絶対に間違えないから

mahiro

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実際にはされた後なんだけど、と思いながらも頷いた。
だって、実はあの剣で刺されたと思ったら時が戻っていて、人生やり直してるんです、と言ったら誰が信じるだろう。
少なくとも私が逆の立場なら絶対に信じないわ。


「フレイヤ様は罪のない方に剣を向けたりしませんよ」


彼にとって罪人であった私を知らないからそういう風に思えるのよ、と言えたらどんなに良いか。


「貴族様が考えることは私には分かりません。突如として振り翳すことだってあるかもしれませんよね」


「では、そんなことが起きないためにもこの国に滞在している間、私がルナ様をお守りしましょうか?」


それは私としてはありがたいが、シュアだって騎士団としての仕事があるだろうし、あまり彼らの仲間と関わりを持ちたくない。


「いえ、大丈夫です」


「全く大丈夫そうには見えませんけどね。まぁ、ガッツリお守りはしないでも、出来るだけあの方々たちがここへ訪れないようにはいたしますよ」


そういえばこの人、副団長だった。
他の団員よりはフレイヤを遠ざけることが出来るはず。


「それはお願いしてもよろしいですか」


「勿論です。あのときのお礼には到底及ばないと思いますが、ルナ様が望めばやってのけますよ」


「ありがたいです。よろしくお願いいたします」


「お任せください」


深々と頭を下げて店を出ていったシュアは分からないだろうな。
私やリリにとって、彼らがどれだけ脅威なのか。
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