きっと、あなたは知らない

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意図的に日にちを合わせ、普通科と選抜クラスが交流させないようにしているのがよく分かる。
選抜クラスがスポーツ大会を開催するときなんて普通科のテスト当日で、試験時館内に行うとか意図的と言わずしてなんと言うのか知りたい。


「ちなみにシンデレラはマドンナだから」


「見たい…………何で俺普通科じゃないの？！」


「一般入試で普通科挑めるほど、内申点も学力も偏差値も無かったからじゃん。始めからスポーツ選抜でお呼びかかってたし」


「そうだけどさぁ………その日だけ普通科になりたい」


「無茶言わないで」


その日だけクラス変更とか出来るわけないから。
呆れながら平松を見れば悔しい！と叫んでいた。


「なぁ、王子様って俺？！」


「なわけあるか。同じクラスの男の子だわ」


「羨ましいー！なぁなぁ、その男の子って俺よりイケメン？！」


平松もおそらく世間一般で言えばイケメンには部類されるのだと思う。
所謂光属性に部類され、表情は豊かでオーラがあるのだと思う。
近くに居すぎて分からないだけで。


「ん………平松とはまた部類の違うイケメンじゃない？あっちはどちらかというと爽やかイケメンだし」


どっちも興味ないけど。
平松がイケメンだろうが、クラスの爽やかイケメン君がどれだけイケメンだろうが、私が靡くのは浜砂だけだし。


「俺には爽やかさがないと？！」


「爽やかさじゃなくて煩さなら有り余ってるのにな」


「酷くね？」


「事実だし」


今だ嘗て爽やかさを平松から感じたことなどないし、今後も感じることはないと思ってる。


「どうにかこうにかして俺が王子様になれねぇかなぁ？」


「無理だって。もし観に来れたとしても王子様にはなれないよ」


普通科と選抜クラスの壁もある。
おそらく先生方も生徒も許さないだろう。