物語なんかじゃない

mahiro

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「あんたたちはどうしてこんな狭い空間にいたんだ?」


ティメオがそう尋ねれば、俺とは違った意味合いで男たちに怖がられてしまっているせいか、返答がなかなか得られない。
いや、後ろにいる彼女たちがいるから言えないのか。


「好んでいたわけではないだろう」


男たちの人数と部屋の広さは全く合っておらず、窮屈そうに見える。
栄養も足りていないのか、どの男たちも痩せ細っているようだし、優遇されていたわけではなさそうだ。
思えば、男たちより彼女たちの方が栄養が足りていたし、質の良いものを身に付けていた。

とても、ただの平民が着れるようなものではない材質で、値が張っているもの。
あんなものどうやって手に入れたのか。

もしあの中に俺と同じ能力保持者がいたら、俺の能力を見てあの反応をするのはおかしい。
魔法もしかり。

だが、彼等が気付かないうちにそれらを使われていたとしたらどうだ。
例えば、俺のような能力ではなく精神的なものだとか。



「………誰か何か言わないのか?いや、言えないのか?言えないなら、強制的に話す場を与えることになるがいいか?」
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