絶対に間違えないから

mahiro

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誰も私に気付かない。
誰も私の声に気付かない。
誰も正しい情報を調べようともしない。
誰も………誰も、ルナさんのことで悲しみもしない。


「………私、そのとき、ルナさんがどんな風に暮らしていたか、分かったんです。そのときにならなくちゃ分からなかったんです。分かろうともしなかったんです」


本当に、情けないですよね。
そう私が言うとルナさんは首を左右に振っていた。


「だから、この世界に来てあの世界と同じことが起きているのを知ったとき思ったんです。2度と同じ過ちは繰り返さないって。そして、ルナさんに会ったら絶対に謝ろうって」


謝って、今度はルナさんが幸せになる世界にしようってそう思ったんです。
その一歩として私が行ったのは、父であるシャルル陛下の悪事を暴き、国民に知れ渡らせることだった。
国民だけでは揉み消される可能性があるから、他の国の長へも届けたし、私が任務で向かいお世話になった人たちへも届けた。
あとは反乱をお越し、陛下という地位から引き摺り下ろし、正式に法の場で裁いていただこうと思っています、なんてこんなことを私が考えているなんてルナさんは思っていないでしょうね。


「あの、その『ルナ』は私ではない…ですよね?だから、この世界の私に謝る必要は」


「いえ、あります。あるのです」
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