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久しぶりに力を大きく解放させたからか調整がうまく行かず、中だけのつもりが前にいた2人にまで能力が発動してしまい、一瞬にして目の前から2人が消え、真上からと中からも悲鳴が聞こえていた。
真上を見れば、磁石のように天井にくっついて動けなくなった2人が何やら訴えてきたが、一切気にせず扉を豪快に開けた。
「ティメオ、大丈夫か!」
そこには、俺と別れたときと全く変わらない姿のティメオがそこにはいた。
何故か手には空の皿があるが、その他に気になるものはなかった。
どうやら何か起こる前にこれたようだと息を吐けば、テーブルに皿を置いてこちらに近付いてきたティメオが俺の頬に触れた。
そういえばさっき銃弾が掠めたか。
「俺は問題ないが、お前が大丈夫か」
傷の部分を親指で触れられ顔を歪めれば、ティメオまで顔を歪めた。
「すまない、奴らの行動が読めず泳がせていたが、結果的にグレイをひとりにしてしまったな。ある程度彼等の動向が掴めたらグレイの元へ戻る予定だったが、怪我をさせてしまった」
ティメオはその予定であったのだろうが、きっと天井に張り付いている彼女たちは解放させるつもりは一切なかっただろう。
ティメオの奥にある料理だって何が入り込んでいたか分かったもんじゃない。
真上を見れば、磁石のように天井にくっついて動けなくなった2人が何やら訴えてきたが、一切気にせず扉を豪快に開けた。
「ティメオ、大丈夫か!」
そこには、俺と別れたときと全く変わらない姿のティメオがそこにはいた。
何故か手には空の皿があるが、その他に気になるものはなかった。
どうやら何か起こる前にこれたようだと息を吐けば、テーブルに皿を置いてこちらに近付いてきたティメオが俺の頬に触れた。
そういえばさっき銃弾が掠めたか。
「俺は問題ないが、お前が大丈夫か」
傷の部分を親指で触れられ顔を歪めれば、ティメオまで顔を歪めた。
「すまない、奴らの行動が読めず泳がせていたが、結果的にグレイをひとりにしてしまったな。ある程度彼等の動向が掴めたらグレイの元へ戻る予定だったが、怪我をさせてしまった」
ティメオはその予定であったのだろうが、きっと天井に張り付いている彼女たちは解放させるつもりは一切なかっただろう。
ティメオの奥にある料理だって何が入り込んでいたか分かったもんじゃない。
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