物語なんかじゃない

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翌日、ロイの家に向かえば、写真で見たお父さんよりも痩せ細った姿のロイのお父さんがそこにはいた。
残念ながらあの中にいたかどうかなんて、分からないが、こうしてここに今いるということは、確かだ。


「初めまして、ロイの父親のフレデリックと申します。この度は助けていただき、大変助かりました」


「いえ、無事釈放されたようで何よりです」


「おとーさんもおにいさんにたすけてもらったの？ロイもたすけてもらったんだよ！」


そう言ってフレデリックの手を掴んで振り回すロイをお母さんは泣きそうな表情で見つめていた。
今までずっと見たいと思っていた風景が目の前にあって、思わず泣きそうって所だろう。