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「それなら僕が幻覚を使えば済むことですよ」  

ラリマーが平然とそう答えた。
確かにさっきのように幻覚を使えば、クォーツの目から逃れられる。


「クォーツ君に確認するまでもありません」


た、確かに。
正攻法で行きすぎたか。
別に許可を得る必要なんてないんだから、出たければ出て、そのことがバレなければ良いだけの話で。


「ルフスがうるさいから無理だな。何かあったら俺のせいにされるし」


クォーツからこう言われているわけだから、許可なんて絶対に得られるわけないよな。
よし、こうなったらラリマーの力を借りて何がなんでも家を出よう。


「分かった………はぁ、今日はご飯なしかぁ」


ここはひとまず諦めたフリして、怪しまれない行動を取っておこう。
それでもって、ラリマーの幻覚がどこまで使えるのか同調しながら確認しよう。
それでもって同時進行で家を出てみようかな。
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