物語なんかじゃない

mahiro

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「こちらこそ、助けて貰った上に泊めて貰ってすまない」


俺がそう言えば、ティメオは少し笑って見せた。


「いや、俺が勝手にしたことだ」


さっきまでアルメリアに見せていたような怖い表情ではなく、温かみを感じさせる笑みにこんな表情も出来るのかとその表情をまじまじと見つめてしまった。


「えーと、二人の無事と仲が良くなった所を見届けられたわけで、もう一個の用件を伝えても良いかな?」


「まだ何かあるのか」


さっきの表情は錯覚だったのかと思わせる速度で表情を戻したティメオは、今にも舌打ちしそうに見える。


「あるよ!どちらかといえばこっちが本命だし」


アルメリアの言葉と共にティメオの舌打ちが聞こえ、やはりしたかと呆然と思ってしまった。


「まさか、奴らの仲間を捕まえろとか言わないよな」


「そのまさかなんだよね。ちなみに魔法石回収が主。彼らはその次って所。彼ら自身は一般人で誰一人として魔法を使える人はいないし、能力保持者もいない。ティメオみたいに物理的攻撃が強い奴らもいない。まぁ、一人だけ変に頭が回りそうな奴はいるみたいだけどね」
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