繋がれた絆はどこまでも

mahiro

文字の大きさ
上 下
16 / 65

16

しおりを挟む

監禁されてから1週間、僕はこの部屋の主である人物を喜ばせるためにいる。
やって欲しいことは全部身体に教えこまれていった。
そうしなくちゃ…従わなくっちゃ…自分の身に危険が及ぶかもしれない。
そう思うと怖くて堪らなくて監禁された時から先生の言うことを聞く。という約束を守ることにした。

ほぼ毎日、仕事に出掛ける先生が居ない時間、この約束が破られた時のことを考えるけど…答えはいつも決まって一緒だった。
監禁するぐらいの思考を持つ人間の考えていることなんて分からない。
いつか自分がなにかの逆鱗に触れた時、僕は殺されてしまうかもしれない。
その結果しか浮かばないのである。

だから、観念したように先生の言うことを聞いて、これをやってと言われたことは全部するようにした。

先生の喜ばせ方は案外簡単だった。
僕のことを相当溺愛しているらしい…。
膝の上に座り、誘うように先生のことが喜びそうなことをするのが一番手っ取り早かった。

「あ…っ、んぅ…ちゅっ…ん…」

先生はキスが好きだった。
キスは一番、僕の顔が近くで見られるとか…なんとか言ってた気がするから…。

「んあっ…んっ!!んっぅ…うっ…」

首に回した腕にギュッと力を込めて、キスをする。
先生は僕からされるキスと深く絡み合うのが大好きだった。
所謂、ディープキスである。
この歳であまり深いキスをすることがなかった僕は舌を吸われ、唾液を絡め合い…口の端から唾液を零す。

「っ…!!はあっ…はあっ…っ…」

やっと解放された唇を先生は僕の零れた唾液を舐めとるようにして微笑みかける。
今日は機嫌が良いようだ。
機嫌の悪い時は、このやり取りが数回繰り広げられる。
僕はその度に窒息死するんじゃないかと言う恐怖でいっぱいになっていた。

「(良かった…今日は早く終わりそう…)」

心で安堵のため息を零しながら、いつも通り膝上から降りようとした時、腰をギュッと引き寄せられる。

「っ…!?せんせ…どうしたの…?」

いつもなら先生の熱くなった股間のモノを手で扱くだけで終わるはずなのに…今日は少し様子がおかしい。

『うーん、そうだなあ…今日は君の自慰を見たい…かな?』

身体が硬直した。
自慰って…なんだっけ…?
思考が纏まらない。

『…っ!自慰って…オナニーするって…こと…?』

こくりと頷く先生に一瞬腰が逃げようとしたのを察してか、またギュッと引き戻される。

「気持ちいいところ僕に見せて?」

機嫌が良いからなのか、はたまたサイコパスの人が見せる笑みのような顔で僕に言った先生は「 早く」と言わんばかりの顔で僕の股間を触ってきた。

『…やっ、ちょっ…待って…せんせい…』

深いキスをされて起たないわけもなく…先生と一緒でちょっと膨らみを帯びていたそこをグリグリと刺激され、身震いしながら体を捩った。

「ん…なに?出来ないの…?」

ちょっと真顔に戻った先生の顔にドキリとした。ダメだ…これもうやらないといけないやつだ…。
躊躇している間にもグリグリと股間に刺激を与えられる。

『や…やるっ、やります…から…グリグリ、しなぃで…』

オナニーするなんていつぶりだろう。
監禁される前からあまりオナニーすることが無かった僕は上手くできるかどうかもちょっと不安になった。

今日の試練をクリアするためには恐る恐るズボンとパンツから自分のモノを取り出し、オナニーするしか無さそうだった。
ちょっと先走りで湿ったパンツから先生よりも断然小さいものを取り出し、ギュッと握った。

強ばっているのか、少し萎えているようにも思えた自分のモノを握り、上下に扱き始める。

『…はぅ、あ…んぅ…っつ…やぁっ…』

久しぶりに触る自分の感覚に軽く身震いをした。これまで触ってなかったからか特に感覚が研ぎ澄まされていて、ちょっと扱くだけでムクムクとそこは大きくなっていく。

『…っ…(どうしよ、気持ちい…)』

両手でクチュクチュと音を鳴らしながら一生懸命扱く姿はとても滑稽だ。
最初は嫌がっていたはずなのに、いつの間にか行為に没頭していく。

ふと、視線を感じ先生を見てみると熱い眼差しでこちらを見ていることに気付く。
その瞬間、恥ずかしさに一瞬手を止めてしまった。

「どうして止めるの?止めていいなんて言ってないよね?イクまで止めないで…」

『…や…だ…恥ずかし…ぃ…』

涙目になりながら嫌だと懇願してみるが、先生は真顔のまま亀頭をグリグリと押すように刺激し始めた。

『んやっ…あっ…あっ…あぅっ!!!』

「こうやって気持ちいいところグリグリして扱いていっぱいイッて…君のを僕のシャツにかけてね?」

そう言いながら手伝うかのように弱いところを責められて、果てる準備を始めた身体はビクビクと震え出した。

『ふぁっ…やだっ…も、あっ…いくっ…んぅーーーー!!!!』

ビュクッと言う音と共に吐き出された精はご所望通り先生の仕事着であるシャツに吐き出された。
久しぶりの射精に肩で息をする僕は身体に力が入らなくて後ろに倒れそうになっているところを先生が引き寄せる。

「んー、もうちょっと足りないかなあ…」

『…ふえっ…?』

そう言うと亀頭に何か押し当てられる。

『ま、や…ちょっと待ってっ…先生っ!!!』

「いっーぱい、気持ちよくなろうね?」

ヴィィィィン…という機械音が部屋中に響き渡った。
亀頭に押し当てられたのは小さいローターだった。

『あっ!っや…だめっだめだめっ…!!!いぐぅっ…!!!!』

敏感になっていたそこに当てられたローターにすぐ果ててしまった。
その後も間髪入れずに何度も何度もローターでイかされた。
どれだけ懇願してもやめてくれない行為に涙を流しヨダレを垂らしながらイクことしか出来ないまま、意識を失うまで責め立てられた。

やっと解放された時には精液は出ておらず、ビクビクと身体を震わせて先生にもたれかかった状態だった。

「あー、たくさん出したね…今度は潮吹き…覚えようね?」

そんな言葉を意識を手放す前に聞こえたような気がして、僕はまたこの人の玩具になるしかないのだと確信して意識を失った。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

天使の声と魔女の呪い

狼蝶
BL
 長年王家を支えてきたホワイトローズ公爵家の三男、リリー=ホワイトローズは社交界で“氷のプリンセス”と呼ばれており、悪役令息的存在とされていた。それは誰が相手でも口を開かず冷たい視線を向けるだけで、側にはいつも二人の兄が護るように寄り添っていることから付けられた名だった。  ある日、ホワイトローズ家とライバル関係にあるブロッサム家の令嬢、フラウリーゼ=ブロッサムに心寄せる青年、アランがリリーに対し苛立ちながら学園内を歩いていると、偶然リリーが喋る場に遭遇してしまう。 『も、もぉやら・・・・・・』 『っ!!?』  果たして、リリーが隠していた彼の秘密とは――!?

可愛い悪役令息(攻)はアリですか?~恥を知った元我儘令息は、超恥ずかしがり屋さんの陰キャイケメンに生まれ変わりました~

狼蝶
BL
――『恥を知れ!』 婚約者にそう言い放たれた瞬間に、前世の自分が超恥ずかしがり屋だった記憶を思い出した公爵家次男、リツカ・クラネット8歳。 小姓にはいびり倒したことで怯えられているし、実の弟からは馬鹿にされ見下される日々。婚約者には嫌われていて、専属家庭教師にも未来を諦められている。 おまけに自身の腹を摘まむと大量のお肉・・・。 「よしっ、ダイエットしよう!」と決意しても、人前でダイエットをするのが恥ずかしい! そんな『恥』を知った元悪役令息っぽい少年リツカが、彼を嫌っていた者たちを悩殺させてゆく(予定)のお話。

悪役令嬢と同じ名前だけど、僕は男です。

みあき
BL
名前はティータイムがテーマ。主人公と婚約者の王子がいちゃいちゃする話。 男女共に子どもを産める世界です。容姿についての描写は敢えてしていません。 メインカプが男性同士のためBLジャンルに設定していますが、周辺は異性のカプも多いです。 奇数話が主人公視点、偶数話が婚約者の王子視点です。 pixivでは既に最終回まで投稿しています。

物語なんかじゃない

mahiro
BL
あの日、俺は知った。 俺は彼等に良いように使われ、用が済んだら捨てられる存在であると。 それから数百年後。 俺は転生し、ひとり旅に出ていた。 あてもなくただ、村を点々とする毎日であったのだが、とある人物に遭遇しその日々が変わることとなり………?

第十王子は天然侍従には敵わない。

きっせつ
BL
「婚約破棄させて頂きます。」 学園の卒業パーティーで始まった九人の令嬢による兄王子達の断罪を頭が痛くなる思いで第十王子ツェーンは見ていた。突如、その断罪により九人の王子が失脚し、ツェーンは王太子へと位が引き上げになったが……。どうしても王になりたくない王子とそんな王子を慕うド天然ワンコな侍従の偽装婚約から始まる勘違いとすれ違い(考え方の)のボーイズラブコメディ…の予定。※R 15。本番なし。

魔法学園の悪役令息ー替え玉を務めさせていただきます

オカメ颯記
BL
田舎の王国出身のランドルフ・コンラートは、小さいころに自分を養子に出した実家に呼び戻される。行方不明になった兄弟の身代わりとなって、魔道学園に通ってほしいというのだ。 魔法なんて全く使えない抗議したものの、丸め込まれたランドルフはデリン大公家の公子ローレンスとして学園に復学することになる。無口でおとなしいという触れ込みの兄弟は、学園では悪役令息としてわがままにふるまっていた。顔も名前も知らない知人たちに囲まれて、因縁をつけられたり、王族を殴り倒したり。同室の相棒には偽物であることをすぐに看破されてしまうし、どうやって学園生活をおくればいいのか。混乱の中で、何の情報もないまま、王子たちの勢力争いに巻き込まれていく。

祝福という名の厄介なモノがあるんですけど

野犬 猫兄
BL
魔導研究員のディルカには悩みがあった。 愛し愛される二人の証しとして、同じ場所に同じアザが発現するという『花祝紋』が独り身のディルカの身体にいつの間にか現れていたのだ。 それは女神の祝福とまでいわれるアザで、そんな大層なもの誰にも見せられるわけがない。  ディルカは、そんなアザがあるものだから、誰とも恋愛できずにいた。 イチャイチャ……イチャイチャしたいんですけど?! □■ 少しでも楽しんでいただけたら嬉しいです! 完結しました。 応援していただきありがとうございます! □■ 第11回BL大賞では、ポイントを入れてくださった皆様、またお読みくださった皆様、どうもありがとうございましたm(__)m

気づいたら周りの皆が僕を溺愛していた

しののめ
BL
クーレル侯爵家に末っ子として生まれたノエル・クーレルがなんだかんだあって、兄×2や学園の友達etc…に溺愛される??? 家庭環境複雑だけれど、皆に愛されながら毎日を必死に生きる、ノエルの物語です。 R表現の際には※をつけさせて頂きます。当分は無い予定です。 現在文章の大工事中です。複数表現を改める、大きくシーンの描写を改める箇所があると思います。当時は時間が取れず以降の投稿が出来ませんでしたが、現在まで多くの方に閲覧頂いている為、改稿が終わり次第完結までの展開を書き進めようと思っております。閲覧ありがとうございます。 (第1章の改稿が完了しました。2024/11/17) (第2章の改稿が完了しました。2024/12/18)

処理中です...