オレに触らないでくれ

mahiro

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「宮永とは会う頻度高くなったけど、何か話すようになったのか?」


「そうだなぁ…話すって言っても日夏が出来るようになったことの報告くらいかなぁ。あと、いつ来るって報告」
  

こうして話していることを出してみると、オレって宮永と業務的なやり取りしかしてないかも。
日夏と宮永はそれ以上のやり取りがされてるみたいだけど。


「ふーん」


「興味ないなら聞くなよ」


余計に寂しくなるだろうが。
時間が経つにつれて二人は仲良くなっているのがよく分かるし、それと比例するように宮永と杉本も仲良くなっている気もする。
この間なんて、オレと峯岸を別室に押し込んで勉強会してたし。
何でオレの家なのに押し込まれなきゃ行けないのかと、思いながら、峯岸の愚痴も聞きながら勉強したっけ。


「興味はあるさ。あ、あと、女子から貰うお菓子の頻度はどうよ?」


「は?お菓子?」


確かに最近よく貰うなぁとは思っていたけど、中身確認して安全そうなものは幸輝と日夏、もしくは峯岸が消費してるな。
その頻度はそういえば最近高いような。
頻度とか全く意識してないけど。


「最近確かによく貰うな」


「痩せてるからな」


「そういうこと?栄養つけろって言いたいのか?」


「それもあるだろうよ」


「そっか…」


意識してもう少し食べた方が良いのだろうな。
宮永はどうか分からないけど、日夏まで心配するかもしれないし。


「じゃあ、日夏。やってみろ」


そこへ宮永の声が聞こえてきて、そちらに視線を向ければ立ち上がってオレの方に体を向けた日夏の姿とその後ろで背中を押す宮永の姿があった。
何をするつもりなのだろうと様子を見てみれば、徐々にオレに近付いてきてるじゃないか。
通常の話をするには距離が開きすぎな気がしないでもないが、それでもお互いの顔が見える距離まで近付いている。
こんなにも近くに日夏がいるなんて信じられない。


「よし、よくやった、日夏」


途中で立ち止まった日夏の頭を豪快にかき混ぜた宮永の表情は非常に柔らかで、まるで隣に宗方がいるかのような表情だった。
あぁ、きっと日夏は宗方と同じような立ち位置に立てたんだな。
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