新しい道を歩み始めた貴方へ

mahiro

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あの後、『皆、疲れただろうから今日の所は解散』とロジェの一言で解散することになったのだが、組織の動きが分かった今、事務所に俺がいるのは危ないとロジェに言われ、俺の家に帰されるのかと思いきや。


「私の家でよろしければ是非」


ビセンテの言葉にロジェたちが頷き、俺はビセンテの家にお邪魔することになった。
のだが。


「ゆっくり召し上がってくださいね」


豪華な食事を出して貰えるとは思わなかった。


「ありがとうございます。い、いただきます」


盛り付けも味もお店に出してもおかしくないクオリティだし、部屋は綺麗だしこの人って何者なんだ。


「いかがですか?お口に合いますか?」


「はい、とても美味しいです」


「それは良かったです。私、昔に喫茶店でアルバイトをしていたことがありまして、少しですがキッチンに立っていたのです」


「そうだったのですか。だからこんなにも料理がお上手なんですね」


俺なんて自炊すらほとんどしてなかったってのに。
部屋だって汚れていたし。


「そうですね、なので少しだけ自信があるのです」


ビセンテはそう言って微笑んだ後に向かいの席に腰掛けた。


「食べながらで良いので、少しだけ私の身の上話にお付き合いいただけますか?」
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