7 / 49
もうメールが届いても見たくない
しおりを挟む
「入学式で大体の奴らが皆俺の方を見てるのにお前だけ一人の生徒、それも男をじっと見てて、それも熱例な視線を向けてたら気付くだろ、普通」
「………そんな視線向けてました?オレ」
それはもう無意識としか言いようがないな。
中学の頃からずっとその視線を向けてたから、気付いた人も居たかもしれないな。
もしかしたら午前中の様子からして、宗方も気付いてたのかも。
だとしたら警戒されるのも分かる。
やっと直接警告できたって今頃ほっとしてる所か、もしかして。
あぁ、だとすると昨日のことがなくてもオレの株さもともと下がっていたということか。
何ということだ。
見ていただけなのに、それすらも近付けなくしている原因となるとは。
「向けてた」
「そっかぁ………てか、峯岸も好きな人男なの?すごい意外なんだけど。年上の彼女とか居そう」
「居たよ、前は。彼女と呼べるのかよく分からない存在だったけどな」
「今はフリーなわけだ」
「そ」
「ということは恋愛対象はもともとは女性で、今回好きになったのがたまたま男性ってことか?」
「そうなるな」
オレは初恋も今の恋もイコールだからな。
好きになったのが男だっただけだと思うけど。
別に女の子嫌いなわけじゃないし。
ただ、男女ともに『宮永』を越えるほど好きになれる人に出会えていないだけで。
「相手ってどんな奴だよ。格好良いの?」
「いや、可愛い。それも滅茶苦茶」
即レスかよ。
これは余程惚れてるな。
「女顔ってことか?」
「顔は確かに女顔だけど、必死に話そうとする仕草とか、泣きそうな顔とか、照れた顔とか全部可愛い」
おいおい、凄い惚れてるじゃん。
誰だこの男を骨抜きにした奴。
一回でも良いからその男の子を見てみたいわ。
「同じクラスか?」
「俺と同じクラス。親同士が付き合ってて、今度家族全員で一緒に住む予定」
まさかの好きな人と同じ屋根の下生活。
何だその羨ましい展開は。
オレなんて話したこともないのに、視線を向けていただけで警戒されてたんだぞ。
「わぁお、なんて素敵な展開!
そ、それでそのぉ、峯岸がオレに相談したいことってまさか恋愛関連?言っておくが、オは誰とも付き合ったことないから相談に乗れないと思うぞ」
「何言ってんだ。嫌がろうと相談に乗って貰うぞ。どうしたらあいつと付き合えるか一緒に考えろ」
「無理だから?!自分の恋愛だってろくに出来てないのに他の人の恋の協力とか出来るわけないだろ?!それにそういうのは第三者が出るより自分たちでどうにかした方が確実に良い。オレと峯岸が二人でコソコソしてる方が相手に疑われるとか思わないのか?!」
「俺とお前がどうにかなるわけないだろ。俺は好きな人に冷たく当たらないし、無茶なんて言わない」
「峯岸はそう思うだろうけど、相手からしてみたらどうか分からないだろ!」
「確かにな………」
それから峯岸は口を閉ざして悩み始めた。
「………なら、携帯でやり取りするか」
学校で話している姿を見られるよりかはマシか、と思い連絡先を交換した。
今思えば交換なんてしなければ良かったと非常に後悔している。
何故かというと、それから峯岸から送られてくる内容は全ていかに杉本葵という男の子が可愛いのか、という内容と二人の惚気話だった。
もう二人とも付き合ってしまえよ、と何度峯岸に言ったことか。
「………そんな視線向けてました?オレ」
それはもう無意識としか言いようがないな。
中学の頃からずっとその視線を向けてたから、気付いた人も居たかもしれないな。
もしかしたら午前中の様子からして、宗方も気付いてたのかも。
だとしたら警戒されるのも分かる。
やっと直接警告できたって今頃ほっとしてる所か、もしかして。
あぁ、だとすると昨日のことがなくてもオレの株さもともと下がっていたということか。
何ということだ。
見ていただけなのに、それすらも近付けなくしている原因となるとは。
「向けてた」
「そっかぁ………てか、峯岸も好きな人男なの?すごい意外なんだけど。年上の彼女とか居そう」
「居たよ、前は。彼女と呼べるのかよく分からない存在だったけどな」
「今はフリーなわけだ」
「そ」
「ということは恋愛対象はもともとは女性で、今回好きになったのがたまたま男性ってことか?」
「そうなるな」
オレは初恋も今の恋もイコールだからな。
好きになったのが男だっただけだと思うけど。
別に女の子嫌いなわけじゃないし。
ただ、男女ともに『宮永』を越えるほど好きになれる人に出会えていないだけで。
「相手ってどんな奴だよ。格好良いの?」
「いや、可愛い。それも滅茶苦茶」
即レスかよ。
これは余程惚れてるな。
「女顔ってことか?」
「顔は確かに女顔だけど、必死に話そうとする仕草とか、泣きそうな顔とか、照れた顔とか全部可愛い」
おいおい、凄い惚れてるじゃん。
誰だこの男を骨抜きにした奴。
一回でも良いからその男の子を見てみたいわ。
「同じクラスか?」
「俺と同じクラス。親同士が付き合ってて、今度家族全員で一緒に住む予定」
まさかの好きな人と同じ屋根の下生活。
何だその羨ましい展開は。
オレなんて話したこともないのに、視線を向けていただけで警戒されてたんだぞ。
「わぁお、なんて素敵な展開!
そ、それでそのぉ、峯岸がオレに相談したいことってまさか恋愛関連?言っておくが、オは誰とも付き合ったことないから相談に乗れないと思うぞ」
「何言ってんだ。嫌がろうと相談に乗って貰うぞ。どうしたらあいつと付き合えるか一緒に考えろ」
「無理だから?!自分の恋愛だってろくに出来てないのに他の人の恋の協力とか出来るわけないだろ?!それにそういうのは第三者が出るより自分たちでどうにかした方が確実に良い。オレと峯岸が二人でコソコソしてる方が相手に疑われるとか思わないのか?!」
「俺とお前がどうにかなるわけないだろ。俺は好きな人に冷たく当たらないし、無茶なんて言わない」
「峯岸はそう思うだろうけど、相手からしてみたらどうか分からないだろ!」
「確かにな………」
それから峯岸は口を閉ざして悩み始めた。
「………なら、携帯でやり取りするか」
学校で話している姿を見られるよりかはマシか、と思い連絡先を交換した。
今思えば交換なんてしなければ良かったと非常に後悔している。
何故かというと、それから峯岸から送られてくる内容は全ていかに杉本葵という男の子が可愛いのか、という内容と二人の惚気話だった。
もう二人とも付き合ってしまえよ、と何度峯岸に言ったことか。
8
お気に入りに追加
50
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
代わりでいいから
氷魚彰人
BL
親に裏切られ、一人で生きていこうと決めた青年『護』の隣に引っ越してきたのは強面のおっさん『岩間』だった。
不定期に岩間に晩御飯を誘われるようになり、何時からかそれが護の楽しみとなっていくが……。
ハピエンですがちょっと暗い内容ですので、苦手な方、コメディ系の明るいお話しをお求めの方はお気を付け下さいませ。
他サイトに投稿した「隣のお節介」をタイトルを変え、手直ししたものになります。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
勘違いラブレター
ぽぽ
BL
穏やかな先輩×シスコン後輩
重度のシスコンである創は妹の想い人を知ってしまった。おまけに相手は部活の先輩。二人を引き離そうとしたが、何故か自分が先輩と付き合うことに?
━━━━━━━━━━━━━
主人公ちょいヤバです。妹の事しか頭に無いですが、先輩も創の事しか頭に無いです。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
素直じゃない人
うりぼう
BL
平社員×会長の孫
社会人同士
年下攻め
ある日突然異動を命じられた昭仁。
異動先は社内でも特に厳しいと言われている会長の孫である千草の補佐。
厳しいだけならまだしも、千草には『男が好き』という噂があり、次の犠牲者の昭仁も好奇の目で見られるようになる。
しかし一緒に働いてみると噂とは違う千草に昭仁は戸惑うばかり。
そんなある日、うっかりあられもない姿を千草に見られてしまった事から二人の関係が始まり……
というMLものです。
えろは少なめ。
ハンターがマッサージ?で堕とされちゃう話
あずき
BL
【登場人物】ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ハンター ライト(17)
???? アル(20)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
後半のキャラ崩壊は許してください;;
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
視線の先
茉莉花 香乃
BL
放課後、僕はあいつに声をかけられた。
「セーラー服着た写真撮らせて?」
……からかわれてるんだ…そう思ったけど…あいつは本気だった
ハッピーエンド
他サイトにも公開しています
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
理香は俺のカノジョじゃねえ
中屋沙鳥
BL
篠原亮は料理が得意な高校3年生。受験生なのに卒業後に兄の周と結婚する予定の遠山理香に料理を教えてやらなければならなくなった。弁当を作ってやったり一緒に帰ったり…理香が18歳になるまではなぜか兄のカノジョだということはみんなに内緒にしなければならない。そのため友だちでイケメンの櫻井和樹やチャラ男の大宮司から亮が理香と付き合ってるんじゃないかと疑われてしまうことに。そうこうしているうちに和樹の様子がおかしくなって?口の悪い高校生男子の学生ライフ/男女CPあります。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
ダメな男
高菜あやめ
BL
蒼は自立できない友人に悩んでいた。頼られるとつい世話を焼いてしまう。このままではダメだ……でも本当に離れられないのはどっちだ? 学生同士、もやもやした日常。【美形×平凡】
※一話毎に完結、受け攻め視点が変わるオムニバス形式です。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
ペットボトルはミルクティーで 〜呉服屋店長は新入社員に狙われてます!〜
織緒こん
BL
pixivより改題して転載しています。(旧題『干支ひとまわりでごめんなさい〜呉服屋店長ロックオン〜』)
新入社員 結城頼(23)×呉服屋店長 大島祥悟(35)
中堅呉服店の鼓乃屋に勤める大島祥悟(おおしましょうご)は、昇格したばかりの新米店長である。系列店でも業績のいい店舗に配属されて、コツコツと仕事をこなしながら、実家で父が営むカフェの手伝いをする日々。
配属先にはパワハラで他店から降格転勤してきた年上の部下、塩沢(55)と彼のイビリにもめげない新入社員の結城頼(ゆうきより)がいた。隙あらば一番の下っ端である結城に仕事を押し付け、年下店長を坊や扱いする塩沢の横暴に、大島は疲れ果て──
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる