絶対に間違えないから

mahiro

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シャルル陛下の影を全て回収したシェアはホッと息を吐いた後、すぐ私を見た。
その表情は明らかに怒っており、何故そんな表情を見せるのか分からなかった。


「シェア?」


恐る恐る名前を呼んで見ると、空いている方の手で肩を掴まれた。


「何故助けを呼ばなかったのですか。俺は外出していましたが、フェブリーはいた筈です。ファミリアさんだっていらっしゃいましたよね」


どうやら私が一人でシャルル陛下と対峙していたことを怒っているようだが、何故それに対して怒るのか分からなかった。


「私ひとりで何とかしようかと」


「魔力が使えるからといって、いくらなんでも危険です。あの方は、貴女の魔力を奪うために命すら奪った人なんですよ」


「それはそう、だけど、巻き込むわけには」


「巻き込んでください、その為に俺はここにいます」


間髪入れずに答えられたそれは、今まで誰にも言われたことのない言葉だった。
変なことに巻き込まないで、近付くとろくなことがないから離れよう等は言われたことがあるけれど、こんなことファミリアやリリ以外の人に言われたのは初めてだった。


「貴女ひとりで戦わないでください。そもそも戦わないでください。戦う必要があるなら、俺を呼んでください。俺が貴女の盾となり剣となりますから」
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