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「何を言っているの?あれは私の今までの行いのせいでしょう?それに魔力を抜き取るって何のこと?」
シュアーーーいえ、私と同じ世界から来たフレイヤは
何を知っているの?
「確かにあの事件はルナ様の行いと言えるかもしれません。けれど、ルナ様がリーシャ様に触れた形跡もないのにそれ以上の捜索をするよう指示を出さなかったのはシャルル陛下の指示によるものです」
それは調べなくても犯人が特定できるから、余計な時間を取らせないためなのでは。
それくらいのことをした覚えはあるし……まぁ、あの事件は単なる事故であって私は何もしてないけど。
「魔力については、シャルル陛下が仰っていたのです。『好いていた人物から裏切られた者の身体からは全魔力が抜け落ちる』と」
そんなもの聞いたことがない。
けれど、目の前の彼が嘘をついているようには見えなかった。
「……だから、私を城に招いたの?」
「そうでしょうね。今回もおそらく魔力を抜き取るために城へ呼び寄せたのだと思いますよ」
なるほど。
私が城に呼び寄せられたのはそれが理由ということか。
だが、前の私ならば『フレイヤ』という存在がいて、その存在に惹かれていたから魔力が抜け落ちた。
今回のこの世界の『フレイヤ』に同様の思いがあるのかと問われると……ない、と言えるだろう。
だから、今の私を捕らえた所で魔力が抜け落ちるとは言い難い。
それなのに何故捕らえた?
まさか...…シャルル陛下は今でも私が『フレイヤ』を好きだと思っているのか?
シュアーーーいえ、私と同じ世界から来たフレイヤは
何を知っているの?
「確かにあの事件はルナ様の行いと言えるかもしれません。けれど、ルナ様がリーシャ様に触れた形跡もないのにそれ以上の捜索をするよう指示を出さなかったのはシャルル陛下の指示によるものです」
それは調べなくても犯人が特定できるから、余計な時間を取らせないためなのでは。
それくらいのことをした覚えはあるし……まぁ、あの事件は単なる事故であって私は何もしてないけど。
「魔力については、シャルル陛下が仰っていたのです。『好いていた人物から裏切られた者の身体からは全魔力が抜け落ちる』と」
そんなもの聞いたことがない。
けれど、目の前の彼が嘘をついているようには見えなかった。
「……だから、私を城に招いたの?」
「そうでしょうね。今回もおそらく魔力を抜き取るために城へ呼び寄せたのだと思いますよ」
なるほど。
私が城に呼び寄せられたのはそれが理由ということか。
だが、前の私ならば『フレイヤ』という存在がいて、その存在に惹かれていたから魔力が抜け落ちた。
今回のこの世界の『フレイヤ』に同様の思いがあるのかと問われると……ない、と言えるだろう。
だから、今の私を捕らえた所で魔力が抜け落ちるとは言い難い。
それなのに何故捕らえた?
まさか...…シャルル陛下は今でも私が『フレイヤ』を好きだと思っているのか?
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