その日君は笑った

mahiro

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まてまてまて

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それから1週間、大学にいる間は宝生が側におりバイトで勤務している間は宝生と宝生の彼氏が近辺で周囲を見張るという生活を送った。
ちなみに家までは3人で仲良く帰りました。
2人の貴重な時間を取ってしまって申し訳ないという思いで、2人にちょこちょこお礼を渡していたが、あんなお礼と称したお菓子で満足したのか謎だ。
肝心な真宮はというと、大学には現れていないがバイト先には訪れていたようで入店する前に毎回2人が止めてくれていたのだとか。


「………俺のせいですまん」


目の前で疲れ果てている宝生に頭を下げる。
宝生も自分の生活がある上でやってくれてるんだもんな。
後で栄養がつく何か買ってきてやろう。



「孝介が謝ることはないさ。ただ、思った以上に真宮がしつこくてな……。異なる話をいくら振っても孝介のことをやたらと聞いてくるし、俺たちを振り切ってでも店の中に入ろうとするし、何なのだ一体」


そうまでして俺に会いに来てくれるなんて、まさか本当に俺のこと好きだったりするのか。
いやいやいや、待て待て。
すぐに信用するのは良くないよな。
まだ経過を見ている段階だし。
だけど、いつまでもこんなことしていたら宝生にも宝生の彼氏にも悪いからどうにかしないとまずいよな。
そう思っていたとき、宝生の携帯に宝生の携帯から連絡が入った。


「ついに本性出しやがったぜ、真宮の奴」


と。
俺が動く前にまさか、真宮が動き出すとは。
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