新しい道を歩み始めた貴方へ

mahiro

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1ヶ月前まで俺が『ナセリ』と接点はなかった。
マナを使って仕事をしていたけれど、アンリが手配をしていたから俺の名を使うことはなかったし、何かあってもローカルの名前を使用していた。
作品担当ではあったけれど、名前は公表しないことにしていたから俺の存在を知る人はほとんどいなかったはず。
そんな中、何の前触れもなしにことを起こすなんて考えられない。
何かが起きて、俺の存在が邪魔になったということだと思うのだが、その何かは確実にセヴランが関係しているのだと思う。


「事件ですか。それはルイ君の身体のことと関係してますよね」


あれ、関係してますか?じゃなくてしてますよねって断定してるな。


「えっと……その……」


「ルイ君のようにマナが原因で困った状況に陥った方々を見てきてますからね、経験上、分かってしまうんですよ」


すみません、ロジェさん。
俺がこの人に敵うわけがありませんでした。
明日謝罪しますから許してください。


「そうですよね………」


「あ、ロジェさんのことでしたら大丈夫ですよ。ロジェさんは私が今もなお憲兵と繋がりがある可能性があると考え、話さなかっただけですから」
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