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「お金が足りない理由も帰ってこれない理由も言わずに、お金を請求してくるのはあまりにも可笑しいので、一切応じなかったんですけどね」
「応じない方が良い。本人が請求してるのかだって怪しいし、もし裏で誰かがいたら更に厄介なことに巻き込まれる可能性だってある」
「そうですよね。でも、応じれば早く帰ってこれるのかな、とか考えてしまうのです。そうすればロイは夫とも過ごせて楽しい時間を過ごせたはずなのかな、とか。私だと厳しく叱ってしまうこともありますし、自由を与えることも出来ません。唯一出来たことといえば、こうやって宿に泊まらせてあげることしか出来ませんから」
「宿に泊まらせることだって、大変だったと思うけど?」
生活費を稼ぐのだって大変だっただろうし、子育てだってひとりでは大変だったはずだ。
頼りになる夫がそんな状況では日々不安だろうし。
「そうですね。大変は大変ですけど、たまにはロイの要望にも答えてあげたくて。いつも我慢ばかりさせているのでね」
「応じない方が良い。本人が請求してるのかだって怪しいし、もし裏で誰かがいたら更に厄介なことに巻き込まれる可能性だってある」
「そうですよね。でも、応じれば早く帰ってこれるのかな、とか考えてしまうのです。そうすればロイは夫とも過ごせて楽しい時間を過ごせたはずなのかな、とか。私だと厳しく叱ってしまうこともありますし、自由を与えることも出来ません。唯一出来たことといえば、こうやって宿に泊まらせてあげることしか出来ませんから」
「宿に泊まらせることだって、大変だったと思うけど?」
生活費を稼ぐのだって大変だっただろうし、子育てだってひとりでは大変だったはずだ。
頼りになる夫がそんな状況では日々不安だろうし。
「そうですね。大変は大変ですけど、たまにはロイの要望にも答えてあげたくて。いつも我慢ばかりさせているのでね」
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