25 / 49
オレには分かりません
しおりを挟む
救世主が現れる、と思ったらまさかの。
「日夏、好きなら兄貴を困らせちゃ駄目だろ」
オレの斜め前に居たであろう宮永がオレの真横にしゃがみこみ、日夏の頭に手を伸ばして豪快に頭を撫でたのが目に入った。
その横顔を盗み見見るに、怒っているようには見えない。
見えないだけで内心怒ってるかもしれないけどな。
オレが宮永の立場なら間違いなく怒ってると思う。
「こまらせてないもん!」
「そうかい。なら、日夏の兄貴の顔をもう一度よく見てみな。俺には困ってるようにしか見えねぇぜ?」
「こまってないよね、おにいちゃん!」
そう言われて日夏はオレの顔を見てきたけど、この状況からして困らないわけがないんだよ、日夏。
これで宮永が絡んでなければ、素直に喜べたと思う。
日夏に大好きって言われるの嬉しいし。
「ううん、お兄ちゃん嬉しすぎてちょっと困っちゃったかな。でも、日夏。お兄ちゃんね、日夏をお嫁さんに迎えなくてもいつまでも日夏のお兄ちゃんで居続けるし、誰のものにもならないと思うから安心してよ」
「ほんとに?ひなだけのおにいちゃんでいてくれるの?」
「いるよ。日夏が望むなら」
そう伝えるとまた号泣させてしまったけど、これは嬉し涙だから良いよな。
「………誰のものにもならない、か」
ボソッと隣からそう聞こえて宮永の方を見れば、何故かオレをじっと見る宮永がいた。
え、何その視線。
「さ、さぁ、幸輝君を迎えに行こうよ。きっと待ってるよ?」
そこへ杉本が入り難そうに言ったことによって、オレは幸輝の存在を思い出し、日夏を杉本と宮永に頼み一度体育館のロッカーで制服に着替えてから、皆で幸輝を迎えに行ったら驚かれました。
そうだよな、いつも迎えに来るとしたらオレと日夏だけだもんな。
さっきまで泣いていた日夏に関しては、宮永に抱っこされて寝てます。
泣き疲れたのと、久しぶりに長い間外に出て疲れたんだと思う。
宮永は怒ってると思ったんだけど、そうでもないような気もする。
宗方が見たら違うだろって言うかもしれないけど、オレには残念ながら分かりません。
「日夏、好きなら兄貴を困らせちゃ駄目だろ」
オレの斜め前に居たであろう宮永がオレの真横にしゃがみこみ、日夏の頭に手を伸ばして豪快に頭を撫でたのが目に入った。
その横顔を盗み見見るに、怒っているようには見えない。
見えないだけで内心怒ってるかもしれないけどな。
オレが宮永の立場なら間違いなく怒ってると思う。
「こまらせてないもん!」
「そうかい。なら、日夏の兄貴の顔をもう一度よく見てみな。俺には困ってるようにしか見えねぇぜ?」
「こまってないよね、おにいちゃん!」
そう言われて日夏はオレの顔を見てきたけど、この状況からして困らないわけがないんだよ、日夏。
これで宮永が絡んでなければ、素直に喜べたと思う。
日夏に大好きって言われるの嬉しいし。
「ううん、お兄ちゃん嬉しすぎてちょっと困っちゃったかな。でも、日夏。お兄ちゃんね、日夏をお嫁さんに迎えなくてもいつまでも日夏のお兄ちゃんで居続けるし、誰のものにもならないと思うから安心してよ」
「ほんとに?ひなだけのおにいちゃんでいてくれるの?」
「いるよ。日夏が望むなら」
そう伝えるとまた号泣させてしまったけど、これは嬉し涙だから良いよな。
「………誰のものにもならない、か」
ボソッと隣からそう聞こえて宮永の方を見れば、何故かオレをじっと見る宮永がいた。
え、何その視線。
「さ、さぁ、幸輝君を迎えに行こうよ。きっと待ってるよ?」
そこへ杉本が入り難そうに言ったことによって、オレは幸輝の存在を思い出し、日夏を杉本と宮永に頼み一度体育館のロッカーで制服に着替えてから、皆で幸輝を迎えに行ったら驚かれました。
そうだよな、いつも迎えに来るとしたらオレと日夏だけだもんな。
さっきまで泣いていた日夏に関しては、宮永に抱っこされて寝てます。
泣き疲れたのと、久しぶりに長い間外に出て疲れたんだと思う。
宮永は怒ってると思ったんだけど、そうでもないような気もする。
宗方が見たら違うだろって言うかもしれないけど、オレには残念ながら分かりません。
0
お気に入りに追加
33
あなたにおすすめの小説
馬鹿な先輩と後輩くん
ぽぽ
BL
美形新人×平凡上司
新人の教育係を任された主人公。しかし彼は自分が教える事も必要が無いほど完璧だった。だけど愛想は悪い。一方、主人公は愛想は良いがミスばかりをする。そんな凸凹な二人の話。
━━━━━━━━━━━━━━━
作者は飲み会を経験した事ないので誤った物を書いているかもしれませんがご了承ください。
本来は二次創作にて登場させたモブでしたが余りにもタイプだったのでモブルートを書いた所ただの創作BLになってました。
おれの大好きなイケメン幼なじみは、何故だか毎回必ず彼女にフラれてしまうんです。
そらも
BL
周囲(主に彼女)に被害をまき散らしまくる、鈍感幼なじみの恵ちゃんとりょうくんのある日のお話。
「これ、絶対、モグ、んっ迷宮入りの大事件だよねっモグモグっ」
「な~…俺チャラく見えて、結構尽くすほうだってのに…っと、まぁたほっぺにパンくずつけてんぞ。ほらっこっち向け」
「んむっ、ありがと~恵ちゃん。へへっ」
「ったく、ほんとりょうは俺がついてないとダメだなぁ♡」
「え~♡」
……終始こんな感じの、(彼女にとって)悪魔のような二人組の惚気全開能天気会話劇であります。
今回はまさかの初めてのR-18じゃない普通のBL話です。連載ものですが短編予定ですので、多分すぐに終わります。
ぶっちゃけ言うと、ちゅうさえもしません(マジかい)最後まで鈍感です。
それでもオッケーという方は、どうぞお暇つぶしに読んでやってくださいませ♪
※ 素敵な表紙は、pixiv小説用フリー素材にて、『やまなし』様からお借りしました。ありがとうございます!
告白ゲーム
茉莉花 香乃
BL
自転車にまたがり校門を抜け帰路に着く。最初の交差点で止まった時、教室の自分の机にぶら下がる空の弁当箱のイメージが頭に浮かぶ。「やばい。明日、弁当作ってもらえない」自転車を反転して、もう一度教室をめざす。教室の中には五人の男子がいた。入り辛い。扉の前で中を窺っていると、何やら悪巧みをしているのを聞いてしまった
他サイトにも公開しています
幸せのカタチ
杏西モジコ
BL
幼馴染の須藤祥太に想いを寄せていた唐木幸介。ある日、祥太に呼び出されると結婚の報告をされ、その長年の想いは告げる前に玉砕する。ショックのあまり、その足でやけ酒に溺れた幸介が翌朝目覚めると、そこは見知らぬ青年、福島律也の自宅だった……。
拗れた片想いになかなか決着をつけられないサラリーマンが、新しい幸せに向かうお話。
フローブルー
とぎクロム
BL
——好きだなんて、一生、言えないままだと思ってたから…。
高二の夏。ある出来事をきっかけに、フェロモン発達障害と診断された雨笠 紺(あまがさ こん)は、自分には一生、パートナーも、子供も望めないのだと絶望するも、その後も前向きであろうと、日々を重ね、無事大学を出て、就職を果たす。ところが、そんな新社会人になった紺の前に、高校の同級生、日浦 竜慈(ひうら りゅうじ)が現れ、紺に自分の息子、青磁(せいじ)を預け(押し付け)ていく。——これは、始まり。ひとりと、ひとりの人間が、ゆっくりと、激しく、家族になっていくための…。
漫画みたいな恋がしたい!
mahiro
BL
僕の名前は杉本葵。少女漫画が大好きでクラスの女の子たちと一緒にその話をしたり、可愛い小物やメイク、洋服の話をするのが大好きな男の子だよ。
そんな僕の夢は少女漫画の主人公みたいな素敵な恋をすること!
そんな僕が高校の入学式を迎えたときに漫画に出てくるような男の子が登場して…。
【完結】私立秀麗学園高校ホスト科⭐︎
亜沙美多郎
BL
本編完結!番外編も無事完結しました♡
「私立秀麗学園高校ホスト科」とは、通常の必須科目に加え、顔面偏差値やスタイルまでもが受験合格の要因となる。芸能界を目指す(もしくは既に芸能活動をしている)人が多く在籍している男子校。
そんな煌びやかな高校に、中学生まで虐められっ子だった僕が何故か合格!
更にいきなり生徒会に入るわ、両思いになるわ……一体何が起こってるんでしょう……。
これまでとは真逆の生活を送る事に戸惑いながらも、好きな人の為、自分の為に強くなろうと奮闘する毎日。
友達や恋人に守られながらも、無自覚に周りをキュンキュンさせる二階堂椿に周りもどんどん魅力されていき……
椿の恋と友情の1年間を追ったストーリーです。
.₊̣̇.ෆ˟̑*̑˚̑*̑˟̑ෆ.₊̣̇.ෆ˟̑*̑˚̑*̑˟̑ෆ.₊̣̇.ෆ˟̑*̑˚̑*̑˟̑ෆ.₊̣̇.ෆ˟̑*̑˚̑*̑˟̑ෆ.₊̣̇
※R-18バージョンはムーンライトノベルズさんに投稿しています。アルファポリスは全年齢対象となっております。
※お気に入り登録、しおり、ありがとうございます!投稿の励みになります。
楽しんで頂けると幸いです(^^)
今後ともどうぞ宜しくお願いします♪
※誤字脱字、見つけ次第コッソリ直しております。すみません(T ^ T)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる