生きる術を身につけないといけない。
彼は優しいから言葉通り私を見放さないだろうけど、このままだと彼にめんどくさいと思われる日が来る。
そうなる前に……。
「守ってやるって言っただろ?大人しく守られとけよ」
彼はそう言って、キスをくれた。
宿を出発する時に、宿屋の主人が謝ってくれた。
「本当にすまなかったな」
「いいや、しょうがない。悪いやつはどこにでもいる」
「そう言ってもらえると有難い。なんにせよ、嬢ちゃんが無事でよかった。お詫びといってはなんだが、これを持っていきな」
そう言って、おじさんが渡してくれたのは、パウンドケーキのようなお菓子だった。
「ありがとうございます」
私はにっこり笑って受け取った。
宿を出て、私達は昨日の服屋さんに向かった。
ライアンが買いたいものがあるそうだ。
そして、私達の手は繋がれていた。
いわゆる恋人繋ぎ。
男の人と手を繋ぐなんて、初めて……。
恥ずかしくて仕方ないけど、ライアンは拐われないようにするためと譲らなかった。
最初は腰を抱かれてたから、それよりはマシなのかも。
「アクセサリーを換金するのは別の街にしよう。ここで金を得ると狙われる要素が増えるだけだ」
「そうですね。わかりました」
私は素直に頷いた。
今朝のようなことがあると、チラチラと通りすがりに見られている視線が気になって、身体が強ばる。
これ以上、注目を浴びるのは嫌だ。
服屋さんに着くと、女主人が元気に出迎えてくれた。
「いらっしゃい!また来てくれたんだね。昨日の服、似合うじゃないか!」
「あ、ありがとうございます。私も気に入ってます」
「うれしいこと言うねー。で、今日はなんだい?」
「彼女にフード付きの上着が欲しいんだ。かわいすぎて目立つから」
「ちょっ、ちょっとライアン!なに言ってるんですか!」
「だって、本当だろ?」
真っ赤になる私に、素のライアン。
爆笑するおかみさん。
「ハハハッ、旦那さんの心配はもっともだ。何色がいいんだい?」
ライアンが、私を見る。
「え、えーと、汚れが目立たないものが……」
「いやいや、青か赤はあるか?」
「あるよ。独占欲強いねー、旦那さん」
「………?どういうことですか?」
「別に……それが似合うと思っただけだ」
おかみさんが笑いながら、いくつか候補を持ってきてくれる。
真っ青の袖のある上着。
真っ赤のポンチョのようなコート。
深めの青のポンチョ。
「羽織ってみなよ」とおかみさんに言われて、順に着てみる。
と言っても、鏡があるわけじゃないので、私は着心地しかわからなくて、また昨日みたいにおかみさんとライアンの批評を受ける。
「袖付きは無難だな。ちょっと動きづらそうか。赤はヤバい。かわいすぎるから却下。最後のが落ち着くか?」
「そうだねー。赤はむちゃくちゃかわいくて、拐っていきたくなるねー。この青のが着やすくていいんじゃないかい?」
二人の意見が一致した。
っていうか、恥ずかしすぎる感想なんですけど……。
赤いコートは赤ずきんちゃんみたいだなって思うし、目立つから、私も最後の青のポンチョがいいと思う。
真っ赤って気合いを入れないと着れない色だよね。
「それじゃあ、これをもらっていくよ」
そう言って、ライアンは青いポンチョを取り上げた。
「あの、ライアンは要らないんですか?あなたも結構目立ってると思うんですけど」
特に鮮やかな赤毛は隠したらずいぶん印象が変わると思うけど?
「俺はいいんだ。適度に追ってきてもらわないといけないし」
「そう、ですか……」
ライアンは不思議なことを言ったけど、ここで深く聞くわけにはいかないので、引き下がった。
私は買ってもらったばかりの青のポンチョを着て、フードを深めに被って、外に出た。
自分の視界も制限されるから、さっきまでの視線も気にならなくなる。
「とりあえず、乗り合い馬車に乗って、この街をさっさと出よう」
ライアンに手を引かれて、馬車乗り場に向かう。
お昼は、宿でお弁当を作ってもらったそうで、すぐに買い足さないといけないものはないらしい。
馬車乗り場で、案内人にライアンが尋ねた。
「シュトラーセ教国を目指してるんだが、そちらへ向かう馬車はあるか?」
「あぁ、あそこの馬車がペゴンの街に向かうから、そっち方面だな」
「わかった。二人分を頼みたい」
「御者に直接言ってくれ」
彼は頷いて、教えられた馬車に向かった。
「二人分を頼みたいんだが、空いてるか?」
「あぁ、もちろんだ。客が少なかったから助かるよ。まもなく出発するところだ。よかったな」
ライアンは御者にお金を払って、馬車に乗り込むと、私に手を貸してくれた。
馬車はぎゅうぎゅうに詰めて10人乗れるくらいだった。
私達を入れて、6人のお客さんがいた。
中年の夫婦らしきカップルに、若い男の人、ご老人はそれぞれ離れて座ってるから一人客なのかな。
ライアンは私を端の席に座らせて、その隣に自分も座った。
「出発します」
御者がそう声をかけて、馬にムチを入れる。
馬車はゆっくり動き出した。
眠りについた時のまま、ライアンの腕の中にいる。
見上げると、ライアンは起きていた。
私が起きたのに気づくとニコリとして、キスをくれた。
甘い唾液が流れ込んでくる。
美味しい朝ご飯をコクコクと飲む。
「おはよう」
「おはようございます」
私にご飯を与え終わると、ライアンは起き上がって、伸びをした。
そして、軽くストレッチをする。
その間に私も起きて、顔を洗って、着替えた。
「飯食ってくる。お前はどうする?」
「私はここで待ってます」
「わかった。俺以外のやつが来ても開けるなよ?」
「はい」
ライアンが部屋を出ると、私は荷物をまとめて、出発の準備をする。
服を買ってもらったから荷物は増えている。
そういえば、洗濯ってどのタイミングでしたらいいのかな?
お風呂の時?
後でライアンに聞いてみよう。
カチャッ
ドアの鍵が開く音がした。
ライアンがもう戻ってきたんだ。
食べるの早いなー。
そう思ったのに、なぜかドアは開かない。
ガチャガチャ音はするのに。
建けつけが悪いのかな?
ドアに近づいた時、ドンッと体当たりする大きな音が響いて、ビクンと飛び上がる。
ライアンじゃない?
彼だったら、私に声もかけずにこんなことしない。
その可能性にようやく思い当たり、恐怖を覚える。
誰かが入ってこようとしてるの?
後退って、武器になりそうなものを探す。
え、えーっと、何もない!
焦って、カバンを握りしめる。
それを振り回すぐらいしかできない。
そこへ、ドドドドッとものすごい勢いで階段を駆け上がってくる音がした。
「何をしてるッ!」
鋭いライアンの声。
ライアン……!
彼の声を聞いて、力が抜けて、ベッドにへたり込む。
侵入者は逃げたようで、「待て!」という声が聞こえた。
でも、追いかけはしなかったようで、ドアが開いて、ライアンが入ってきた。
「エマッ、大丈夫か!?」
ライアンは、私がベッドに座り込んでるのを見つけて、大股で近寄ると抱きしめてくれた。
安心する温もり。
「ライアン………大丈夫です」
そう言いつつ、彼に抱きつく。
ほぉっと息を吐く。
この腕の中にいれば何も怖いものはないと思ってしまう。
「念のため、結界を張っていてよかった。昨夜侵入しようとしてたのもアイツらか……。まさか朝にも来るとはな」
「昨夜も……?」
朝、ライアンが目覚めてたのって、もしかしてそのせい?
ちゃんと眠れてないのかな?
「ごめんなさい………私のせいですよね?」
「狙われたのはエマのせいじゃない」
「でも、あなたの旅の邪魔になりますよね……」
まだ出発さえしてないのにこの有様では、彼のお荷物にしかならない。
私はさっと青褪めた。
ライアンに置いていかれたら、私はたちまち途方に暮れる。
やっぱり娼館に行くしかないかも。
それどころか、さっきみたいに狙われたら、抗う術がない。
もしかして、街のひとり歩きも危険だとしたら、どうすればいいんだろう……?
泣きそうになってる私をライアンはさらにギュッと抱きしめて、慰めるように耳許にキスをしてくれた。
「エマを置いていかないから安心しろ。邪魔になんか思わない」
「でも……」
「お前が俺のそばにいれば問題ないんだ。だいたい命の恩人に無碍なことはしないよ」
「…………ありがとうございます」
ライアンの負担にならないように、早くひとりで生きる術を身につけないといけない。
彼は優しいから言葉通り私を見放さないだろうけど、このままだと彼にめんどくさいと思われる日が来る。
そうなる前に……。
「守ってやるって言っただろ?大人しく守られとけよ」
彼はそう言って、キスをくれた。
宿を出発する時に、宿屋の主人が謝ってくれた。
「本当にすまなかったな」
「いいや、しょうがない。悪いやつはどこにでもいる」
「そう言ってもらえると有難い。なんにせよ、嬢ちゃんが無事でよかった。お詫びといってはなんだが、これを持っていきな」
そう言って、おじさんが渡してくれたのは、パウンドケーキのようなお菓子だった。
「ありがとうございます」
私はにっこり笑って受け取った。
宿を出て、私達は昨日の服屋さんに向かった。
ライアンが買いたいものがあるそうだ。
そして、私達の手は繋がれていた。
いわゆる恋人繋ぎ。
男の人と手を繋ぐなんて、初めて……。
恥ずかしくて仕方ないけど、ライアンは拐われないようにするためと譲らなかった。
最初は腰を抱かれてたから、それよりはマシなのかも。
「アクセサリーを換金するのは別の街にしよう。ここで金を得ると狙われる要素が増えるだけだ」
「そうですね。わかりました」
私は素直に頷いた。
今朝のようなことがあると、チラチラと通りすがりに見られている視線が気になって、身体が強ばる。
これ以上、注目を浴びるのは嫌だ。
服屋さんに着くと、女主人が元気に出迎えてくれた。
「いらっしゃい!また来てくれたんだね。昨日の服、似合うじゃないか!」
「あ、ありがとうございます。私も気に入ってます」
「うれしいこと言うねー。で、今日はなんだい?」
「彼女にフード付きの上着が欲しいんだ。かわいすぎて目立つから」
「ちょっ、ちょっとライアン!なに言ってるんですか!」
「だって、本当だろ?」
真っ赤になる私に、素のライアン。
爆笑するおかみさん。
「ハハハッ、旦那さんの心配はもっともだ。何色がいいんだい?」
ライアンが、私を見る。
「え、えーと、汚れが目立たないものが……」
「いやいや、青か赤はあるか?」
「あるよ。独占欲強いねー、旦那さん」
「………?どういうことですか?」
「別に……それが似合うと思っただけだ」
おかみさんが笑いながら、いくつか候補を持ってきてくれる。
真っ青の袖のある上着。
真っ赤のポンチョのようなコート。
深めの青のポンチョ。
「羽織ってみなよ」とおかみさんに言われて、順に着てみる。
と言っても、鏡があるわけじゃないので、私は着心地しかわからなくて、また昨日みたいにおかみさんとライアンの批評を受ける。
「袖付きは無難だな。ちょっと動きづらそうか。赤はヤバい。かわいすぎるから却下。最後のが落ち着くか?」
「そうだねー。赤はむちゃくちゃかわいくて、拐っていきたくなるねー。この青のが着やすくていいんじゃないかい?」
二人の意見が一致した。
っていうか、恥ずかしすぎる感想なんですけど……。
赤いコートは赤ずきんちゃんみたいだなって思うし、目立つから、私も最後の青のポンチョがいいと思う。
真っ赤って気合いを入れないと着れない色だよね。
「それじゃあ、これをもらっていくよ」
そう言って、ライアンは青いポンチョを取り上げた。
「あの、ライアンは要らないんですか?あなたも結構目立ってると思うんですけど」
特に鮮やかな赤毛は隠したらずいぶん印象が変わると思うけど?
「俺はいいんだ。適度に追ってきてもらわないといけないし」
「そう、ですか……」
ライアンは不思議なことを言ったけど、ここで深く聞くわけにはいかないので、引き下がった。
私は買ってもらったばかりの青のポンチョを着て、フードを深めに被って、外に出た。
自分の視界も制限されるから、さっきまでの視線も気にならなくなる。
「とりあえず、乗り合い馬車に乗って、この街をさっさと出よう」
ライアンに手を引かれて、馬車乗り場に向かう。
お昼は、宿でお弁当を作ってもらったそうで、すぐに買い足さないといけないものはないらしい。
馬車乗り場で、案内人にライアンが尋ねた。
「シュトラーセ教国を目指してるんだが、そちらへ向かう馬車はあるか?」
「あぁ、あそこの馬車がペゴンの街に向かうから、そっち方面だな」
「わかった。二人分を頼みたい」
「御者に直接言ってくれ」
彼は頷いて、教えられた馬車に向かった。
「二人分を頼みたいんだが、空いてるか?」
「あぁ、もちろんだ。客が少なかったから助かるよ。まもなく出発するところだ。よかったな」
ライアンは御者にお金を払って、馬車に乗り込むと、私に手を貸してくれた。
馬車はぎゅうぎゅうに詰めて10人乗れるくらいだった。
私達を入れて、6人のお客さんがいた。
中年の夫婦らしきカップルに、若い男の人、ご老人はそれぞれ離れて座ってるから一人客なのかな。
ライアンは私を端の席に座らせて、その隣に自分も座った。
「出発します」
御者がそう声をかけて、馬にムチを入れる。
馬車はゆっくり動き出した。
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