新たな物語はあなたと共に

mahiro

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ドミニク殿下はご自身の馬車で、ローランドの自宅に向かい私は2日連続でローランドの馬車に乗せて貰った。
ルークはやはり昨日同様に怒っていたが、ドミニク殿下がいた為か控え目だったように思える。
そうして辿り着いたローランドの自宅…屋敷は、やはり大きく中庭や噴水などが敷地内にあり、よくよく見れば屋外プールのようなものも見えた。
以前私が住んでいた屋敷もなかなか大きかったが、こちらの方が敷地が広いように思える。
玄関前に馬車が止まり、ローランドに続き外に出てそのまま玄関に行くかと思えば、何故か屋敷と反対側に向かい始めたので何故なのかと思ってついていけば、何故かドミニク殿下からは溜め息が聞こえた。
もしかして疲れたのだろうか。


「………毎回思うがお前の家はどうなっているんだ」


どうなっている、とはどういうことなのかと思っていれば、何処かから何かが落ちるような音と悲鳴が聞こえてきた。
何故だろう、デジャブを感じるのは。


「ん?日頃、驚きと楽しみがあってこその人生だろう?」


「だからって自宅をトラップだらけにしているのはどうかと思うぞ」


「え、そうなんですか?」


学校だけでなく自宅でもそんなことしているのか、この男。
まさか全うに玄関から入ろうとすると何かしらのトラップが仕掛けられていて、中に入れないようになっているから、違う経路から家の中に入ろうとしているのか。


「あぁ。今のは俺の屋敷にいるメイドが今朝仕掛けておいた罠に引っ掛かった所だな。だから不要に俺の家の物は触れない方が良い。何が起こるか分からんからな!」


先程のメイドの方、怪我をしていなければ良いが。
にしても、そんな家になっているなら不要に触れるつもりは更々ないが、歩くのも怖くなるものだ。


「恐ろしくて誰が触るか」


「はっはっはっ!俺すら全てを把握できていないからなぁ!もし何か起きても助けられる気が全くしない!」


きっぱりとそう言われても困るものだ。
今更かもしれないが、もしかして場所を間違えたかもしれない。
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