新しい道を歩み始めた貴方へ

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「約1ヶ月前、通勤途中のルイ君は見知らぬ男が投げたマナのせいで身体が縮んでしまった。その後、勤務先に連絡し社長であるアンリさんに助けを求めた。アンリさん到着後、状況説明をした後に2人で勤務先へと向かい、アンリさんの奥さまであるローカルさんにも先程と同様に状況説明をした所、憲兵のもとへ早く行くように言われ、それに従った」


ロジェは時間軸や登場人物をホワイトボードに書きながら言葉を続けた。


「憲兵に助けを求めようとしたが、ルイ君の名前を出した途端に態度を変え、強制的に話を終えられた。そのきっかけとなったのが憲兵だけが配られているファイルだ。その中に何故かルイ君の名前があり、それ以上の聴取をしなかったのだと予想できる。それから１ヶ月経った今も憲兵からの連絡はなく、困り果てていた所をエリックに声をかけられた、と」


エリック登場！とフィリッポが大きく書き、似顔絵らしきものを書き始めた。
おそらく仮面を描きたいのだろうが、絵が苦手なのか歪な出来になっている。


「その男はレンタカーがあの空き家に向かったのは確かだけど、何処からそのお店に来たのか、一体誰なのかは綺麗に消されていたし、店の人からは顧客情報を貰えなかったんだ」


エリックはそう言いながらフィリッポが描いた似顔絵の隣に、エリックそっくりな仮面の男を描き始めた。
そちらはプロのようにうまい。
比較するのはどうかと思うが、フィリッポの絵が子供が頑張って描いた作品に見えてきた。