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翌日早朝にビセンテはアポイントを取りに単独で『ナセリ』へと向かった。
本当はエリックやロジェがついて行こうかと話していたのだが、人の格好を真似るようよな人々の所に本人が変装もなしに向かうのは危険だし、ロジェは事務所で名の知れている所長ということもあり、ついていくのは断念した。
そういうビセンテも過去憲兵だったこともあり、ロジェたちと同じように危険なのだが、このまま黙って事が起きるのを待っているわけには行かないと今回は単身で向かった次第だ。
「フィリッポさんに護衛を頼みたかったけど、フィリッポさんも元とはいえ組織の人間だから連れて行けなかったかな」
「それもそうだし、早朝に動くのは無理だったと僕は思うね」
あと、フィリッポとビセンテって仲が良かなかったような。
それはエリックにも言えることだけど、今は仕事だからと割り切っているとはいえ、率先して仲良くしようとは思わなそうかな。
フィリッポはそういう感情抜きにしてビセンテを守ってくれそうな気はするけど。
「確かにそうだな」
そんな会話をしていたときだった。
ロジェの端末が鳴り出した。
「もしもし、ビセンテか?どうだった?」
本当はエリックやロジェがついて行こうかと話していたのだが、人の格好を真似るようよな人々の所に本人が変装もなしに向かうのは危険だし、ロジェは事務所で名の知れている所長ということもあり、ついていくのは断念した。
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「フィリッポさんに護衛を頼みたかったけど、フィリッポさんも元とはいえ組織の人間だから連れて行けなかったかな」
「それもそうだし、早朝に動くのは無理だったと僕は思うね」
あと、フィリッポとビセンテって仲が良かなかったような。
それはエリックにも言えることだけど、今は仕事だからと割り切っているとはいえ、率先して仲良くしようとは思わなそうかな。
フィリッポはそういう感情抜きにしてビセンテを守ってくれそうな気はするけど。
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ロジェの端末が鳴り出した。
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