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楽しげな姿をまた
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そう、オレは杉本に声をかけたんだよ。
なのに何でもれなく峯岸がついてくるんだよ。
呼んでないっつうの。
「………で?杉本に何かしないかっていう監視のために来たんですかね?」
「そ」
だと思った。
でないと動かないよな、峯岸は。
まぁ、峯岸もオレより大きいから怯えられる対象となるから大人しく別室で二人のやり取りを見て貰うことにしてますけどね、はい。
その二人はというと日夏の部屋できゃっきゃっとまるで女の子同士が遊んでいるのではないかと思うくらい楽しげに遊んでる。
最初は日夏が警戒していたけど、遊んでるうちに慣れてきたのか以前の日夏だった。
それにひとまずホッとし、横を見れば不機嫌な峯岸の姿が。
あれですか、大切な彼氏が女の子と楽しそうに遊んでてジェラシー感じちゃってたりするのかまさか。
相手はまだ保育園児だぞ。
「峯岸って嫉妬したりするのな」
「するだろ、普通。オレと居たってあんな楽しそうじゃないぞ」
「そりゃ好きな人の態度と子供相手の態度はまた違うだろ。むしろ一緒だったら嫌じゃね?保育園児とイコールってことになるけど良いのか?」
「良くない」
「だろ?」
こうやって少しでも年上の男性に慣れて怯える回数が減ったくれたら良いんだけどな。
最近は外歩いていてるときにすれ違うときも怖いって感じるのか外にあまり出なくなっちゃったんだよな。
保育園には嫌がりながらも行ってくれるけど、常に女の先生の側を離れなくなったらしい。
行きたくない!と言われないことに関しては助かっているが、来年の小学校のこともあるからやっぱりどうにかしないとと気だけが焦ってる。
小学校の登下校もあるし、幸輝も中学生になるから今のように接するのは厳しくなるだろう。
「杉本が玖蕗栖、玖蕗栖って心配そうにしてたぞ」
「え、そんなオレ暗い顔してた?」
「してた。今にも死にそうな顔」
「マジか………それは良くないな。心配させちゃって悪いことしたな」
「ホントにな」
おいおい、それは杉本に心配かけやがってというより、杉本の口からオレの名前が出てくるのが気に食わないって顔に書いてあるぞ。
峯岸って奴はこういう奴だよな、オレ知ってた。
「悪かったよ、それに関しては。杉本を今回のことに巻き込んだこともな」
「ホントに謝れ」
「すまん。もう杉本を巻き込んだりしません」
「そうしてくれ。でないと俺と杉本の時間が減る」
「はいはい……」
俺様か、お前はと言いたい。
言いたいけど言った後が怖いから言わないけど。
「…何て全部嘘だよ。良かったじゃん、楽しそうで。杉本も楽しそうだし、良い傾向じゃないのか?」
「だと良いな」
こればかりは分からない。
なのに何でもれなく峯岸がついてくるんだよ。
呼んでないっつうの。
「………で?杉本に何かしないかっていう監視のために来たんですかね?」
「そ」
だと思った。
でないと動かないよな、峯岸は。
まぁ、峯岸もオレより大きいから怯えられる対象となるから大人しく別室で二人のやり取りを見て貰うことにしてますけどね、はい。
その二人はというと日夏の部屋できゃっきゃっとまるで女の子同士が遊んでいるのではないかと思うくらい楽しげに遊んでる。
最初は日夏が警戒していたけど、遊んでるうちに慣れてきたのか以前の日夏だった。
それにひとまずホッとし、横を見れば不機嫌な峯岸の姿が。
あれですか、大切な彼氏が女の子と楽しそうに遊んでてジェラシー感じちゃってたりするのかまさか。
相手はまだ保育園児だぞ。
「峯岸って嫉妬したりするのな」
「するだろ、普通。オレと居たってあんな楽しそうじゃないぞ」
「そりゃ好きな人の態度と子供相手の態度はまた違うだろ。むしろ一緒だったら嫌じゃね?保育園児とイコールってことになるけど良いのか?」
「良くない」
「だろ?」
こうやって少しでも年上の男性に慣れて怯える回数が減ったくれたら良いんだけどな。
最近は外歩いていてるときにすれ違うときも怖いって感じるのか外にあまり出なくなっちゃったんだよな。
保育園には嫌がりながらも行ってくれるけど、常に女の先生の側を離れなくなったらしい。
行きたくない!と言われないことに関しては助かっているが、来年の小学校のこともあるからやっぱりどうにかしないとと気だけが焦ってる。
小学校の登下校もあるし、幸輝も中学生になるから今のように接するのは厳しくなるだろう。
「杉本が玖蕗栖、玖蕗栖って心配そうにしてたぞ」
「え、そんなオレ暗い顔してた?」
「してた。今にも死にそうな顔」
「マジか………それは良くないな。心配させちゃって悪いことしたな」
「ホントにな」
おいおい、それは杉本に心配かけやがってというより、杉本の口からオレの名前が出てくるのが気に食わないって顔に書いてあるぞ。
峯岸って奴はこういう奴だよな、オレ知ってた。
「悪かったよ、それに関しては。杉本を今回のことに巻き込んだこともな」
「ホントに謝れ」
「すまん。もう杉本を巻き込んだりしません」
「そうしてくれ。でないと俺と杉本の時間が減る」
「はいはい……」
俺様か、お前はと言いたい。
言いたいけど言った後が怖いから言わないけど。
「…何て全部嘘だよ。良かったじゃん、楽しそうで。杉本も楽しそうだし、良い傾向じゃないのか?」
「だと良いな」
こればかりは分からない。
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