新しい道を歩み始めた貴方へ

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やれ、と男が言うとビセンテの後ろから次から次へと憲兵の制服を来た男たちが室内に入り込み、抵抗するアナクレトを大人数で取り押さえた。
これは助かった……のか？


「ルイ君、遅くなってすみませんでした」


それらを避けながらビセンテはこちらに向かい、俺とセヴランの前にしゃがみこんだ。
近くで見てみれば所々怪我してるな。
あれだけの数を相手をしたなら当然というか、この怪我で済んだことが奇跡か。


「いえ、大丈夫です。俺は閉じ込められていただけでしたし。ビセンテさんたちの方が大変だったと思います」


そういえば、ロジェやエリックの菅が全く見えないが何処にいるのだろう。
まさか、俺のように別のところに閉じ込められていたりするのだろうか。


「あのビセンテさん、ロジェさんやエリックはどちらに？」


「ロジェさんは組織のトップのもとへ向かわれました。エリック君にはロジェさんの護衛を依頼しています」


「組織の、ですか？」


まさかあちらでも何かまた起きたのか。


「えぇ。実は襲撃に合った際、ロジェさんの知り合いの方がいらっしゃったようで、組織のことや今回のことを教えていただいたようなんです。内容は残念ながら伺えませんでしたが、こちはを粗方片付けられた後、僕にルイ君を託されすぐに向かわれました」


それより、とビセンテは表情を弛め俺とセヴランを交互に見た。


「お二人は仲がよろしいのですね」