59 / 138
59
しおりを挟む
あの後、『皆、疲れただろうから今日の所は解散』とロジェの一言で解散することになったのだが、組織の動きが分かった今、事務所に俺がいるのは危ないとロジェに言われ、俺の家に帰されるのかと思いきや。
「私の家でよろしければ是非」
ビセンテの言葉にロジェたちが頷き、俺はビセンテの家にお邪魔することになった。
のだが。
「ゆっくり召し上がってくださいね」
豪華な食事を出して貰えるとは思わなかった。
「ありがとうございます。い、いただきます」
盛り付けも味もお店に出してもおかしくないクオリティだし、部屋は綺麗だしこの人って何者なんだ。
「いかがですか?お口に合いますか?」
「はい、とても美味しいです」
「それは良かったです。私、昔に喫茶店でアルバイトをしていたことがありまして、少しですがキッチンに立っていたのです」
「そうだったのですか。だからこんなにも料理がお上手なんですね」
俺なんて自炊すらほとんどしてなかったってのに。
部屋だって汚れていたし。
「そうですね、なので少しだけ自信があるのです」
ビセンテはそう言って微笑んだ後に向かいの席に腰掛けた。
「食べながらで良いので、少しだけ私の身の上話にお付き合いいただけますか?」
「私の家でよろしければ是非」
ビセンテの言葉にロジェたちが頷き、俺はビセンテの家にお邪魔することになった。
のだが。
「ゆっくり召し上がってくださいね」
豪華な食事を出して貰えるとは思わなかった。
「ありがとうございます。い、いただきます」
盛り付けも味もお店に出してもおかしくないクオリティだし、部屋は綺麗だしこの人って何者なんだ。
「いかがですか?お口に合いますか?」
「はい、とても美味しいです」
「それは良かったです。私、昔に喫茶店でアルバイトをしていたことがありまして、少しですがキッチンに立っていたのです」
「そうだったのですか。だからこんなにも料理がお上手なんですね」
俺なんて自炊すらほとんどしてなかったってのに。
部屋だって汚れていたし。
「そうですね、なので少しだけ自信があるのです」
ビセンテはそう言って微笑んだ後に向かいの席に腰掛けた。
「食べながらで良いので、少しだけ私の身の上話にお付き合いいただけますか?」
176
お気に入りに追加
737
あなたにおすすめの小説

心からの愛してる
マツユキ
BL
転入生が来た事により一人になってしまった結良。仕事に追われる日々が続く中、ついに体力の限界で倒れてしまう。過労がたたり数日入院している間にリコールされてしまい、あろうことか仕事をしていなかったのは結良だと噂で学園中に広まってしまっていた。
全寮制男子校
嫌われから固定で溺愛目指して頑張ります
※話の内容は全てフィクションになります。現実世界ではありえない設定等ありますのでご了承ください

転生貧乏貴族は王子様のお気に入り!実はフリだったってわかったのでもう放してください!
音無野ウサギ
BL
ある日僕は前世を思い出した。下級貴族とはいえ王子様のお気に入りとして毎日楽しく過ごしてたのに。前世の記憶が僕のことを駄目だしする。わがまま駄目貴族だなんて気づきたくなかった。王子様が優しくしてくれてたのも実は裏があったなんて気づきたくなかった。品行方正になるぞって思ったのに!
え?王子様なんでそんなに優しくしてくるんですか?ちょっとパーソナルスペース!!
調子に乗ってた貧乏貴族の主人公が慎ましくても確実な幸せを手に入れようとジタバタするお話です。
【奨励賞】恋愛感情抹消魔法で元夫への恋を消去する
SKYTRICK
BL
☆11/28完結しました。
☆第11回BL小説大賞奨励賞受賞しました。ありがとうございます!
冷酷大元帥×元娼夫の忘れられた夫
——「また俺を好きになるって言ったのに、嘘つき」
元娼夫で現魔術師であるエディことサラは五年ぶりに祖国・ファルンに帰国した。しかし暫しの帰郷を味わう間も無く、直後、ファルン王国軍の大元帥であるロイ・オークランスの使者が元帥命令を掲げてサラの元へやってくる。
ロイ・オークランスの名を知らぬ者は世界でもそうそういない。魔族の血を引くロイは人間から畏怖を大いに集めながらも、大将として国防戦争に打ち勝ち、たった二十九歳で大元帥として全軍のトップに立っている。
その元帥命令の内容というのは、五年前に最愛の妻を亡くしたロイを、魔族への本能的な恐怖を感じないサラが慰めろというものだった。
ロイは妻であるリネ・オークランスを亡くし、悲しみに苛まれている。あまりの辛さで『奥様』に関する記憶すら忘却してしまったらしい。半ば強引にロイの元へ連れていかれるサラは、彼に己を『サラ』と名乗る。だが、
——「失せろ。お前のような娼夫など必要としていない」
噂通り冷酷なロイの口からは罵詈雑言が放たれた。ロイは穢らわしい娼夫を睨みつけ去ってしまう。使者らは最愛の妻を亡くしたロイを憐れむばかりで、まるでサラの様子を気にしていない。
誰も、サラこそが五年前に亡くなった『奥様』であり、最愛のその人であるとは気付いていないようだった。
しかし、最大の問題は元夫に存在を忘れられていることではない。
サラが未だにロイを愛しているという事実だ。
仕方なく、『恋愛感情抹消魔法』を己にかけることにするサラだが——……
☆描写はありませんが、受けがモブに抱かれている示唆はあります(男娼なので)
☆お読みくださりありがとうございます。良ければ感想などいただけるとパワーになります!

巻き戻りした悪役令息は最愛の人から離れて生きていく
藍沢真啓/庚あき
BL
婚約者ユリウスから断罪をされたアリステルは、ボロボロになった状態で廃教会で命を終えた……はずだった。
目覚めた時はユリウスと婚約したばかりの頃で、それならばとアリステルは自らユリウスと距離を置くことに決める。だが、なぜかユリウスはアリステルに構うようになり……
巻き戻りから人生をやり直す悪役令息の物語。
【感想のお返事について】
感想をくださりありがとうございます。
執筆を最優先させていただきますので、お返事についてはご容赦願います。
大切に読ませていただいてます。執筆の活力になっていますので、今後も感想いただければ幸いです。
他サイトでも公開中

BLR15【完結】ある日指輪を拾ったら、国を救った英雄の強面騎士団長と一緒に暮らすことになりました
厘/りん
BL
ナルン王国の下町に暮らす ルカ。
この国は一部の人だけに使える魔法が神様から贈られる。ルカはその一人で武器や防具、アクセサリーに『加護』を付けて売って生活をしていた。
ある日、配達の為に下町を歩いていたら指輪が落ちていた。見覚えのある指輪だったので届けに行くと…。
国を救った英雄(強面の可愛い物好き)と出生に秘密ありの痩せた青年のお話。
☆英雄騎士 現在28歳
ルカ 現在18歳
☆第11回BL小説大賞 21位
皆様のおかげで、奨励賞をいただきました。ありがとう御座いました。



ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる