幸せの鐘が鳴る

mahiro

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「ロランにもう一度会いたかった。だから」
 

「アンドレ様、私は会いたくなかったです。だから、今までずっと知らないフリをしていたんです」


「俺の気持ちを知っても会いたくないって思ったんだ」


「はい」


たとえ、私たちが両想いだったのだと知っても、だからどうしたいという思いはない。
それは現在の私がローズであることも関係しており、アンドレが今の私を好きになるとも思えない。
昔の私と今の私は違いすぎて、好意を持たれるとは考えにくいし、かたや皇族所属の騎士団副団長とかたやただの平民。
肩書きも何もかもが違いすぎる。

誇れるものなど何もない今の私に英雄であるアンドレは相応しくないし、周りが認めないだろう。


「皆さん、今からでも遅くありません。今までのことはなかったことにしませんか。私も何も聞かなかったことにしますから」
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