広がる世界

mahiro

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家に帰ると優月さんが部屋の角に座っていた。
教授が余計なことをやったりしてないと良いのだが、何もしてない方が逆に後が怖く感じるのは何故なのか。


「優月さん、お待たせ。自宅まで送ろうか?」


靴を脱ぎながらそう問いかければ、何故か鋭い目付きで睨まれた。


「あの失礼な人、誰?」


「俺の上司。何したのか分からないけど、気を悪くさせてごめんね」


月曜日、教授には特別な資料作成のお手伝いをお願いしよう。
拒否権とかなく、強制的にやらせよう。


「嶋貫は悪くない……けど、気分悪い」


「ごめん、優月さんの好物知らないけど、送る途中に奢るから許して」


好物じゃないけど、今ワッフル食べたい、と優月さんが言うので近隣の有名な店を調べ始めると、優月さんはのんびりと帰り支度を始めたので今日はもうこの家には居たくないのだろう。
そりゃ、昨日始めてきた家にひとり置いてきぼりにされて知らない人に気分を害されるようなことを言われたら、帰りたくもなる。


「住所ナビに入れるから優月さんの家教えてくれる?」


「分かった」


もうこの家にも来たくないだろうなぁ、と呆然に思いながら住所をスマホに入力する。
この住所ならスタジオに送る途中で、自宅近辺に降ろしてあげた方が良かったか、と一瞬脳裏を過ぎたが、待てよ。


コンビニで迷子になると言われていた人を自宅付近で降ろして、ちゃんと家に辿り着けるのか?


よくナビで目的地周辺です、とアナウンスされて近辺についているのに肝心な目的地が分からないパターンとかにならないよな。


さすがに自宅なんだし、分からない筈が…。
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