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「ありがとうございます。引き続き、お力をお貸しいただけますでしょうか」
ロジェの言う通りだ。
このままではアナクレトの思う壺だ。
絶対にいい方向へ変えてやる。
「勿論。でも、その前にセヴランの方を進めようか。明日からは憲兵たちと話さないといけないだろうし、話せるときに話しておかないと。この部屋は好きに使って大丈夫だから」
そう言うと、ロジェは立ち上がり部屋を出た。
それから暫くしてセヴランが部屋に入ってきて、俺の正面の椅子に腰かけた。
セヴランが来るまでの間、俺はどこから話すべきか悩んだ。
俺たちの出会いのころから話すべきか、実はこんな見た目でも中身は成人越えていると話し出すか。
難しい。
話すつもりが今までなかっただけに更に難しい。
と悩んでいる間にセヴランが来てしまい、暫く沈黙が続いてしまった。
「えーと、ロジェからは何と?」
「『ルイ君の話を聞いて欲しい』って言われたよ」
「あ、そうなんだ」
そりゃロジェの立場からしたら下手なこと言えないよな。
「ルイ君が何を話そうとしているのかは分からないけど、些細なことでも何でも良いんだ。聞かせてくれないかな」
ロジェの言う通りだ。
このままではアナクレトの思う壺だ。
絶対にいい方向へ変えてやる。
「勿論。でも、その前にセヴランの方を進めようか。明日からは憲兵たちと話さないといけないだろうし、話せるときに話しておかないと。この部屋は好きに使って大丈夫だから」
そう言うと、ロジェは立ち上がり部屋を出た。
それから暫くしてセヴランが部屋に入ってきて、俺の正面の椅子に腰かけた。
セヴランが来るまでの間、俺はどこから話すべきか悩んだ。
俺たちの出会いのころから話すべきか、実はこんな見た目でも中身は成人越えていると話し出すか。
難しい。
話すつもりが今までなかっただけに更に難しい。
と悩んでいる間にセヴランが来てしまい、暫く沈黙が続いてしまった。
「えーと、ロジェからは何と?」
「『ルイ君の話を聞いて欲しい』って言われたよ」
「あ、そうなんだ」
そりゃロジェの立場からしたら下手なこと言えないよな。
「ルイ君が何を話そうとしているのかは分からないけど、些細なことでも何でも良いんだ。聞かせてくれないかな」
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