幸せの鐘が鳴る

mahiro

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ソロモンから謝罪されるようなことは何一つない―――が、ここで私がそれを否定するわけにはいかない。
だから、ここは。


「そうでしたか。早くお会いできると良いですね」


否定も肯定もせず、傾聴し同情を示す他ない。


「あぁ、ありがとう」


ソロモンはそう言うと口を紡ぎ、俯いてしまった。
こんな姿のソロモンは初めて見る。
戦で何かあっても弱音を吐くことも、頼りない姿を見せることもなかったのに。


「次は私が返答してもよろしいかしら?」


「はい、お願いします」


「と言っても、私とロランさんって直接接したことがなかったし、やり取りもないから関わりはゼロね。でも、この二人から聞くに真面目で、優しくて、自分の傷には気付かない……いえ、気付けない人なんだろうなって思います」


傷に気付かない?
そんなことを言われたのは初めてだ。


「一度で良いからお逢いしてみたかったわ」
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